議論 de 廃棄物

環境・廃棄物問題の個別課題から問題の深層に至るまで、新進気鋭の廃棄物コンサルタントが解説、持論を展開する。

処理困難通知第1号??

2011年04月27日 15時25分01秒 | コンサル日誌
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あるクライアントから、処理困難通知を受け取ってしまったという
ご相談を受けました。ちょっとややこしいのですが、

・・・・・・
取引先の処理業者が、行政から「○月○日から事業停止」という行政処分を
受けたようです。
「○月○日」」というのは、来月以降の未来の日付なのですが、行政処分を
受けたら10日以内に処理困難通知を出さなければなりません。排出事業者は、
その通知を受けた時点で、マニフェストが返送されていない場合は、措置内容
等報告書を自治体に提出する義務が発生します。

しかし、処理困難通知を受けた時点では、まだ事業停止になっていないため
場合によっては「○月○日」までに処理が完了して、マニフェストが全部
返送されてくるかもしれません。

でも、条文上は報告書は出さなければならないでしょう。

もちろん、処理状況の確認の結果、適正に処理されそうであれば、その旨記載
した報告書を出せばよいだけなのですが、どうも釈然としません。
だからと言って
「事業停止になってから○○日以内にマニフェストが返送されない場合は~」
なんて細かい規定を作ると、またややこしくなるのでそれも好きでは
ありません。仕方ないですかねぇ。

■周知できていますか???
ただ心配なのは、通知を受けた窓口の工場の方は処理困難通知のことを
ご存じなかったようなのです。たまたま本社に報告したために、本社の方が
気づき、私に電話をくださったのです。
このクライアントは、小学生ですら誰もが名前を知っている超有名一流企業
なのですが・・・。

まだまだ周知し切れていないようです。おそらく、処理困難通知を受けた
らどうしたらよいのか知らない会社はわんさとあるはずです。ちゃんとした
対処ができなければ、行政処分だって受けかねないので、要注意です。

一方、処理困難通知を出さなければなりそうだ、という処理業者さんからの
相談もありました。早くも事例が続々と出ているようです。気をつけて
くださいね。

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■□■□■□■□■□■編集後記■□■□■□■□■□■□■□
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投票、しましたか?実は私、色々あって投票しませんでした。
そしたら、投票率は戦後最低を更新、だったとか。

ただ、いつも思うのですが、投票することより、政治や政策について
知人と話したり、ネットや新聞などに投稿することのほうが重要なの
ではないでしょうか。

言い訳みたいですが、「投票したら、あとはマスコミの報道を見ている
だけ」というのでは何も変わらないと思います。少なくとも、自分が
興味ある、得意な分野については積極的に発信していくべきだと思い
ます。

ということで、これからもあちこちで私の意見を発信し続けたいと
思います。(やっぱり言い訳だったかも・・・)
コメント (2)

東北地方の工場の廃棄物処理について懸念事項

2011年04月15日 11時04分54秒 | コンサル日誌
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アミタグループでは、被災地の多くの工場に、お見舞いと状況確認の
電話をしています。

廃棄物の処理状況については、主な反応として2パターンあるようです。

①処理できてます!!
ひとつは、すぐに復旧できていて、処理も問題なくできているという
パターンです。比較的被害が少ない、茨城南部や栃木南部がそうです。

②まだ廃棄物出てません!!
もうひとつは、まだ復旧できていない、又は復旧の目処が立って
いないので、廃棄物にはまだ困っていない、という反応です。

後者の②場合でも、廃棄物が出る前に処理業者に状況を確認しておくべき
でしょう。その結果、処理業者が再開の目処が立たない場合は、今から
他の処理業者を探した方が良いと思います。もし処理業者が受け入れ
可能ということであっても安心しないほうが良いと思います。①のケース
だって、今後どうなるかは分かりません。

なぜなら、、、

【理由1】
ある種類の処理施設は、復旧に相当時間がかかる可能性がある。
(どの種類の施設かは、ここには出しにくいので、伏せておきます)
そのため、一般の工場の復旧より、処理業界の復旧の方が遅くなる
可能性がある。

【理由2】
これから、災害廃棄物が本格的に出てくるため、処理業者の受け入れ
余力が足りなくなる可能性がある。なお、災害廃棄物は一般廃棄物
ですが、産業廃棄物業者も市町村の委託を受けて処理することが
可能です。既にそのような動きはあります。

【理由3】
原発がとまるために、東日本圏での火力発電が増えると思われます。
そのため、廃棄物の排出量(ばいじん)が増え、セメント、埋立に
これまで以上の負荷がかかります。


当然、現状の取引先が操業できていても、処理業界全体の正常化に時間
がかかれば、結局は処理が滞ります。


■どうしたらよいのか
上記懸念が杞憂に終わる可能性もあります。
しかし、せっかく操業再開しても、廃棄物のせいでストップさせる
わけにはいきませんので、先手を打って対策をしておくべきでしょう。

方法としては、できるだけ被災地域から離れた地域の処理業者に、今から
打診したほうが良いと思います。東北の工場は北関東に、北関東の工場は
それこそ南関東をあたっても良いでしょう。玉突き式に押し出されてくる
イメージです。
トラック輸送もありですが、大量にでる場合は、船を使って西日本まで
持っていくという方法も検討すべきでしょう。

新規処理業者と取引を始めるためには、業者の選定や契約手続きなどで
思いのほか時間がかかります。
アミタグループでは、契約手続きの迅速化にはお役に立てませんが
安心できる処理業者を迅速に紹介する、震災支援の特別のメニューを用意
しております。船便も西日本の処理業者もご案内できます。
もしよろしければ下記までお問い合わせください。
http://www.amita-oshiete.jp/_setup/index.html

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■□■□■□■□■□■編集後記■□■□■□■□■□■□■□
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本ブログの2008年の記事で、「原発事故がもう一度あったら原発推進の
動きにストップがかかり、温暖化対策が行き詰るのではないか」と
書きました。


まさか日本で起こるとは思いませんでした。もしかしたらこの国は
反核兵器だけでなく反原発・自然エネルギー推進の象徴・発信地にもなって
いくのかもしれません。

なお、日経では損害賠償額などを踏まえ、原発の経済合理性に疑問が
投げかけています。
今後は、自然エネルギーの方がコストが安いと考えるべきな
のかもしれません。
この記事です。
コメント

特別管理産業廃棄物の帳簿はほとんどの場合不要になりました

2011年04月11日 15時28分25秒 | コンサル日誌
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すみません。

耳に蛸ができたという方もいらっしゃると思いますが、
標題の件、自治体の担当者の方でもいまだに誤解されていることが
あるようですので、再度ご説明します。

「特別管理産業廃棄物の帳簿はほとんどの場合不要になりました」

「ほとんどの場合」としたのは、特別管理産業廃棄物を排出事業者が
自ら処理した場合だけは帳簿が必要なのですが、そんなことをすることは
「ほとんど」ないということです。

ほとんどの排出事業者は委託しかしていないので、誤解を恐れずに言えば
「特別管理産業廃棄物帳簿は不要となった」とした上で、
「ただし、自ら処理について改正により必要になった」と言ったほうが
分かりやすいのではないでしょうか。

ということで、以下、不要であることの理由です。

■理由1
今回の改正についての課長通知のp.24

  第十 七帳簿対象事業者の拡大
    2 帳簿記載事項

のところで、
「これまで、帳簿記載事項と管理票制度における記載事項に重複があったことから、
運搬又は処分を委託した場合には当該委託に係る事項は記載を不要としたこと」
と書いています。

ということは、委託については記載不要、自ら運搬又は処分をしているわけでも
ないので書きようがない、ということです。

■理由2
上記通知が出る前に、「これはもしや・・・」と思い環境省に直接確認しました。
私が勘違いしていたら、間違った情報をあちこちに拡散することになりかねない
ので、わざわざ訪問して確認しました。間違いありません。

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■□■□■□■□■□■編集後記■□■□■□■□■□■□■□
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実は、複数のクライアントから「○○県は必要と言っていますが・・・」という
問い合わせをいただいています。なかには、「やっぱり不要です」と訂正の電話を
くださった県もあるそうです。

他の改正が大きいからでしょうが、自治体が知っていないとは、周知しきれて
いませんねぇ。

■それと、今年の「法と実務セミナー」のスケジュールができています。
法改正を踏まえた修正と、ラインナップも少し変えましたので、是非ご覧ください。
コメント (5)

改正に関するブービートラップ??

2011年04月07日 08時50分05秒 | コンサル日誌
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廃棄物処理法改正に関して気をつけていないといけない
点がいくつかありますので、紹介します。

省令についての報道発表資料の、

(16)建設工事に伴い生ずる廃棄物の処理に関する例外

では、建設廃棄物の下請け運搬の条件が書かれています。

ところが、ここで箇条書きされているのは省令だけですので、実は
足りていません。ここだけコピペして資料を作るとエライことになります。
下記【1】~【3】も必要です。

まず、箇条書きの前の説明にあるとおり、
【1】「法第21条の3第3項」の建設工事の下請け契約への必要事項の記載
が必要です。

さらに、
規則第七条の二の、以下2つの書面の携帯が必要となりますので、注意して
ください。

【2】一  事業者 次に掲げる事項を記載した書面
 イ 氏名又は名称及び住所
 ロ 運搬する産業廃棄物の種類及び数量
 ハ 運搬する産業廃棄物を積載した日並びに積載した事業場の名称、
   所在地及び連絡先
 ニ 運搬先の事業場の名称、所在地及び連絡先

 ↑つまり、普通に排出事業者が自社運搬する際の書面携帯です。
  あと当然、車両表示も必要です。


【3】九 法第二十一条の三第三項に規定する場合において第十八条の二
  に規定する廃棄物の運搬を行う下請負人当該運搬が同項に規定
  する場合において行われる運搬であることを証する書面

 ↑建設工事の下請け契約などを指します。施行通知に様式例も
  あります。


■事業場の外での処分をした場合には、処分についてだけでなく、
・処分する場所への自社運搬と
・処分後のものを自社運搬で外部に持ち出す場合
の両方とも帳簿の記載が必要になります。

帳簿の記載事項には、処分と運搬の両方ありますからね。
(規則第8条の5)

■特管の帳簿について、今後は委託だけの場合は不要になります。
このことは散々言っていますが、「本当か?」という質問が
絶えないので、念のため。
知らなくっても、不要なことをやってしまうだけのことで、何の
違反にもならないんですけどね。

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■□■□■□■□■□■編集後記■□■□■□■□■□■□■□
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アイソスに記事を連載しているご縁もあって、代表取締役の
中尾氏のインタビュー記事を「教えてアミタさん」に掲載しています。
よかったらどうぞ。
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免責がいっぱい

2011年04月04日 13時09分42秒 | ニュースクリッピング
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震災関係の免責(6月30日までの猶予)事項がたくさん出ています。

先日の記事「震災がらみでの諸質問」のときとは違い、処理業者からの
マニフェストの返送や処理困難通知についても6/30までにやればOKですよ、
ということです。私がヒアリングした時はなにも猶予期間は設けないと
言っていたのに、さすがに問い合わせが多かったんでしょうね。

面白いのは、交付等状況報告書もこれの対照になっています。どのみち
6/30が期限なので、猶予してもらっても意味がないのですが・・・。

環境省関連ページ

・先日の記事「震災がらみでの諸質問

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■□■□■□■□■□■編集後記■□■□■□■□■□■□■□
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23年版の最新の三段対照が出ています。

建設廃棄物の通知などは、3/30に出ているため、この三段対照には載っていませんが、
上記環境省からの資料は新しい法の条文に沿っているので、あった方が楽ですよ。

平成22年改正廃棄物処理法について」のページ、続々と新しい資料が追加されて
いるので、要チェックです。Q&A集も出ました。
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