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先住民族関連ニュース

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2日「ぱしふぃっくびいなす」12日「にっぽん丸」 クルーズ船5年ぶり白老へ ウポポイ効果 観光振興期待

2022-06-03 | アイヌ民族関連
北海道新聞06/02 05:00

5年ぶりに白老港に寄港する「ぱしふぃっくびいなす」(日本クルーズ客船提供)
 【白老】大型クルーズ船「ぱしふぃっくびいなす」(2万6594トン)が2日、白老港に寄港する。新型コロナウイルスの影響などで白老港にクルーズ船が寄港するのは5年ぶり。12日には「にっぽん丸」(2万2472トン)の入港が予定される。相次ぐ寄港には、2020年にアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」が開業したことが追い風となっており、町内の観光振興や経済効果が期待される。
 日本クルーズ客船(大阪)の「ぱしふぃっくびいなす」は5年ぶり2回目の寄港。横浜港発着「初夏の日本一周クルーズ」の一環で、乗客約300人。同社の担当者は「ウポポイの開業は道外でも話題。アイヌ文化に触れやすくなったことが、白老港に寄港を決めた理由の一つ」と話す。
 商船三井客船(東京)の「にっぽん丸」は白老港に初寄港。新潟港発着の4日間のツアーで訪れ、乗客約240人。同社の担当者も「支笏湖など観光地へのアクセスの良さとアイヌ文化を核とした土地が魅力」と白老港の利点を挙げる。
 いずれも下船後にウポポイなどをバスで巡るオプショナルツアーを企画する。
 17年まで、白老港に寄港した大型クルーズ船は累計3隻しかなかったが、今年6月に2隻も寄港。町はウポポイ開業に加え、町長らが道外の運航会社などを訪問するポートセールスの効果を強調する。2隻は昨年6月も寄港を予定したが、コロナ禍を受けた緊急事態宣言で中止になっていた。
 クルーズ船寄港により、多くの乗客の下船が見込まれる。岸壁では、白老観光協会などがアイヌ文様の雑貨や道内各地の菓子類などを販売する物販スペースを設け、乗客を出迎える。コロナ感染拡大を考慮し、飲食物の提供は行わないが、白老牛や虎杖浜タラコなど町の特産品を後日自宅に郵送できる申し込みブースを設置する。出港時には航海の安全を祈るアイヌ伝統儀式を行う。
 町水産港湾室は「コロナ対策で乗客との交流が制限される歯がゆさはある」としつつも、「白老の特産品やアイヌ文化をアピールする良い機会。引き続きポートセールスに力を入れていく」としている。(小林彩乃)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/688382

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映画「Ainu(アイヌ)ひと」を通じて語学の大切さを知る

2022-06-03 | アイヌ民族関連
pen2022.06.01 文:ベイリー弘恵

©Naomi Mizoguchi
映画「Ainu(アイヌ)ひと」の監督、溝口尚美さんとは、2013年にワオラニ民族を救えという取材させていただいてから、実際にニューヨークで数回お会いしたことがある。しっかり映像としての記録をとって、世界の人へ伝えよう、残していこうというジャーナリスト魂にパワーを感じた。
今回、シカゴ日本映画コレクティブで上映されたのは、実際にアイヌの人々へ溝口監督が取材したドキュメンタリー作品。映画「Ainu」は、これまでも世界各国で様々な映画祭に出品されている。
一番心に響いたのは、子供の頃から差別を受けて育ってきたアイヌの男性が放った言葉で、「和人を恨んでいない」というところ。アイヌの人々が使っていた言語を消滅させないために、アイヌの言語を学ぶ人たちの努力する姿がまばゆい。
アイヌの言語を学ぶという観点から、ニューヨークの大学で言語学を専門として教壇にたつスパーベック美恵子兼任教授にも映画「Ainu」を視聴後、コメントをいただいた。
「素晴らしかったです。アイヌの方々が差別されて、土地を追いやられ、大変な生活をして来た過去があったのに、『和人への恨み節ではない。』と言い、さらに感謝まで口にするというのは並大抵の事では出来ません。
日本語のクラスの第一日目は イントロですが、来学期からはその日にアイヌの方々について少しでもこちらの学生に伝えていくのが大事だと思いました。アイヌ語及び文化が後世にも継承されて行き、話者がなくなることのない様に祈ります。
アイヌの言語が絶滅の危機にあると言うことをアメリカで日本語を勉強してる学生に少しでも知っておいてもらう事、つまり日本に日本語だけではなく、アイヌの言語もあるのだという事を伝えるのは大事だと思います。
これまでに言語学のクラスでは、アイヌ語について少し扱ったことがあります。一つはMorphology(※1 形態論)のトピックのところで、アイヌ語はPolysynthetic language (※2 抱合語)で、アメリカンインディアンの諸言語と同じタイプである事です。
もう一つは、歴史で、例えば英語はインドヨーロッパ語族に属するなどといった言語の関連性についてのユニットがあるのですが、アイヌ語はどのlanguage family(※3 語族)にも属しないということを学びます。こちらのコースのシラバス(講義などの内容や進め方を示す計画書)にも掲げておりますが、学習ゴールは、言語の多様性を学び、偏見をなくすことを目標にしています。」
どんな小さな世界でも差別がなくならない人間社会。溝口監督が映画を通じて、スパーベック美恵子兼任教授が、生徒さんたちに、言語学の側面から、なくならない差別の実情を後世の人たちへ知らせる。
若い世代の人たちが、差別される側の悲しみや辛さを知らないままで過ごすのと、知っている上で過ごすのは、違うからこそ、争いのない世界は必ずやってくるのだと信じたい。
※1 言語学における形態論(けいたいろん)とは、ヒトの言語の、語(単語)を構成する仕組みのこと。また、それを研究する言語学の一分野。
※2 抱合語(ほうごうご、包合語とも書く)は言語類型論における言語の分類の1つ。単語、特に動詞に他の多数の意味的または文法的な単位が複合され、文に相当する意味を表現しうるような言語を指す。これに該当する言語はシベリアからアメリカ大陸にかけて特に多く分布する。
※3 語族(ごぞく)とは、比較言語学において、ある言語(祖語)とそこから派生した全ての言語を含む単系統群のうち、他の単系統群に包含されることが認められていないものを指す。
<引用 ウィキペディア>
【プロフィール】
溝口尚美(みぞぐちなおみ)
日本での映像制作会社勤務を経て、1995年にフリーランスとなり、テレビ用ドキュメンタリー、プロモーションビデオ、短編文化映画など様々な作品を制作。
2004年、コミュニティ・メディアを学ぶためにニューヨークに渡り、全米最大かつ最古のコミュニティ・メディア組織のひとつであるダウンタウン・コミュニティ・テレビジョンセンターに勤務。2008年、NPO法人Cinemingaを設立し、コロンビア、エクアドル、ネパールの先住民に映画制作に必要な機材や技術を提供する活動を開始。その結果、作品はカナダ、コロンビア、ネパール、日本、アメリカの映画祭で上映された。
2014年にCinemingaを退社後、溝口はGARA FILMSを設立。メインストリーム・メディア向けの番組や、地域社会の問題をテーマにしたインフォーカス映画など、幅広い視野で映画制作を続けている。これまでのキャリアにおいて、溝口は100以上のプロジェクトを監督し、300以上のプロジェクトを編集。現在、ニューヨーク在住。
スパーベック美恵子(スパーベックみえこ)
神奈川県出身。1995年にペンシルバニア州フィラデルフィアのテンプル大学を卒業後、日本に戻り、英会話スクールで英会話教師として勤務。その後、アメリカ人との結婚を機に来米。ミネソタ州ミネアポリスの語学学校で日本語教師となり、多くの客室乗務員に日本語を教える。2001年ニューヨーク市立大学大学院言語学部に入学。10年に同校を卒業後、同年9月アデルファイ大学の言語学兼任教授に就任。13年からジョンジェイ大学で日本語を教える。現在2校を兼任。
ベイリー弘恵
NY移住後にITの仕事につきアメリカ永住権を取得。趣味として始めたホームページ「ハーレム日記」が人気となり出版、ITサポートの仕事を続けながら、ライターとして日本の雑誌や新聞、ウェブほか、メディアにも投稿。NY1page.com LLC代表としてNYで活躍する日本人アーティストをサポートするためのサイトを運営している。
NY在住の日本人エンターテイナーを応援するサイト:NY1page.com
ブログ:NYで生きる!ベイリー弘恵の爆笑コラム
※この記事はNewsweek 日本版からの転載です。
https://www.pen-online.jp/article/010707.html

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短歌はいま 複眼的に現在を点検 特集「アイヌと短歌」 〈大松達知〉

2022-06-03 | アイヌ民族関連
山陰中央新報2022/6/2 04:00
 特集「アイヌと短歌」が「現代短歌」5月号で組まれた。多様な価値観や個性を認め合おうとする世界的な流れがある中、画期的でタイムリーな企画だった。  アイヌを考えるとき、明治以降の同化政策や民族...
残り883文字(全文:977文字)
ここからは有料コンテンツになります。
https://www.sanin-chuo.co.jp/articles/-/216955

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熊谷和徳「VOICE ヴォイス」オーチャードホールにそれぞれの“声”が響く

2022-06-03 | アイヌ民族関連
熊谷和徳「VOICE ヴォイス」オーチャードホールにそれぞれの“声”が響く
ステージナタリー編集部2022年6月2日 18:33
熊谷和徳「VOICE ヴォイス」が去る5月28日に上演された。

熊谷和徳「VOICE ヴォイス」より。(Photo by Makoto Ebi)
「VOICE ヴォイス」はタップダンサー・熊谷和徳が、東京・Bunkamuraオーチャードホールで8年ぶりに行った単独公演。公演前半には、アイヌ伝統歌の歌い手である日川キク子をはじめ山本榮子、床みどり、渡辺かよ、床絵美、郷右近富貴子が登場。後半は元ちとせが登場し、“声”をテーマに熊谷とコラボレートした。
熊谷和徳「VOICE ヴォイス」
2022年5月28日(土)※公演終了
東京都 Bunkamuraオーチャードホール
出演:熊谷和徳
ボーカルゲスト:元ちとせ / 日川キク子、山本榮子、床みどり、渡辺かよ、床絵美、郷右近富貴子
https://natalie.mu/stage/news/480042

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北斗星(6月2日付)

2022-06-03 | アイヌ民族関連
秋田魁新報2022年6月2日
 都会で1人暮らしする男性のアパートに見知らぬ一家がぞろぞろと押しかけてきて当たり前のように住み着く。安部公房の「友達」(1967年初演)は小説「闖入(ちんにゅう)者」を元にした戯曲だ
▼戦後間もなくサハリン(樺太)のアイヌ一家はカスピ海の近くから移住したロシア人一家を受け入れ、戯曲と通じる体験をしたらしい。白瀬矗(のぶ)=にかほ市金浦出身=の南極探検に加わった樺太アイヌ隊員の足跡をたどる22年前の調査に同行して知った
▼移住時に子供だったロシア人男性は「食べ物を分け合いアイヌ一家と暮らした」と語っていた。半年後、日本へ引き揚げるため集落を去るアイヌ一家を見送ったという。ロシア人はアイヌにとっては闖入者。だが同じ家で暮らした平和的な人々でもあった
▼ロシアのウクライナ侵攻開始から3カ月が過ぎた。東部では現在も激戦が続く。先月末の本紙に戦闘などで両足を失い、多くの手指を損傷した19歳のウクライナ兵が紹介された。一時はロシアの捕虜にもなったその体験は衝撃的だ
▼ロシアの若い衛生兵が「神のご加護を」と声をかけ、十字架のネックレスを首にかけてくれたという。思いがけない敵兵の善意に触れ「全員が悪魔ではない」と語った言葉が重い
▼世界各国でロシア系市民への差別行為が頻発。軍による非人道的行為への怒りがロシアに関わる人々に向けられたのだろう。言うまでもなく怒りをぶつけるべき相手は善良な市民ではなく、侵略を主導する権力者だ。
https://www.sakigake.jp/news/article/20220602AK0017/

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