太陽の坐る場所 (文春文庫)
高校卒業から10年後の同窓会。
過去の高校時代の出来事。
そして現在。
複数の同級生の視点によって書かれています。
登場人物達は過去のクラスにおける
位置、地位などを
今も心の中に内在させています。
現在もまた仕事に対する序列、
都会へ出たものと、
田舎に残ったものとのわだかまり、
そんな意識を心の中に抱え込んでいる。
女優になったキョウコという
欠席を続ける同級生を
同窓会に参加させようとするが…
高校時代の出来事がきっかけなのか
キョウコに関わっていくにつれ
一人また一人と
連絡を絶っていく同級生達。
同級生達の心の動き、
心の中の描写は
やっぱり作者独特のものがあります。
人間の本性、醜さ、嫉妬深さが満杯、
これだけドロドロとした心情を
見せつけられると
なんだか怖いです。
もう終わっている地区もありますが
映画化されています。