ハムのための沖縄移動案内の6回目は「離島に行く」です。沖縄本島よりも格段に難しくなります。
[飛行機で行く]
沖縄では那覇空港をハブとして主要離島への空路が整備されています。現在定期路線があるのは石垣・宮古・久米島・北大東・南大東・多良間・与那国の各空港です。特に宮古島や石垣島へは船がなく、飛行機でないと渡ることができません。
沖縄で離島便を網羅しているのはJAL系のJTA(日本トランスオーシャン航空)とその子会社のRAC(琉球エアーコミューター)です。ANAは伝統的に沖縄路線に弱く、石垣・宮古行きのみです。逆に伊豆諸島のようにANA系しか路線のない地方もあります。
注意が必要なのがRAC便です。同社は小さなプロペラ機ですので、荷物の制限にご注意下さい。詳しくは日本航空の国内案内に問い合わせて下さい。大きな機材は別送することも一つの方法です。
離島の空港は多くが有視界飛行で離着陸しますから、欠航や遅延のリスクは常につきまといます。島に閉じこめのリスクがある最終便の利用を避ける、船など代替手段のダイヤをあらかじめ調べておくなど自衛手段を取るのがいいと思います。特にスカイマークやLCC利用の際は十分な時間の余裕と自衛手段の事前調査をお忘れなく。
台風などで万一欠航になってしまった場合、欠航が予想される場合はすぐ空港に行き、手続きを行ってください。繰り上げ搭乗または以降の便に整理券の発行順で乗せてくれますから、早い番号を取れるよう早く空港に行くといいです。旅行を取りやめ無手数料で運賃を払い戻してもらうことも可能です。
また、途中で飛行機が引き返してしまった場合には以降の便(翌日以降もOK)への振り替えか無手数料での払い戻しかを選べます(ツアーの場合は払い戻しできないこともあるので要注意)。機内や引き返した空港で指示がありますので従ってください。
[船で行く]
海に囲まれた沖縄では船も主要な交通手段です。沖縄本島から船で行ける主な島は以下の通りです。
那覇(泊港) 慶良間諸島・久米島・渡名喜島・粟国島・大東諸島
本部港 伊江島
運天港 伊平屋島・伊是名島
平敷屋港 津堅島
安座真港 久高島
「RACと違って船なら荷物を余裕で載せられる」と思ったら小さな船で「荷物はお一人様1つまで」の制限が付く場合もあります。こういう島に行く場合は荷物をコンパクトにするか複数人数で行くしか手がありません。また、船がドック入り(定期検査)になると数日欠航になったり途中で漁船のような小型の代船に乗り換えが必要になるなどの事態が起きることもありますので利用される場合は事前に確認をされた方がいいと思います。
船の中にはフェリーもあり車を乗せることもできますが、多くのフェリーで物流等日常的に利用する車があります。予約がベターです。
ちなみに沖縄本島へは東京・大阪・鹿児島からフェリーで渡ることもできます。しかしながら沖縄本島から先の宮古島や石垣島に渡るフェリーはありません。どうしても愛車を持って行きたい場合は琉球海運の貨物船に貨物として預けるしかありません。詳細は琉球海運に相談してください。ただし同社は旅客の便乗ができませんので本人は空路で渡る必要があります。
沖縄本島周辺は波が穏やかだと1~2mです。この程度なら揺れが少ないですが、台風の接近時や季節風の強い冬はこの限りではありません。冬になると各船とも就航率が落ちますのでご注意下さい。
[離島でバスに乗る]
離島でもバスが運行されている場合があります。運行されている島と使い勝手は以下の通りです。◎は使える、○はまあまあ、△は使いにくい、×はほとんど使えない、です。ただし○であっても本島のバスとは比べものにならないほど不便です。
伊江島(伊江島バス) △本数少なく地元民向け
久米島(久米島町営) ◎本数少ないながら飛行機に接続しているので便利
平安座島等(平安座総合開発) ○本数が少なく本島側のバス停がやや不便
宮古島(共栄バス 八千代バス) ×空港アクセスにもならない
伊良部島(共和バス) ×時刻表すらバス停に掲示しない地元民専用バス
石垣島(東運輸) ◎空港アクセスの主役として活躍
竹富島(竹富島交通) ○船に接続運行し便利だが歩いてもいい程の距離
西表島(西表島交通) ○好きな場所で乗り降りできるが本数が少ないのが惜しい
与那国島(最西端観光) △無料だが本数少ない
このほか有償バスが渡嘉敷島・小浜島などにあります。これは正規の路線バスではないが有料でワゴン車等に載せてくれるもので、路線バスのない地域で特例として認められているものです。多くは港と集落の間での利用になりますが、観光協会等にあらかじめ確認して利用して下さい。