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 青い空に映える万国旗がさわやかな秋風にはためいていた。丘陵の緑に囲まれた高台にある広い運動場。児童自立支援施設「○○学園」の体育祭である。
保護者,小さな弟妹,在籍する学校の先生方,来賓などがにこやかに見守る中,小学6年生から中学3年生まで男女児童生徒約30人が午前一杯を伸びやかに走り回った。
障害物競走では,ハードル,竹馬,網潜りなどおなじみの障害物のあと,ゴール前に,「7×6」とか「14+7」などと書かれた大きなカードが女性職員から一人一人に示される。大声で答えて正解ならゴー。日頃の学習成果が試される,学園ならではのユニークさ。
 保護者,来賓などが総出演の綱引きは,迫力があった。
親子ゲームは,赤白二組に分かれ,土木作業用の一輪の手押し車を,親子ペアで,一方が乗り他方がこれを押す。ヒヤヒヤ,ハラハラのリレー。親子の呼吸や思いやりが試される。題して「届け,愛の宅急便」。
 跳び箱とマットを使った器械体操では,一人一人が練習成果を見事に披露し,盛んな拍手をあびていた。
 混合リレーは,児童生徒ふた組,保護者組,施設の職員先生組,こども家庭センター(児童相談所)の職員組,学校の先生組の合計6チームに分かれての真剣勝負。生徒児童組は,学校の若い先生方の全力疾走に一歩及ばず,2位と4位。全員の一生懸命さが気持ちいい。保護者組の母親アンカーが,一週遅れで1人走っていた。見かねた生徒の1人が飛び出して伴走をする。息子であろう。大きな笑いと満場の拍手でゴールイン。
 圧巻は,児童生徒全員による和太鼓の演奏であった。十数個の和太鼓が迫力ある響きとなって気持ちよくグランドに轟き渡る。和太鼓の合奏は,他との呼吸のあったばちさばきが命である。他人を思いやれる人間にと,毎日学んでいる成果でもあるのだ。

 審判の時は,ややすねた表情であった子どもが,屈託なく笑い,競技の折は,真剣な顔つきで全力疾走をしていた。その姿を見てほっとするものがあった。多くのことを学んで,1日も早く,家族の元に,そして,みんなと一緒の学校生活に戻れる日の近からんことを願わざるを得ない。
 施設の先生や職員の献身的な努力もかいま見せて頂いた。ご苦労様でした。(蕪勢)

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