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サンデープロジェクトに出演

2007年05月12日 | Weblog
 テレビ朝日のサンデープロジェクトで,刑事裁判についての特集があります。その際,裁判官ネットワークのメンバーである安原浩さん(現松山家裁所長)と伊東武是さん(現神戸家庭裁判所判事)が,取材に応じる形で出演します。日時は下記のとおりです。お見逃しのないようにお願いします。なお,番組を見られた方の中で,感想や意見ある方は,是非コメントして下さい。

5月13日(日)「保釈問題」 伊東さんと安原さん
5月20日(日)「裁判員制度」(取調べの可視化) 安原さん
番組自体は午前10時からですが、特集は午前11時過ぎから同11時43分までの放送のようです。

1 コメント

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新たな動きや制度にも目を向けてほしい (瑞祥)
2007-05-13 13:57:44
 番組を拝見しました。安原さん,伊東さん,ご苦労様でした。扱いが小さかったのが残念でしたが・・・。
 なお,保釈の問題については,裁判官ネットワークのホームページ(http://www.j-j-n.com/)中で,「Judgeの目その13 山が動く~刑事裁判が変わりつつあります」として 取り上げています。ホリエモン(否認)の保釈に象徴されるように,保釈の運用も変わってきているようです。松本芳希大阪地方裁判所判事の「裁判員裁判と保釈の運用について」(ジュリスト(No.1312)2006.6.1)という論文による理論化も進んでおり,実務は確実に変わりつつあるように思います。サンデープロジェクトには,この運用の変化も取り上げて欲しかったですね。
 また,番組の後半は,判検交流の問題点を取り上げていました。従来から言われている問題点ですが,出向経験(預金保険機構)のある私の実感からすると,どのような出向先であれ,多様な経験は裁判官にとても大事なような気がします。要は,判検交流のような出向制度そのものよりも,出向先が一方的になって,裁判を受ける人たちから疑われることがないようにするのほうが重要ではないかと思います。この点で,「judgeの目その3 旧裁判官,新裁判官?~裁判官の経験の多様性」で取り上げてたように,若手の裁判官(判事補)を弁護士事務所で,原則2年間職務経験させる法律と規則ができ,運用が開始されています。一生裁判官だけを続けるいわゆるキャリア裁判官制度を修正し,裁判官の経験の多様化を図ろうという制度です。また,弁護士任官も,紆余曲折はありながらも毎年確実になされています。これらは「判弁交流」の制度といえるでしょう。これらの制度によって,裁判官経験しかない裁判官だけによるのでなく,判弁交流の経験がある裁判官や判検交流の経験がある裁判官と共に,同じ裁判体で議論を戦わせることが現実に可能となってきています。裁判官経験の多様性は,審理や裁判に,多様性や多角的な視点を持ち込むことになり,より豊かな審理や裁判を生み出すことになるのではないかと期待されます。
 サンデープロジェクトは,ファンも多く,オピニオンリーダー的な性格もある番組です。その番組が裁判の問題を取り上げてくれたことには敬意を払いたいと思いますが,視点がいささか伝統的すぎて,新たな動きや制度(これらは平成司法改革と関連があります。)をフォローできていない気がします。尊敬するジャーナリストの大谷さんや田原さんだけでなく,番組を作られているスタッフの方々には,新たな動きや制度に是非目を向けていただきたいと思います。
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