花ごよみ

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64(ロクヨン) 横山 秀夫

2013-03-11 | 本 ま、や行(作家)

64(ロクヨン)

昭和64年に起きたある事件、
その事件に関与した人々の心の振幅。

対立する二つの組織、
刑事部と警務部、
警察とマスコミ。

情報公開、家族の問題、
それぞれの場面で、
板挟みになり苦悩する、
元刑事の広報官、
三上がこの小説の主人公。

ページ数647ページの分厚さ。
内容もまた重厚でした。

葛藤を乗り越え
警務部の広報という、
自分の立ち位置、
居場所を自覚し、
一歩前に進んでいくようになった三上は
魅了的でかっこよかったです。

最初は多い登場人物に、
とまどいを感じましたが
だんだん気にならなくなってきます。

主人公の感情の行方、
被害者家族の悲しい執着、
張り巡らされた伏線、その回収
保身のため隠蔽された警察内部事情、
物語の行く先が気になって、
ページを繰る手が止まりません。

濃密なストーリーのこの小説に入り込み、
共感し、涙し、緊迫感を味わいました。
読み応え十分でした。

あ~読み終えたという、
達成感を得たような気分です。



コメント (2)
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