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アウトラスト

 今月に入った頃から、朝起きると汗びっしょりになっていることがよくあった。まだそれほど暑くないのに変だな、と思って理由を考えてみたら意外に簡単なことだった。私の寝室のベッドは窓際に置いてある。窓は東向きだが、崖の斜面の立木が陰になって日の出の光が直に注ぎこむことはなかった。少なくとも初夏までは・・。いや、きっと朝日は窓に当たっていたのだろうが、まださほどの熱を含んではいなかったので苦にならなかっただけかもしれない。なので雨戸も立てずに眠っていたのだが、7月に入って俄然太陽光が強くなり始めた途端、ジリジリと焼けるような感覚で目が覚めるようになったのだ。

 

 それなら雨戸さえ立てれば問題解決かと言えばそうは簡単な話でもない。私は出来ることなら睡眠中はクーラーの世話にはなりたくないので暑い時期は窓を開け放って眠ることにしている。ヒンヤリ夜の空気を感じながら眠るのは心地いい。だが、雨戸を立ててしまうと、その快適さが損なわれてしまう。困った、どうしよう?
 だが、汗ビッショリで目覚めるのはかなり辛い。起きた瞬間から疲れた気がする。やはり安眠を優先すべきだろう。ということで、夜風は別の窓から取り入れることにしてベッド横の窓は雨戸を立てて眠ることにした。
 しかし、それだと部屋の中の体感温度が高く感じられる。朝日に苛まれる心配はなくなったが、寝苦しさはあまり変わらない気がする。これじゃあ、クーラーを欠けて眠るしかないのかな、そんな弱気になり始めたとき、妻が新兵器を渡してくれた。その名も「アウトラスト」。これを布団に敷けば暑さ知らずで眠れるそうだ。

 


 「アウトラストはNASAが宇宙空間で使用するグローブのために開発された素材です。極寒の天候下でも寒くなりすぎず、また高温の環境下でも暑くなりすぎないように、皮膚表面温度をつねに快適な温度に保ってくれる快適温度調節素材です」
との説明を読むと快適な睡眠を保証してくれるようだ。妻が注文して送られたものの上に寝転んだら、ひんやりして気持ちがよかったと言った。それなら、試してみる価値は十分あるな、と思って早速その夜から使ってみた。

 私が鈍感なのか、私の身体にどこか不具合があるのか、1週間ほど使ってみたが、さほどの効果は感じられなかった。ここのところ天気が悪くてさほど気温が上がらなかったせいもあるかもしれないが、「気持ちよく眠れた」という感想は一度も持てなかった。ただ、夜明け直前に暑くて目が覚めることは何度かあっても、すぐにまた眠りに落ちて、次に起きた時には汗をまったくかいてないなどとういうことが続いたから、どこまでがこの「アウトラスト」の効果なのか、もう少し使ってみてから結論は下したほうがよさそうだ。
 しかし、色んなものがあるものだ。またそれを探して出してくる妻のアンテナも大したものだ・・。
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