北海道新聞06/02 05:00

5年ぶりに白老港に寄港する「ぱしふぃっくびいなす」(日本クルーズ客船提供)
【白老】大型クルーズ船「ぱしふぃっくびいなす」(2万6594トン)が2日、白老港に寄港する。新型コロナウイルスの影響などで白老港にクルーズ船が寄港するのは5年ぶり。12日には「にっぽん丸」(2万2472トン)の入港が予定される。相次ぐ寄港には、2020年にアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」が開業したことが追い風となっており、町内の観光振興や経済効果が期待される。
日本クルーズ客船(大阪)の「ぱしふぃっくびいなす」は5年ぶり2回目の寄港。横浜港発着「初夏の日本一周クルーズ」の一環で、乗客約300人。同社の担当者は「ウポポイの開業は道外でも話題。アイヌ文化に触れやすくなったことが、白老港に寄港を決めた理由の一つ」と話す。
商船三井客船(東京)の「にっぽん丸」は白老港に初寄港。新潟港発着の4日間のツアーで訪れ、乗客約240人。同社の担当者も「支笏湖など観光地へのアクセスの良さとアイヌ文化を核とした土地が魅力」と白老港の利点を挙げる。
いずれも下船後にウポポイなどをバスで巡るオプショナルツアーを企画する。
17年まで、白老港に寄港した大型クルーズ船は累計3隻しかなかったが、今年6月に2隻も寄港。町はウポポイ開業に加え、町長らが道外の運航会社などを訪問するポートセールスの効果を強調する。2隻は昨年6月も寄港を予定したが、コロナ禍を受けた緊急事態宣言で中止になっていた。
クルーズ船寄港により、多くの乗客の下船が見込まれる。岸壁では、白老観光協会などがアイヌ文様の雑貨や道内各地の菓子類などを販売する物販スペースを設け、乗客を出迎える。コロナ感染拡大を考慮し、飲食物の提供は行わないが、白老牛や虎杖浜タラコなど町の特産品を後日自宅に郵送できる申し込みブースを設置する。出港時には航海の安全を祈るアイヌ伝統儀式を行う。
町水産港湾室は「コロナ対策で乗客との交流が制限される歯がゆさはある」としつつも、「白老の特産品やアイヌ文化をアピールする良い機会。引き続きポートセールスに力を入れていく」としている。(小林彩乃)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/688382


5年ぶりに白老港に寄港する「ぱしふぃっくびいなす」(日本クルーズ客船提供)
【白老】大型クルーズ船「ぱしふぃっくびいなす」(2万6594トン)が2日、白老港に寄港する。新型コロナウイルスの影響などで白老港にクルーズ船が寄港するのは5年ぶり。12日には「にっぽん丸」(2万2472トン)の入港が予定される。相次ぐ寄港には、2020年にアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」が開業したことが追い風となっており、町内の観光振興や経済効果が期待される。
日本クルーズ客船(大阪)の「ぱしふぃっくびいなす」は5年ぶり2回目の寄港。横浜港発着「初夏の日本一周クルーズ」の一環で、乗客約300人。同社の担当者は「ウポポイの開業は道外でも話題。アイヌ文化に触れやすくなったことが、白老港に寄港を決めた理由の一つ」と話す。
商船三井客船(東京)の「にっぽん丸」は白老港に初寄港。新潟港発着の4日間のツアーで訪れ、乗客約240人。同社の担当者も「支笏湖など観光地へのアクセスの良さとアイヌ文化を核とした土地が魅力」と白老港の利点を挙げる。
いずれも下船後にウポポイなどをバスで巡るオプショナルツアーを企画する。
17年まで、白老港に寄港した大型クルーズ船は累計3隻しかなかったが、今年6月に2隻も寄港。町はウポポイ開業に加え、町長らが道外の運航会社などを訪問するポートセールスの効果を強調する。2隻は昨年6月も寄港を予定したが、コロナ禍を受けた緊急事態宣言で中止になっていた。
クルーズ船寄港により、多くの乗客の下船が見込まれる。岸壁では、白老観光協会などがアイヌ文様の雑貨や道内各地の菓子類などを販売する物販スペースを設け、乗客を出迎える。コロナ感染拡大を考慮し、飲食物の提供は行わないが、白老牛や虎杖浜タラコなど町の特産品を後日自宅に郵送できる申し込みブースを設置する。出港時には航海の安全を祈るアイヌ伝統儀式を行う。
町水産港湾室は「コロナ対策で乗客との交流が制限される歯がゆさはある」としつつも、「白老の特産品やアイヌ文化をアピールする良い機会。引き続きポートセールスに力を入れていく」としている。(小林彩乃)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/688382