医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

ロボタン錠

2016-10-30 06:26:11 | 薬局
何でもロボットの時代が来るのか。

服薬ロボットなるものを見てきた。
時間をセットするとアラームが鳴って、ボタンを押すと1回分の薬がケースに入って出て来る。
定価は12万円ほどするそうだが、調剤薬局からのオーダーがあるそうだ。
薬局では患者にレンタルで貸し出している。
確かに、便利そうだが…どんな時に使い勝手がいいのか。

先ず、個人宅ではどうだろうか。
時間が来たらアラームが鳴り、薬が出て来る。
例えば、食前の薬はどうなるのか。
食後でも食事時間が不規則だと面倒な事になる。
血圧の薬であれば多少の時間差は構わないのかもしれないが、糖尿病の薬だと問題が生じないだろうか。
食事をしなくてもアラームは鳴り薬が出て来る。
食事をしていないと思いつつも目の前に、いつも飲んでいる薬があったら飲んじゃうかもしれない。
何と言っても服薬管理が難しい人だから、理屈通りにはならない。
認知がある人だとアラームが鳴っても…知らんふり。

高齢者施設の様な所に入所している人の場合はどうだろうか。
こちらは食事の時間はきちんと決まっている。
時間になったら服薬を促す仕組みはありがたい。
但し、ありがたいのは施設のヘルパーさんで、利用者ではないのかもしれない。
ただ、現状では自分の部屋で一人の食事などしない。
施設のヘルパーが食事のつど配薬してくれている。
であるならあえて時間でお知らせなど要らない。

ここで気が付いたことは、個人で管理できない人でも、施設で生活する人にでもわかり易い服薬方法を提案することじゃないだろうか。
血圧の薬であれば出来るだけ朝1回で調整する。
朝飲み忘れてもその日の内に飲んだらいい。
ただ困るのは糖尿病の薬かもしれない。
要は、服用回数を減らすことが最もいい服薬管理になる様な気がする。
今がありきではなく、問題の本質は回数にありだ。
ここに薬剤師としての薬学的見地が必要になる。

ひょっとしてこれって”処方権ではなく調剤権”になるかもしれない。
薬剤師には6年も薬一筋に勉強してきた自負があるはずだ。
もっと知識を活用して処方提案できる権利の格差を是正して欲しいものだ。

服薬管理は処方権ではなく調剤権だ。
それを「処方せんに疑義があるかどうか、問題があるかどうかをチェックし、調剤するのが薬剤師の役目だ」と言っちゃうと薬剤師は調剤マシーンと化するような気がする。






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