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おぞましいニュースが多い中で,今年の爽やかなニュースは,甲子園での斉藤君の活躍と,グラミン銀行のノーベル平和賞受賞ではないでしょうか。グラミン銀行という銀行は,ノーベル平和賞受賞の報道で私も初めて知りましたが,中々興味深いものです。社会状況は違うのでしょうが,我が国でも,貸金業法や破産・免責制度等のあり方や運用が議論されており,参考になります。

以下は,フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』からです。
「グラミン銀行」
(ベンガル語: গ্রামীণ ব্যাংক、英語: Grameen Bank)はバングラデシュにある銀行。『貧者の銀行』として知られている。ムハマド・ユヌスが1983年に創設した。マイクロクレジットと呼ばれる貧困層を対象にした低金利の無担保融資を行っている。2006年ムハマド・ユヌスと共にノーベル平和賞を受賞した。受賞理由は「底辺からの経済的および社会的発展の創造に対する努力」である。

本部はバングラデシュの首都ダッカ。2006年5月現在、2,226の支店を持ち、バングラデシュにある村の86%以上にあたる、72,096の村でサービスを行っている。667万人の借り主のうち97%が女性である。

融資システム
グラミン銀行では、顧客に対し担保を求めない代わりに、顧客5人による互助グループがつくられ、それぞれが他の4人の返済に関して責任を負う必要がある。このようなシステムによる貸付金の返済率は98.9%と、通用の銀行と比べても遜色のないレベルを保っている。得られた利益の全額が災害時のための基金にまわされる。


他のHP(http://econgeog.misc.hit-u.ac.jp/excursion/00bengal/grameen/grameen.html)では,ユヌスさんへの興味深いインタビュー結果(以下は一部)を載せています。

(ユヌス氏のお話より)
貧困というのは、経済的制約のために、自分の潜在能力を引き出すチャンスならびに自由がない状態を指す。まるで盆栽の松のように、本当は大木になれる木でも小さな器に入れられ、その能力を開花させることができないで終わってしまう。 この状態から貧困者を抜け出させることができるのは、経済の力である。 経済力があってこそ人々は、自らを生かすチャンスを得ることができ、自由でいられ、もともとの能力を発揮して行動することができる。

慈善は悪だ!
ユヌス教授はさらに、チャリティ(慈善)というのは人々を自立させられなくなるので悪いものだ、と述べた。
我々もよく物乞いの子供達に道端で取り囲まれたが、「恵んであげる」のは、相手が「かわいそうなもの、自分より下なもの」という意識があることの表れである。チャリティを施すことによって、相手から自尊心や自立心を奪い、結局その人達のためにならない、とユヌス教授はおっしゃった。(瑞祥)



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