議論 de 廃棄物

環境・廃棄物問題の個別課題から問題の深層に至るまで、新進気鋭の廃棄物コンサルタントが解説、持論を展開する。

運賃により逆有償になる場合の運用方法_[A1_1]

2006年03月24日 08時28分45秒 | コンサル日誌
(有価で買い取ってもらえるが)運賃により逆有償になる場合の、【収集運搬の許可について】私の考えを説明します。

質問は、「引き取り先についたら廃棄物でないならば、収集運搬の許可は積むところだけで、卸すところは必要ないのではないか。」でした。

 まずは原則論です。収集運搬の許可が積み地と卸地の両方に必要であるということは、以下の条文に書かれています。(通過地点では不要であるということの根拠でもあります。)

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【法第十四条】(産業廃棄物処理業)抜粋
 産業廃棄物の収集又は運搬を業として行おうとする者は、当該業を行おうとする区域(運搬のみを業として行う場合にあつては、産業廃棄物の積卸しを行う区域に限る。)を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。
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 一方、規制改革通知の第四では以下のように説明されています。

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一方、再生利用するために有償で譲り受ける者が占有者となった時点以降については、廃棄物に該当しないこと。
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 もうお分かりでしょう。ポイントは占有者が誰であるかという点です。
 収集運搬車両に廃棄物が乗っている状態では、「収集運搬業者」が占有者と考えられます。卸し作業を完了した時点で初めて「有償で譲り受けるもの」が占有者となる=廃棄物でなくなると考えられます。

 ということで、通常通り、積むところと卸すところの両方の許可が必要となります。
コメント (7)
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