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白洲次郎

2009年03月07日 | 瑞祥
  NHKドラマの「白洲次郎」がおもしろい。NHKによると(http://www3.nhk.or.jp/drama/html_news.html),白洲次郎は,「英国仕込みの紳士道をプリンシプルと呼び,日本で初めてジーンズを履き,近年「日本一カッコいい男」と呼ばれ,注目を浴びている真のリベラリスト。戦前は近衛文麿首相のブレーン,戦後は吉田茂首相の側近となって政治の中枢にいた,昭和史の鍵を握る人物であるにも関わらず,その生涯は歴史の闇の中に埋もれてい」るとのことである。私も,名前だけは知っていたものの,果した役割等はよく知らなかった。ドラマを見て,確かにもっと学ぶ必要がある人物のように思われる。特に,戦後の時期と同じように,先がどうなるかわからない大変動のこの時代に,何か示唆を与えてくれそうな気もするのである。今ブームなのは,こうした時代背景があるのかもしれない。司法との関わりは直接には出てこないが,憲法改正には絡んでいたようである。もっとも,この人,育ちから何から,あまりにカッコ良すぎて,別世界の人のようにも思われる。これも,凡人のひがみであろうか・・・。

 この人の父君の別荘が,私の勤務する伊丹にあったそうである。それで,白洲次郎本人も,伊丹に住んでいたこともあったようで,これを知ると,俄然身近な存在に感じてしまう。それに,このドラマのデスクをしているのが,以前当ネットの例会にお出でいただいたNHKの篠原圭さん(ドラマ「ジャッジ」について講演をしていただいた。)と聞くと尚更である。篠原さんには,いつも良質のドラマを作製していただき,お礼を述べたい気持である。

☆ 別に,NHKから頼まれているわけではないのですが,戦前戦後の歴史の勉強にもなり,何かを学べると思いますので,ブログをご覧の方々にも,このドラマをお薦めします。あと1回放映(ただし,8月のようです。お盆に放映でしょうか?)があります。(瑞祥)

1 コメント

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なぜ今白洲次郎か (jsds001)
2009-03-14 11:54:42
ひねくれた見方のようで恐縮ですが、白洲二郎のような役割の者がなぜ今称揚されているのかと思います。ドラマによると自分がノブレス・オブリージュを感じるべき階層の一員であることに疑いを持っていないようですが、これは格差社会の定着を意識しているのでしょうか。マッカーサーを怒鳴りつけたなど、反証も出されていますが、権力者の側の伝説を流布するにはもう少し用心してほしいものです。吉田茂の流れの正当性を強調したいのかなとも思いました。3回目は夏に放送するというのももったいぶりすぎます。ひょっとして、「お孫さんの太郎君はさすがに利発だ」といったセリフができているのかもしれません。
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