医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

方円の器に

2017-10-11 05:02:41 | 薬局
変化に対応している。

10月も中旬に入ろうとしている。
札幌を午前中から移動して、いつもの大阪、広島、福岡で開催の「薬局経営研究会」へと向かう。
現場の声を聞いていると大手と準大手の今期の前半は回復基調のようだ。
これは予想していたことでもある。
この回復に大きく貢献しているのが「かかりつけ薬剤師指導料」である。
通常の薬局では「調剤基本料1」(41点)と「薬歴管理料」が原則38点で合わせて79点になる。
これに「基準調剤加算」(32点)が追加になって111点が優等生となる。

劣等生とは言わないが集中率と受付回数によって「調剤基本料2」(25点)と大手調剤チェーンの月間4万回以上で一定の条件だと「調剤基本料3」の20点になる。
これらは合わせても全体の1割程度しかない。
ただ、規模が大きな薬局が多いためダメージとしては大きい。
ところがどう言う訳かお薬手帳の有無に関係なく「薬歴管理料」が50点である。
さすがに「基準調剤加算」の算定は出来ない。
それにしても75点または70点にはなる。
ここが何とか「調剤基本料1」になろうと頑張るのが「かかりつけ薬剤師指導料」の算定回数である。
「かかりつけ薬剤師指導料」は70点である。
もしこれが算定できると95点(25+70)または90点(20+70)となる。
もちろん全員からは算定できないがその効果は大きい。
この勢いで「調剤基本料1」に返り咲き、継続して「かかりつけ薬剤師指導料」が算定出来て、尚且つ「基準調剤加算」も加わると143点(41+70+32)と跳ね上がる。
全てがこの効果だとは言わないが、かなり収益が回復している。
聞くところによると、その収益の回復状況は2015年の改定前を大きく上回っているそうだ。

いつも言っているが、この結果が、これからの中医協のデータとして上がってくる。
「やっぱり薬局は儲かっている」となるような気がする。
そこで公平性を考えて全体が引き下げになる。
ありがたい事にえこひいきなしで全体の重くのしかかってくる。
厚生労働省は機能を評価すると言っている。
要は努力したものを評価するってことだ。
処方せんを受け付けただけでもらえる報酬は下がる。
例えば「調剤基本料」などは集中率と受付回数のハードルが上がる。
これを回避するには機能強化の「かかりつけ薬剤師指導料」にもっと積極的に取り組めとなる。
もちろん「基準調剤加算」も実績重視となる。
在宅やかかりつけの実績はこれからの地域包括ケアへと続く。
「後発医薬品調剤体制加算」も75%以上が要求されるかもしれない。
何と言っても目指す目標は80%である。
それだけではない足切も出て来る。
「処方元が…」などの言い訳など関係ない。
さらに「調剤料」も大幅に引き下げられる。
「一包化加算」もなくなりはしないと思うが要件がより厳しくなる。
薬学的知見がどこまで通用するのか。

これらの予測をもとに大手及び準大手は着々と準備している。
何となく現状維持に安心してはいられない。
たまには私の厳しいセミナーにでも出て気を引き締めて欲しい。

何と言っても”備えあれば憂いなし”である。
札幌は既に寒くなりつつある。
外出時にはコートの準備が欠かせない。





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