議論 de 廃棄物

環境・廃棄物問題の個別課題から問題の深層に至るまで、新進気鋭の廃棄物コンサルタントが解説、持論を展開する。

小型家電で契約、マニフェストが必要な本当の理由

2014年06月25日 16時01分01秒 | はみ出しアドバイス
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7月1日配信のアミタのリサイクル通信(※)でも小型家電リサイクル法が企業に
与える影響を扱う予定です(ネタバレ?言っちゃっていいのだろうか??)。

※排出事業者を対象とした無料の情報提供サービスです、まだとっていない方は
 こちらからどうぞ。

施行後1年以上たっているのに、なんでこの時期に、と思われた方もいらっしゃる
かもしれませんが、何せ質問が多いのです。つまり、
「なんか、やらないといけないこと、あるの?」
という質問です。

詳細は通信をご覧いただくとして、結論としては、大してない、のですが、
注意すべきは、委託する側にとってなんら特例がない、という点です。

家電リサイクルも、自動車リサイクルも、パソコンリサイクルも
排出事業者にとって廃棄物処理法の特例が少しくらいあります。

しかし、小型家電(小電)はないのです。

家電はあるんですが、小電にはないのです。普通なら、なんでやねん、と思うでしょう。

審議会でもパブコメでも、「特例いるでしょ」という声が少なからずあったのですが、
通りませんでした。パブコメではこんな回答でした。

パブコメ結果はこちら
 
 「産業廃棄物については、排出者は排出事業者責任を全う
  する必要があるため、これまで通り産業廃棄物である小型
  電気電子機器は、マニフェストの交付が必要となります。」

こんな「ご意見に対する考え方(対応方針)」という名の、回答になってない
回答をするから、パブコメを出すのがバカバカしく(失礼!!)なるのですが
口に出せない理由があったのだと思います。

で、たぶんですが、その理由は以下のとおりです。他にも理由はあったかも
しれませんが、少なくともこれは理由の一つでしょう。


■小型家電リサイクルで、契約書もマニフェストも必要な理由

広域で小型家電回収をしないと、認定をもらえないというのがこの法律のミソです。

しかし、広域ではなく、これまでも小型家電を地域でリサイクルして来た実績の
ある業者がいるのです。この制度の設計にも、いろいろと貢献しているわけです。

その業者にとっては、
「認定事業者に委託するなら、排出事業者に特例をあげるよ」
という事態になったら、困るはずです。
お客さんが、そっちに流れかねないのです。

広域でやれる大規模な会社だけが特例の恩恵に浴することができるというのは、
確かにフェアじゃありませんしね。

ということで、
「排出事業者にとっては、どっちに出してもおんなじだね」
という形にしたのでしょう。


■だから、リサイクルは別の制度にしたほうがいい

よく考えると、これは本末転倒以外の何物でもありません。

ちゃんとリサイクルするなら、規制を緩くするよ、と言っているのに、既存の
リサイクル業者がいる領域は、不公平になるので規制はそのまんまにします、
ってことですよね。

結局、ちゃんとリサイクルする仕組みがある業者に委託するなら、規制を
緩和します=別の制度で回せるようにします、という形にするしかない
のだと思います。

リサイクル業法を作る、ということですね。もちろん、一廃も産廃も
区別なんかしません。皆さん、どう思われますか?

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■□■□■□■□■□■編集後記■□■□■□■□■□■□■□
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7月は、東京以外での公開セミナーがちょっと続きます。

7月11日 仙台で基礎編

7月17日 東京で現地確認編

7月29日 名古屋で基礎編

7月30日 名古屋で現地確認編

仙台、名古屋は、集客状況によっては、今年限りかもしれません。
ご検討ください。
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現地確認の義務?推奨?

2009年10月14日 06時13分15秒 | はみ出しアドバイス
 私の勤務先のグループ会社で運営している「教えて!!Q&A」というコーナーで、「各自治体で、現地確認が義務付けられているかどうか、確認する方法を教えてください。」という質問があります。
 回答としては、条例や要綱があるので、それを確認しましょう、ということでした。

■確認のポイント
 もう少し補足すると、義務か推奨かの違いにも注意しましょう=もっと言えば、していなかった場合に罰金や勧告などの罰がないかどうかを確認しましょう。条例化されていても“推奨”としている(と読み取れる表現をしている)場合は法的義務ではありません。一方の要綱については、そもそも法的拘束力がありませんので、どんなにキツイ表現だったとしても義務にはなり得ません。ただ、要綱で義務的な表現をしている場合は、条例で推奨としている場合より行政側の要望が強いと思われます。

 ちなみに、排出場所の管轄自治体だけでなく、持ち込み先の自治体も確認してください。そっちで義務化されている可能性もあります。

 いずれにせよ、実施したほうがよいとは思いますが、まずは義務であるもの、その中でも罰則等があるから重点的に対応すべきでしょう。

■確認は電話が楽!!
 確認の仕方は、ウェブでアップされてる条例や要綱を確認することもできますが、直接電話で「産業廃棄物課」のようなところに問い合わせたほうが楽だし早いでしょう。電話をする先はこれこそウェブで見るわけですが、少々間違えても、別に構いません。ちゃんとまわしてもらえますから。そこで改めて、関係する条例や要綱が何であるか、何条かを教えてもらうとよいでしょう。
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社名変更時などの契約書の再締結について

2009年04月22日 05時42分05秒 | はみ出しアドバイス
 教えてアミタさんの記事に『社名変更、社長変更、引越し...こんなとき、契約書の巻きなおしは必要ですか?』というQ&Aがあります。非常によくいただく質問です。

 この記事では、「法定記載事項に変更がある場合は、契約書も変更してください」と説明しています。それは正しいのですが、法定記載事項に変更がない場合の説明が少々少ないので(説明が複雑になるので、はしょったのでしょう)、それも踏まえて説明いたします。

■社名変更、代表者変更
 これは、法人格が変わっているわけではありませんので、契約書の変更は必要ありません。ただ、会社をいったん解散させて、同じような名前の会社を新規で設立して営業を再開している、なんてケースがあれば別途契約が必要です。そーとー怪しい会社ですので、注意が必要ですが・・・。

■吸収合併
〔原則不要〕
 吸収する場合も、される場合も、事業ごと継承されるので契約関係もそのまま引き継がれます(会社法第750条参照)。したがって、法人が変わっている場合でも契約書の再締結は原則不要です。
〔吸収される場合〕
 ここで“原則”としたのは、許可証が変更になる可能性があるからです。もし処理業者がどこかの会社を吸収した場合は、許可証に変更ありません。しかし、処理業者が吸収された場合は、法人格が変わるため許可を取り直します。そうすると、法定記載事項に変更が生じるため、契約書の内容も変更しなければなりません。
 もちろん、排出事業者が吸収されたり、吸収したりしても、契約書の変更は不要です。


 ということで、繰り返しになりますが、法定記載事項に変更がある場合のみ、契約書の変更が必要となります。もちろん、これは法律上の義務の話ですので、任意での変更をしても問題ありません。

 
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廃棄物担当者のエピソード

2009年01月08日 05時43分36秒 | はみ出しアドバイス
 勤務先のHPというのはなかなか見ないものですが、たまには見るべきですね。環境ご担当者様おもしろエピソードというコラムがありました。ちょっと面白いので見てみてください。

 この中で交付等状況報告書の話がありますが、かなりの大企業で本社の方が周知しているにもかかわらず「知らなかった!!」という方が未だにいらっしゃいます。出さなくても罰則はありませんので、「出さなくてもいいじゃん」ではなく「今からでもいいので」出しましょう。こっぴどく怒られるなんてことはないでしょうから(たぶん)。黙って次回から出すより行政の印象もよいはずです。

 ちなみに、罰則がないなら守らなくてもよいと考えている方もいるようですが、法律違反には違いありません。ちゃんとやりましょう。
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セメントでのリサイクル

2008年12月10日 05時29分44秒 | はみ出しアドバイス
 アミタのHPの「教えてQ&A」で、「塩素含有のためにセメントでリサイクルできない」というテーマが取上げられています。塩素などが多いとセメントの製品に悪影響を及ぼす、キルンを傷めるなどの理由からです。塩素以外にも忌避成分があるのですが、各成分の影響については記事をご覧ください。

 ここでは、塩素対策の技術についてご紹介します。

 まずは、太平洋セメントさんの「灰水洗システム」です。塩素分を水で洗い流してしまおう、というものです。初めてこの話を聞いたとき「うわっ、そこまでやるのか!!」と驚いたものです。これで、少々塩素濃度が高いものでも受入れすることが可能になりました。

 もうひとつは塩素バイパスです。これは多くのセメント工場で採用されています。こちらのページにいろいろ説明がありますが、要はキルン内の塩素ガスを抜き出してしまうというものです。

 これらの技術のおかげで、塩素を含有した産業廃棄物をより多く受け入れることが可能になっています。その意味ではアミタの工場も多少役に立っていますが、それについては最初に紹介したアミタの記事をご覧ください。

 セメントメーカーであっても工場によって条件が違います。1箇所で断られたからと言って、「セメントでのリサイクルはダメ」と短絡的に判断しないようにしてください。
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特別管理産業廃棄物帳簿と電子マニフェスト

2008年10月21日 05時41分11秒 | はみ出しアドバイス
 少々古い話題で恐縮ですが、、、
 教えてアミタさんで「廃棄物処理法の「帳簿」とは何のことですか?」という記事があります。廃棄物処理法では3種類の帳簿がありますが、それぞれについて簡単に説明してあります。

■特管帳簿と電子マニフェスト
 中でも特別管理産業廃棄物を排出している場合は、帳簿を作成しなければならないことになっています。一方、電子マニフェストを使用している場合は、帳簿作成の手間が少し省けることについても説明があります。詳しくはJW-net(電子マニフェストの運営団体)から、「電子マニフェストを利用した場合の帳簿作成等について」の説明をご覧ください。ここに環境省からの通知が紹介されています。

 要は、電子マニフェストに入力する情報では帳簿の記載事項としては足りないことがあるので、それに情報を追加しないと帳簿としては不足ですよ、ということのようです。

■で、要望です。

(1)そもそも「面倒な説明を抜きにして帳簿不要にしてよ!!」と思うのですが、いかがでしょうか。

(2)もうひとつ、この通知が環境省のHPにいまだにないのは問題です。昨年12月19日の通知ですが、JW-netや各自治体のHPにしかありません。この分かりにくい法律をちゃんと周知したいのであれば、せめてワンストップで情報提供すべきと思うのですが、環境省にはそんな意図は今のところないようです。きっと優先順位低いんでしょうねぇ。
この通知に限らず、発出後すぐにHPにアップし、環境省メルマガで一般国民に告知して欲しいものです。
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収集運搬業者の現地確認

2008年09月17日 05時40分16秒 | はみ出しアドバイス
 「はみ出しアドバイス」というカテゴリーを追加しました。アミタの「おしえて!アミタさん」というサイトでまとめているQ&Aを参照しつつ、そこにないアドバイスをこのブログで展開するという試みです。カテゴリー名は、Q&A集からも「はみ出した(載せられない??)」アドバイス、という意味です。

 このブログは、読者の方がある程度の基礎知識を持っている前提で話を進めて来ました。しかし、そうは言っても基礎知識についても触れるべきだろう、という意図もあります。

 ということで、今回は収集運搬業者の現地確認についてです(基礎知識じゃないかも・・・)。
アミタのサイトではこんな説明です。よくまとまってはいますね。

■はみ出しアドバイス
他に考えられるポイントは、
・本当に契約、マニフェストで指定したところに運ばれているかをチェックする(後ろをこっそり追尾する)。
・積替え保管の許可がない場合でも、駐車場や事務所を覗いてみる。実は廃棄物が置いてあるかもしれません。
車両表示や書面携帯のチェックもお忘れなく
・洗車場と、そこからの排水管理を確認。何しろ、廃棄物の運搬車両を洗うんですから、それなりの配慮が必要です。
・マニフェストの管理担当者がいたら管理方法についてヒアリングしてみます。事前に聞いている説明と違うかもしれません。

といったところでしょうか。他にも皆さんで注意されている点があれば、是非教えてください。
◆◇お知らせ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
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