議論 de 廃棄物

環境・廃棄物問題の個別課題から問題の深層に至るまで、新進気鋭の廃棄物コンサルタントが解説、持論を展開する。

経済成長と雇用創出の関係

2009年02月27日 05時52分42秒 | ベーシックインカム
 先日、グローバルコンパクトの会合でILOの駐日代表の方のお話を聞きました。その中で、「ディーセントワークの4つの戦略目標」というものを紹介されていました。その戦略目標の一つに「仕事の創出」があります。

■経済成長しても仕事は増えない
 この「仕事の創出」というテーマに関して「経済は成長しているが雇用機会は不十分」という課題が挙げられていました。経済成長をしても、昔ほど雇用は増えないということです。それだけ企業努力により機械化、省力化が進んでいるということなのでしょう。ILOにも「今の方法で経済成長を推し進めても雇用の確保はできない」という認識があるようです。

 経済成長により雇用を確保するというのは、地球環境のことを考えると明らかに持続可能ではありません。

■雇用確保ではなく収入確保を!!
 我々が直面している問題の本質は、雇用確保というより、収入確保の問題なんだと思います。別に無理やり経済成長したり、雇用創出しなくても、収入があればよいのです。ベーシックインカムを導入すると、この「無理」をしなくて済みます。ILOはベーシックインカムのことをどう考えているのでしょうか?

■参考資料
 以下、グローバルコンパクトの会合で使われた資料とは少し違いますが、他の類似した講座の資料へリンクを張りましたので、ご参考ください。
http://www.unic.or.jp/un-ds/library-course/ilo_human_resources_strategy.pdf
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海洋投入関連の通知

2009年02月26日 05時36分34秒 | 通知等インデックス
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廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令及び海洋汚染防止法施行令の一部を改正する政令の施行等について
公布日:昭和51年3月17日
環水企38・環整18
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海洋投入処分についての基準が書かれています。有害物質の含有基準のほか、油膜が発生したら海洋投入しちゃだめですよ、という基準が書かれています。油膜発生の有無については視認することになります。

このブログをご覧になる方は殆ど関係ないと思いますが、念のためご紹介しました。が、私もよく分からないところです。どなたかお詳しい方、是非とも解説、フォローコメントお願いします。
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廃棄物処理法改正の方向性

2009年02月25日 05時51分26秒 | ニュースクリッピング
 循環経済新聞の2月23日号に、先日の中間審の記事が載っていました。もしかしたら、環境新聞にも載っていたかもしれません。そのうち議事録が環境省のこのページに掲載されるでしょう。

 曰く、排出事業者が「排出事業場から産業廃棄物を搬出して自ら保管する場合、保管場所を届け出させることで、不適正保管を早期に把握し、措置命令をかけることができるようにする」なんて話があったそうです。やってもいいですが、必ず行政の監督体制の強化をセットにして欲しいものです。
 他にも、中間処理後の最終処分場の現地確認も義務付ける、といった話題もあったようです。やるとしたら多量排出廃棄物とかを作って、それについて義務付けるんでしょうか?もしこれをやるんだったら、行政が半年に一回以上は処理業者の現地審査を行うこととし、審査内容を一般公開するのが先でしょう。そのためにコストがかかるのであれば、その分の税負担をしたほうが事業者にとっても効率的なはずです。

 いずれにせよ、今の廃棄物処理法の枠組みはそのままに微調整をしています。近い将来(5年以内?)には大改正をやりたいものです。今年はそれに向けてジワジワと仕掛けを作っていくつもりです。乞うご期待+お力添えを!!
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電子マニフェストの普及率が20%に拡大

2009年02月24日 05時48分48秒 | ニュースクリッピング
 2月13日(金)の化学工業日報に、「2008年度の電子マニフェストの普及率が20%に達する見通しだ」との記事がありました。電子マニフェスト(JW-net)を運用する日本産業廃棄物処理振興センターに問い合わせたところ、「間違いない」とのことで(そりゃそうだ)、紙のマニフェストの交付枚数と比べて電子マニフェストの交付枚数が20%に達したとのことです。処理業者の加入率の話ではありません、念のため。
 増加の理由は、少量排出事業者への割引制度などの導入が効果を発揮し、医療業やガソリンスタンドで加入が増えた点にあるそうです。政府のIT戦略本部の目標が、2010年度に50%なので、更なる普及へ向けて新しいキャンペーンもスタートさせたそうです。

 で、電子マニフェスト導入を検討される際には、是非こちらのe-廃棄物管理も一緒にご検討ください。紙と電子マニフェストを平行して運用するにはもってこいのシステムです。「こんなシステムがあったら、絶対売れるのに」と私が昔から夢想していたものができちゃってます。
 これをやっているのは、前にもご紹介したアミタエコブレーンというアミタのグループ会社です。このサイトでは他にも、廃棄物処理のCO2シミュレーターなんかも無料で使えます。でたらめな数字を放り込んでみましたが(やっていいんだろうか?)、ちゃんと結果が出ますのでお試しあれ。
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薬局回収注射針について

2009年02月23日 05時33分21秒 | ウィークリー・トピックス
 2週間ほど前ですが、
薬局下取り、在宅医療注射針は「産廃」――環境省が部局長会議で指導要請
 という記事が環境新聞にありました。1面に載っていたので、割と目立つ記事でした。

■医療機関持込か市町村回収を想定していた
 在宅医療から生じる医療廃棄物の扱い方については、この通知で、在宅医療廃棄物は一般廃棄物であることと、さらに
 (1) 医師等の指示等に基づき医療機関に持参する
もしくは
 (2) 通常のごみ回収に排出する
という2つの方法での回収を想定しています。家庭から排出されるものですので、医療機関へ持ち込んだ場合でも一般廃棄物になります。

■薬局も回収 ~産業廃棄物、一般廃棄物区分の怪~
 ところが実際には薬局が引き取っているケースも少なくないようです。これについてはいわゆる下取りにあたり、薬局が排出事業者になる(産業廃棄物になる)ということだそうです。まぁ、普通に考えればそうなりますよね。でも、医療機関が引き取る場合は一般廃棄物である、という見解はそのままなんでしょうか。全く性状が同じなのに、、、ほんと、一般廃棄物と産業廃棄物の区分ってなんなんでしょう?

 今回あえて通知がでたということは、もしかしたら、①そもそも廃棄物だなんて認識すらない、②一般廃棄物として市町村の回収に出していた、③一応、産廃業者が引き取っていたが契約書やマニフェストがなかった、④見解がバラバラだっためにどう運用したらよいか分からなかった、といった課題があったのだと思います。4つともありそうな話です。

■電子化が進むのか?
 それにしても、薬局なんて個人経営が多いのですから、産業廃棄物の規定を完全に順守させるというのはなかなか大変です。でも、八百屋さんのボールペンとは異なり、ちゃんと管理する必要があると思います。おそらくその最も容易な方法は、電子マニフェストの導入でしょう。紙マニフェストの管理なんて、面倒でとてもできないはずですからね。

 電子マニフェストの普及は、こんな感じでジワジワと広がるのかもしれません。
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景気の急激な悪化とベーシックインカム

2009年02月20日 05時43分07秒 | ベーシックインカム
 毎日jpのこの記事から引用してみます。

 「08年10~12月期の実質国内総生産(GDP)の実質成長率が前期比12.7%減(年率換算)」

 12.7%減少というのはとんでもない数字のような気がします。ただ、毎年1%成長してきたとすると、12%マイナスというのは大体10数年前の水準です。なるほど、ではその頃と同じレベルの生活をすればいいんだな、と思いきや、そうではないようです。

 「市場では100万人を超える失業者が発生し、完全失業率は6%に達するとの厳しい見方も出ている。」

 ひゃー、えらいこっちゃ、と思いますが、6%なんて大したことがないのです。なにしろ日本と主要国の失業率の推移を見ると、昨年12月の欧米主要国はもっと悪かったようです。

 ところが、他国は失業率10%を超えるなんてことは最近でもあったわけですが、日本ではそんなことは高度経済成長期以降なかったわけです。だから、失業対策などの社会保障が未成熟でも大して問題ではなかったのです。ということで、これから対策を急ピッチで整備しなければなりません。しかし・・・

■失業率が一気に上がると・・・
 予算不足:当然ながら、いきなり失業率が上がるので予算不足に陥ってしまいます。景気対策にさらなる財政出動をしながら、社会保障予算も増加します。しかも税収は落ち込む。。恐ろしい。

 現場は大変?:一気に大量の方が失業保険の手続きをするので、申請受付の現場はてんやわんやになり、もしかしたら給付が遅れたりミスが発生するかもしれません。

■ベーシックインカムであれば
 予算不足は起こらない:ベーシックインカムであれば、失業率があがっても給付額は変わりません。景気が悪くなると財源が足りなくなるという恐れはありますが、そこは景気変動の影響を受けにくい消費税を財源とすることで避けられます。

 現場も安心:しかも、失業保険を申請する手間や給付までのタイムラグがなくなるし、申請を受付する(というより受付業務は発生しない)現場でも混乱は発生しません。そしてなにより、失業保険はいつか終わりますが、ベーシックインカムの給付はずっと続きます。

 ベーシックインカムは、このような面からもシンプルかつ安定的な社会保障制度であるといえそうです。やっぱり、いいですねぇ。
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東京都の排出量取引の詳細

2009年02月19日 05時24分31秒 | ニュースクリッピング
 注目の東京都のCO2削減義務化とキャップアンドトレード等の詳細がパブリックコメントで出ています。類似部分がある省エネ法の改正と同時並行で改正されているので、どうも混乱してしまいます。

 ちなみに、省エネ法の改正については各経済産業局で説明会を開いているところですので、必要な方はお申込みください。例えば関東はこちらです。一方、温対法の改正はこっちです。

 温対法も省エネ法も、セミナーのコンテンツとして扱うことがありますので、混乱しているなんて言っている場合じゃないんですが・・・。

 ということで、お知らせでした。廃棄物処理法は強化するというより、再構築が必要ですが、温暖化関連はひたすら強化の時代と言ってもよさそうです。
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廃棄物関連の無料での情報提供サービス

2009年02月18日 05時23分12秒 | 余談コーナー
 廃棄物処理法の改正情報をはじめとした、廃棄物の排出事業者向けの無料での情報提供をアミタが行っていますので、ちょっとご紹介を。

■メルマガ
 メルマガ形式でお送りするものです。法改正がある(あった)という事実について簡単な情報を提供してくれるサービスは他にありますが、このメルマガは排出事業者が必要とする情報に絞って分かりやすく具体的に教えてくれます。実際に何をやったらよいのかが、説明してあるのです!!
 環境関連の業務に関するノウハウについても取上げています。その他、セミナー、イベント情報もお送りしています。

■FAX通信
 廃棄物関連の法改正、廃棄物管理を中心とした環境関連業務のポイントをかいつまんでお伝えしています。月一回配信の無料情報FAXサービスです。メルマガと違って手で持つことができるのが実は大きな違いです。図を用いて分かりやすく説明しています。お客様によっては「部内で回覧して毎号ファイリングしています」という方もいらっしゃいます。
 中でも好評なのは、天声人語のように下の方にある法律関連のQ&Aです。お客様からよくいただく質問をQ&A形式でまとめています。

 私が書いているわけではありませんが、内容はチェックしています。ネタも提供することがあります。作成担当の者は、同じネタであってもどんな切り口にしたら分かりやすいか、興味を持っていただけるかということで結構悩んで作っています。

 いずれも無料のサービスですので、是非ご利用ください。

 お申込みはこちらからどうぞ。
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制定当時の通知 その2

2009年02月17日 05時25分27秒 | 通知等インデックス
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廃棄物の処理及び清掃に関する法律の運用に伴う留意事項について
公布日:昭和46年10月25日
環整45号
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この通知にはいろいろ書いてあります。主なものでは、、、

①総合判断説について記載があります。昔っからあったんです。
②廃棄物処理法の特別法として鉱山保安法、下水道法、水質汚濁防止法が例示されています。
③廃棄物処理法において重要な概念である事業活動とは何を指すのか説明されています。曰く「事業活動というのは反覆継続して行なわれるものである」とのことです。営利目的であるかどうかは関係ありません。
④「硫酸ピッチ」を例に、廃油と廃酸のような混合物について説明があります。
⑤15条施設(産業廃棄物処理施設)についての説明があります。15条施設とは何を指すのかについて具体的な例が挙げられています。
⑥産業廃棄物の種類についての説明、例示がされています。ある産業廃棄物が何に該当するのか迷われた際には参考になります。もちろん、全く参考にならないこともありますが・・・。

古いですが、注目すべき内容の多い通知です。ご参考ください。
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できることから、できるだけ??

2009年02月16日 05時17分05秒 | ウィークリー・トピックス
 先週、ある会合でこんなことを聞きました。

 「できることから、できるだけ」

 こう聞くと皆さんはどう思われるでしょうか。前向きな姿勢だと感じられるのではないでしょうか。確かに、知らない世界への最初の入り口としてはそれでいいかもしれません。

 つまり、

 「全く何もやっていない、やったことがない、やり方がわからないことについて『できることから始める』『できるところまでやってみる』」

 ということですね。まずはやってみるところから変化が始まります。特に一般の方への啓蒙という意味では、そんな言い方でよいと思います。

 問題は、「いつまでその姿勢を続けるのか」です。環境問題について、CSRについて、サスティナビリティの問題について、そろそろ我々はそんな段階を卒業していなければならないのではないでしょうか。

 そもそも我々は「すべきこと」をしなければならないはずです。基本的には、重要度、緊急度の高いものから優先的に実施するのであって、「(いまとりあえず)できること」をやるだけで満足してはいけないはずです。

 「できること」から始めるのはいいですが、いつまでもその延長線上にいないでしょうか。「すべきこと」に向けて「今すること」を着々と進めていきたいものです。言っている自分の耳が痛いですが。。。
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