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 先週お稲荷さんに参拝に行った時、参道の店で杏が売られているのを見つけた。パックにいくつか入って400円だった。杏というものを食べたことがなかった私は妙に食べてみたくなった。妻に「食べたことある?」と聞いても「ない」と言うし、伯母も「食べたことはない」と言う。85年生きてきた人が食べたことがない物を食べるのも面白いかな、とますます買いたくなったが、いったいどこの産なのか明示されてていなかったので少しばかり逡巡してしまった。以前参道で買った落花生が、どうにも食べられるものではなかった覚えがあるので、どうしても警戒してしまう。暫時迷ったが、結局思い切ることができず、断念してしまった。
 「でも、どんな味がするのだろう?おいしいのかなあ・・」
そんな思いがずっと残っていた。すると今週になってウーロン茶を買いに行ったスーパーで杏が売られているのを見つけた!さすがにスーパー、しっかりと「長野産」と明記してある。これなら大丈夫、と1パック買ってみた。


 少し日をおいて熟れたほうがおいしいかな、そう思って少し待った。だが、もう限界だ、昨日パックから出して食べてみた。実は掌にちょうど収まるくらいの大きさだ。指で押すとちょうどいい加減に熟れている。おいしそうだ。皮を剥いてみたがするりと剥けたりしなかった。だが、いい香りがしてきたので皮についた実を食べてみた。おいしい・・。でも、何だかもどかしい。やっぱり実を二つに割った方が食べやすいだろう、と思ってナイフで切ってみた。

 

 もう皮など剥かずにかぶりついてみた。う~~ん、枇杷のような味だ。自分で別の実を切って食べ出した妻も、「うん、枇杷のようだね」と同意した。枇杷よりは一回りか二回りくらいほど大振りだが、味はよく似ている。後味が残らずさっぱりした味わいだ。なかなかおいしい。
 妻によれば李もよく似た形をしているが、ちょっと酸っぱいらしい。私は李も食べた記憶がないから、一度食べてみたくなった。(杏はアプリコット、李はプラムなのだそうだ・・)
 
 後に残った大きな種を見て、土に植えてみようと思った。万に一つも芽が出るなんてことはないだろうが、埋めても損にはならないだろう。みかんの木の横に穴を掘って植えてみた。


 少し前は道傍に枇杷がなっているのをよく見かけた。取って食べてみたいな、とチラッと思ったりしたが、さすがにそんなことはできなかった。何かの奇跡で、もしこの種から芽が出て何年か先に杏がなったりしたら、むちゃくちゃ嬉しいだろうな、そんなことを思いながら砂をかけた。

 PS.みかんの木はたくましく育っている。




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