日本裁判官ネットワークブログ
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1 先日2泊の地元の法曹テニス合宿があって,私は土曜日の1泊だけで参加した。日頃細々ながら壁打ちを続けてきた成果を実感できて,なお一層の上達を密かに決心した。
2 その日曜日の夜,ウインブルドンテニスの男子シングルスの決勝が放送され,密かに応援していたフェデラーが6連覇を逃し,ナダルが初優勝した。試合時間は4時間48分で,これまでの記録を30分以上超える史上最長の記録を樹立したそうである。どちらが勝っても不思議ではない試合であったが,これでフェデラー時代が終わるのであろうか。
3 稀れに見る激戦であった。フェデラーはウインブルドン5連覇中であり,欠点の少ないオールラウンドプレーヤーである。ところがナダルはフェデラーの弱点をついて成功したというのである。バックを両手打ちするナダルが,回転をかけたボールをフェデラーのバックに集めたという。フェデラーのフォアは強烈で,フェデラーがフォアで左右に打ち分けると到底ナダルは球に追いつけないというのである。フェデラーはバックも得意であるが,バックは主としてスライスボールなので楽に追いつけるし,しかもフェデラーはバックも片手打ちなので,高くバウンドした球に対するコントロールが甘く,次第にミスが増えたという。無理してフォアに回り込んで凡ミスもしたとも言っていた。
4 しかし2セットオールとなり,5セット目も7オールとなったのである。ほぼ互角である。結局5セット目を9対7でナダルが制したのであるが,確かフェデラーは26歳,ナダルは22歳の筈である。天才の名に恥じず,精密機械のように正確なフェデラーのことであるから,今回の敗戦からいろいろと学んで修正するだろう。しばらくはこの2人が覇を争う時代が続くような気がする。フェデラーがバックを両手打ちにすることなどはないのだろうか。
5 日本の18歳の錦織圭(当時世界第103位)は1回戦で敗退したが,世界60位くらいの相手に1セットを先取した。1セット目の途中から腹筋を痛め,第2セットは惜敗し,第3セット目で棄権して敗れた。第1セットの放送を見た限りでは圧勝の気配であった。ウインブルドン直前の別の試合で,錦織圭はあのナダルと対戦して2対1で敗れたが,1セットを奪い,ストロークでは優位に立ち,ナダルをして絶賛させたという。頼もしい限りである。錦織圭が世界の檜舞台で活躍し,大試合で優勝する日も遠くないだろう。
6 この間テレビを買い換えて深夜のテレビに釘付けの日々を過ごしたが,ただ面白く見たし感動もしたというだけであれば余りにも平凡ではないか。彼らの戦いの姿から,一観客に過ぎないとはいえ,我々は一体何を学び,何を考えるべきか。 そこには我々の生活態度に反省を迫り,学ぶに値する人生の貴重な教えが多く潜んでいるに違いない。(ムサシ)

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