議論 de 廃棄物

環境・廃棄物問題の個別課題から問題の深層に至るまで、新進気鋭の廃棄物コンサルタントが解説、持論を展開する。

ホルムアルデヒド問題 日経ビジネスオンライン版

2012年06月21日 10時21分55秒 | ニュースクリッピング
□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□
 本ブログはメルマガでも配信しています。
 お申込、詳細についてはこちらをご覧ください。
□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□

■ホルムアルデヒド問題の記事

日経ビジネスオンラインの連載で、
ホルムアルデヒド問題、規制物質を増やせば済む話ではない
という記事がアップされました。

まさか、規制物質を追加しただけで終わるなんて事はないと
思いますが、あくまで排出事業者の責任強化が必要ですよ、という話です。

もちろん、排出事業者責任の強化のために、罰則やら行政処分やら、記載事項やらを
増やすという話ではありません。法律を変える必要はなくて、マトモにやっていない
排出事業者の意識喚起が必要、つまり運用強化が必要でしょう、ということです。
立ち入りとか刑事告発とかを積極的に行うのです。
これこそが最も難しいことなのですが、これを避けて通っては、前に進みません。

政策立案者のアリバイ作りのために基準や記載事項が複雑化して、管理業務が増える
なんてのは、もう沢山です。環境省さん、自分では運用強化ができないから、仕方なく
基準を強化したくなるのでしょうけど、そんなことより運用強化のために自治体の
側面支援をしてあげてください。

あ、水濁の特定事業場への産業廃棄物処理業者の追加は、問題なければ
してもらえるとよいかもしれません。それと、PRTR対象物質が含まれる場合は
廃棄物情報として契約書に記載する、というのもアリでしょう。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■□■□■□■□■□■編集後記■□■□■□■□■□■□■□
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
7月は、21営業日中、16日がセミナー/コンサルで外出という月です。10営業日連続
セミナーなどは、年に1回か2回あるくらいです。体調管理に万全を期します。

その間ブログは、たぶん、お休みです。
コメント

日経ビジネスオンラインに連載します

2012年06月08日 10時34分05秒 | ニュースクリッピング
□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□
 本ブログはメルマガでも配信しています。
 お申込、詳細についてはこちらをご覧ください。
□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□

■日経ビジネスオンライン

日経ビジネスオンラインのトップページに、
それっ、廃棄物処理法違反ですよ
というテーマで記事が掲載されました。

環境月間に、4回連載します。是非ご覧ください。

6月30日のマニフェストなどの報告を控え、廃棄物に関する注目度が高まればと
思います。

■日経エコロジー
また、日経エコロジー最新号(2012年7月号)の下記ページでアミタ関連の記事が
出ています。
今月は、編集の方曰く、アミタオンパレードです。

p.14 廃棄物処理法違反が多発?改正法の元請定義で混乱
p.16 化学物質流出事故、実態解明へ 問われる企業の排出者責任
p.32 南三陸に資源循環の新市場
p.106 オフィスから出る廃棄物の扱いは?

最後の記事は、日経ビジネスオンラインの記事とかぶせています。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■□■□■□■□■□■編集後記■□■□■□■□■□■□■□
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ホルムアルデヒド騒ぎ、結局DOWAさんの廃棄物処理法違反も問わないという
結論になったようですね。
個人的には妥当な解釈とは思えませんが、十分社会的制裁を受けたのかも
しれませんし、排出事業者の責任についての注目度が高まったということは
大きいでしょう。
コメント (1)

排出者責任の新しい展開

2012年06月05日 00時12分51秒 | ニュースクリッピング
□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□
 本ブログはメルマガでも配信しています。
 お申込、詳細についてはこちらをご覧ください。
□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□

■超有名事例に

今回のホルムアルデヒド騒ぎ、事の行方が分かるまでは様子見でいましたが、
そろそろよいでしょう。
以下、私なりに考えをまとめてみました。

まず、これまでの廃棄物関連の事件とは異なる2つの大きな特徴があります。

①日本人の誰もが知る大騒動になりました。
どんな大規模な不法投棄事件より、有名になったといえるでしょう。
身近な問題としてイメージできますので、廃棄物管理の重要性についての
説明がしやすくなるはずです。

②処理業者の問題ではなく、排出事業者の責任が注目されています。
これまでほとんど、処理業者が悪者でしたが、今回は排出事業者だけが悪者に
なりそうです。
これも、新たな展開といえるでしょう。

以下、排出事業者としてこの問題を踏まえ、今後どう対処すべきなのかを
考えたいと思います。

■やはり、廃棄物情報の提供が重要
廃棄物情報の提供、つまり、契約書の法定記載事項の問題です。
これの提供を十分にしていなかったということで、DOWAハイテックは
廃棄物処理法違反を問われるようです。

施行規則第8条の4の2では、「委託者の有する適正な処理のために
必要な情報」として、
・他の廃棄物との混合等より生ずる支障
・その他取り扱う際に注意すべき事項   などなど
を契約書に記載することとなっています。

どうも、D社はサンプル提供したとか、全窒素を伝えたからそれで
よいとか言っているようですが、それではこの記載事項は満たせない
でしょう。
しかも、濃度37%だそうです。「廃ヘキサメチレンテトラミン」と言ったほうが
よいのでは??

また、そもそも、この廃棄物情報を一切契約書に記載(もしくは別添など)していない
可能性もあります。ここは皆さん、キチンと自社の契約書を見直しましょう。
特に燃え殻、汚泥、廃油、廃酸・アルカリなどについては、廃棄物管理部門は
原料のMSDSを入手しておき、必要に応じて契約書に添付するべきかもしれません。

なお、聞いた話ですが、ヘキサメチレンテトラミン(HMT)が普通の排水処理で
簡単に分解されないということは、その世界ではそれなりに知られている
そうです。

■損害賠償請求をされる可能性を認識すべき
一時取水が止まったことで操業停止に追い込まれた会社もあるかもしれません。
D社に責任があることが確実になった段階で、損害賠償請求をする会社が
出てくるかもしれません。これは、廃棄物処理法ではなく民事の問題ですが、
認識しておいたほうがよいでしょう。
過去にも、不法投棄で損害を受けた会社が、もともとの排出事業者に損害賠償
請求をしたケースもあります。これまでのところ、排出事業者の責任が認められた
ケースはないと思うのですが、今回は排出事業者だけ責任が認められるかも
しれません。

■高崎金属工業(処理業者)の責任は?
処理業者に法的責任を問うことが出来ないことが、法の不備であるかのような
論調もあるようですが、とんでもないと思います。あくまで、処理業者は
被害者だと思います。実態はどうか分かりませんが、何も知らされずに、
許可の範囲内で処理をしただけの処理業者に責任を取らせるべきではありません。

■廃棄物処理法の規制強化??
HMTを特別管理産業廃棄物に加えるとか、水質汚濁防止法に追加するとか、
いろいろ案があるようですが、化学物質を入れ始めるとキリがありません。
類似の物質の扱いを考えると、芋づる式に規制物質が増えそうです。
PRTRに追加するくらいにしておき、あくまで排出事業者の「廃棄物情報の提供」
を徹底するべきだと思います。

何か問題があったら、過剰反応して行き過ぎた規制を作った例が過去にも
あります。ダイオキシンとかアスベストとかPCBとか。HMTだけを追加するとか
中途半端な対処療法で終わらせずに、排出事業者の責任を徹底するという
本来の対策をすべきでしょう。ぜひとも冷静で合理的な議論を。

■グループ会社のDOWAエコシステム(処理業者)への影響
仮に、DOWAハイテックや、その取締役の有罪が確定したとしても、DOWAエコシステムが
欠格要件で許可取り消しになる前に、必要な対処をするでしょう。別にDOWAエコシステムを
擁護するわけではありませんが、いくら欠格要件が難解だといっても、DOWAエコシステムが
対処方法を分からないということはないでしょうから、大丈夫でしょう。
ただ、具体的な対処方法はあまり大っぴらに言わないで欲しいと環境省にも言われて
いますので、ここで書くのは控えさせてください。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■□■□■□■□■□■編集後記■□■□■□■□■□■□■□
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
5月はほとんど更新しませんでした。すみません。

というのも、普段の10倍近くの量の書き物がありまして。。。
いつも以上に、好き勝手なことを書いています。
特に日経エコロジー向けに特別に書いた記事は、実務上も非常に重要な
内容ですので、是非お読みください。

あと、環境新聞の連載も、いつもどおりです。こっちは、相変わらず
言いたい放題です。
コメント