先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

眼鏡フレームにアイヌ文様4種 ムラタ

2022-07-05 | アイヌ民族関連
北海道新聞07/05 00:46

夏をイメージしたアイヌ文様が施されたアイヌシリキグラス(ムラタ提供)※「アイヌシリキグラス」の「リ」は小さい字
 「メガネのプリンス」を展開する眼鏡販売道内大手のムラタ(札幌)は、アイヌ文様を施した眼鏡「アイヌシリキグラス」の販売を始めた。アイヌ民族の女性団体「アイヌ女性会議―メノコモシモシ」(同)が、春夏秋冬を表現する全4種の文様をデザインした。
 国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)の推進を目指し、フレーム全体に植物由来の樹脂を使用する「サステナブルコレクション」の第1弾。今回は自然を大切にするアイヌ文化を取り入れた。
 フレームに描かれた夏をイメージした文様では、太陽の暖かいエネルギーで大地が潤う様子を表現。災厄から身を守ろうとの思いなども込められている。
 価格はレンズ代込みで8580円。同社は「今後も新たな視点でサービスを展開していきたい」としている。(三島七海)
※「アイヌシリキグラス」の「リ」と「メノコモシモシ」の「シ」は小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/701781

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阿寒湖のヒメマス アイヌ民族が感謝

2022-07-05 | アイヌ民族関連
北海道新聞07/04 18:53

神々にヒメマスの恵みを感謝する儀式「カパチェプノミ」を行う参加者たち(小松巧撮影)
 【阿寒湖温泉】阿寒湖(釧路市阿寒町)原産のヒメマスをPRする「ヒメマス祭」が、阿寒湖畔で開かれた。阿寒アイヌ協会が主催し、関係者ら約50人が参加。アイヌ民族の伝統儀式「カパチェプノミ(ヒメマスへの祈りの儀式)」を執り行い、自然の神々にヒメマスの恵みを感謝した。
 2日に実施した。阿寒湖で丸木舟に乗ったアイヌ民族の男性2人が、湖で捕ったヒメマス5匹を持って上陸。司祭の西田正男さん(76)=阿寒アイヌ工芸協同組合代表理事=がヒメマスを受け取って神々に奉納し、感謝の祈りをささげた。今回はロシアのウクライナ侵攻を受け「ウクライナの人々に早く平和が訪れてほしい」(西田さん)との願いも込めた。
 その後、阿寒アイヌ民族文化保存会や帯広カムイトウウポポ保存会がアイヌ古式舞踊を披露した。
 会場では観光客の姿も見られた。夫と共に北海道旅行中の佐藤芳枝さん(69)=栃木県=は「素晴らしい儀式と踊りでした。こういう文化が後世に大切に伝えられていくよう、応援したいです」と話していた。
 例年は会場でヒメマスの塩焼きなどの販売があるが、新型コロナウイルス禍で昨年に引き続き見合わせた。(松井崇)
※「カパチェプノミ」の「プ」は小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/701654

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高級材ウダイカンバ 着火剤やまきに 洞爺湖・道南重建工業とゼロデー

2022-07-05 | アイヌ民族関連
北海道新聞07/04 05:00
 【洞爺湖】アイヌ語で「シタッニ」(本当のカバの皮が採れる木)と呼ばれる高級材のウダイカンバ(マカバ)を着火剤やまきとして活用しようと、町内の道南重建工業とアウトドアショップ「ゼロデー」が動きだした。
 町内三豊でまきを扱う道南重建工業は昨年から、たき火用のシラカバまきを洞爺湖温泉の「ゼロデー」に提供している。そのなかには皮の厚さなどが通常のシラカバとは異なるものがあり、道南重建工業の渋木大介さん(39)とゼロデー店主の大須賀太郎さん(39)が調べたところ、道路工事などで伐採されたウダイカンバだった。
 ウダイカンバの油脂分を含んだ樹皮はぬれても燃えることから、たいまつとして用いられ、その名前は鵜(う)飼いのたいまつ「鵜松明」が由来とされる。シラカバの仲間だが硬く、家具材で使われるため「広葉樹の女王」とも呼ばれる。
 ウダイカンバはまきとして火力が強く、代表的なミズナラより火持ちもよいとされるが、生産量が少ない高級材のため、あまり出回っていない。
 渋木さんと大須賀さんはまず、アイヌの人たちがたきつけに用いた樹皮をキャンプ用の着火剤として売り出す予定。いずれは冬キャンプのまきストーブ向けに材木を大きくカットする考えもあり、「最良のまきになる」と話している。(和田年正)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/701428

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秋辺さんの木彫制作、動画配信 アイヌ文化、阿寒から世界へ 米国などで300人視聴

2022-07-05 | アイヌ民族関連
北海道新聞07/04 05:00

カメラを通じて動画が中継される中、木彫の作業に取り組む秋辺日出男さん=阿寒湖アイヌコタン
 【阿寒湖温泉】阿寒湖畔(釧路市阿寒町)のアイヌ文化を世界に向けてオンラインで紹介するプロジェクトが3日、始動した。新型コロナウイルス対策の入国規制が緩和される中、訪日外国人と阿寒地域のアイヌ民族との交流につなげ、地域に持続的な観光収益をもたらす狙いがある。この日は、阿寒湖畔でアイヌ民族工芸に取り組む秋辺日出男さんによる木彫作品の制作の様子などを動画で中継した。
 海外向けに日本各地の自然や文化などのバーチャルツアー配信を手掛ける「ツナガル株式会社」(本社大阪)が、秋辺さんと共に企画。中継は英語で行い、米国やオーストラリア、ニュージーランドなどの約300人が視聴した。
 阿寒湖アイヌコタンで秋辺さんは、通訳を介してアイヌの自然観を説明。「エゾシマフクロウやヒグマ、シャチなど動物はカムイ(神)の化身。アイヌはたくさんのカムイに囲まれているから、信仰深い生き方をしてきた」と話した。中継視聴者からの質問も受け付けた。
 その後、白糠町の和天別川河口で採取したマツの流木を素材に、約半年の月日をかけた文鎮の制作作業を紹介。サインと制作年を彫り込むなど仕上げ作業を行ってアイヌ作品が完成する瞬間を披露するとともに、文鎮に災いが降りかからぬよう祈りをささげた。
 ツナガル株式会社はプロジェクトの中で今後、アイヌ文化への理解を深めるVR空間をウェブ上で公開したり、アイヌ作品を海外向けに販売したりする。
 中継した動画は、動画投稿サイト「ユーチューブ」のツナガル株式会社バーチャルツアーサービスアカウント「LIVE Travelers」で視聴できる。(松井崇、写真も)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/701398

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北海道だけの問題じゃないのに…参院選で盛り上がらないアイヌ政策論争

2022-07-05 | アイヌ民族関連
東京新聞2022年7月4日 12時00分
 参院選で、アイヌ施策に関する議論は低調だ。北海道の地域課題ともされがちだが、アイヌ民族は法律で「日本の先住民族」と明記され、国民全体の理解が必要だ。だが、参院選の投開票を前に、アイヌ民族や有識者らでつくる「アイヌ政策検討市民会議」が実施した各党や各候補者対象のアンケート結果では濃淡がくっきり分かれた。各党の「共生社会」へのスタンスも透けてみえる。(特別報道部・木原育子)
◆国連宣言「法的拘束力ない」と答えた自民候補
 「市民会議が訴えてきたことが実を結ぶようなプラスの反応もあれば、紋切り型の回答もあった。引き続き、アイヌ民族への理解が深まるよう力を入れていきたい」
 アンケートを実施した市民会議代表で、先住民族教育に詳しい北海道大のジェフリー・ゲーマン教授が総括した。
 市民会議は6月22~30日にかけて、10の主要政党と北海道選挙区の12人にアイヌ政策への見解を求めた。政党では自民、立憲、国民の3党と、候補者では自民、立憲の2人、共産、国民の計5人が回答した。
 アイヌ団体が求めている儀式用のサケ採捕などの先住権については「アイヌ民族の尊厳が保たれるよう話し合い、先住権を踏まえた施策を」(立憲)、「順次その回復と確立策へ手立てを」(共産)、「先住権としての文化と伝統を守ることが肝要」(国民)とした候補者がいた一方、自民候補は、先住民族の自己決定権を盛り込んだ国連宣言について、「法的拘束力はなく、地域ごと、国ごとの先住民族の状況が異なることなどが考慮されるべき」と回答した。

アイヌ文化施設「民族共生象徴空間」を視察する松野官房長官(手前右)=今年5月、北海道白老町で
◆アイヌ新法見直しも見通せず
 2019年に施行された「アイヌ施策推進法」(アイヌ新法)はアイヌ民族を初めて「先住民族」と認めたが、先住権など権利規定が一切盛り込まれなかった「欠陥法」と指摘する声は根強い。新法の付則には5年後の24年の見直しに言及しており、アンケートではその可否も問うた。
 立憲は「見直しが必要」と回答。国民は「アイヌ民族の自己決定権の保障や文化・伝統の保護が必要」と回答したが、見直しの可否には直接触れなかった。
 そもそも今回の選挙で、公約に「アイヌ政策」に明確に触れているのは、立憲と共産、社民で、自民党は公約ではなく、北海道版の政策集で「民族共生象徴空間(ウポポイ)を中心に各地に広がるアイヌ関連施設の連携を進め、わが国の貴重なアイヌ文化の振興を図る」とした。
 ゲーマン教授は今後について、「アイヌ民族が主体となるよう法改正の機運を高めるのが、市民会議としての目標になってくる」と見据える。
 新法では、第1条で「日本列島北部周辺、とりわけ北海道の先住民族であるアイヌ」と定めている。
◆「今も和人の統治が続いている」
 先住民族政策に詳しい室蘭工業大の丸山博・名誉教授は「アイヌは全国にいるにもかかわらず、地域を北海道に限定してしまった」と問題点を指摘。「加えて、近代化を進めた結果としてアイヌを困窮に陥らせたとの国の歴史観は、後から来た入植者(セトラー)が社会制度などを塗り替え正当化していくセトラー・コロニアリズム(居住植民地主義)そのものだ。今も和人の統治が続いていることを示している」と説く。
 アイヌ民族関連施策を進める内閣府の「アイヌ政策推進会議」は岸田文雄政権になって以降、まだ一度も開かれていない。
 丸山氏は「政策は本来、定期的に点検し、評価し、改定に結び付けていく。だが日本の政策は民族問題にかかわらず、いつも行き当たりばったり。内在する問題を検証せず、外的要因が加わることで場当たり的に改正してきた。問題点を整理し、新法改正に向けてしっかり議論していきたい」と訴える。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/187382

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6月30日に亡くなった石垣金星さんのことを…

2022-07-05 | ウチナー・沖縄
八重山毎日新聞2022年07月04日
 6月30日に亡くなった石垣金星さんのことを「西表島の原住民」と呼ぶ人がいた。時にさげすみのニュアンスを伴う「原住民」である▼金星さんも交流していた台湾の先住民族は、政府による公称として「原住民族」と表記される。「本来台湾に住んでいる民族」ということだ▼「原種」、「原産地」といった言葉から分かるように、「原」という文字は「本来の」という意味を持つ。「本来の」西表島の人だから、金星さんは「原住民」と呼ばれたのだろう。もちろん、敬意を込めて▼金星さんは2000年に発表した約1万字の文章「西表島から島おこしを考える」のなかで西表のことを「人間が歩いていける範囲に自然の恵みのすべてがセットである島」と表現していた。島の染織のことは「西表の豊かな自然の恵みを生かした仕事」である(「地域開発」425号)▼SDGsという言葉が登場した時、金星さんはすでにその実践を積み重ねていた。島の恵みが奪われようとする時、いらだちをストレートに表すのが金星さんのその実践でもあった▼島の価値観を捨てず、「ヤマトゥ化」(本土化)をおいそれとは受け入れないポジティブな姿勢が「原住民」なのだと思う。金星さんの主張や風貌に、「ヤマトゥ」の私はたびたび居住まいを正された。合掌。(松田良孝)
https://www.y-mainichi.co.jp/news/38608

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