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<SDGs 持続可能な未来へ>地球の危機、訴え続け カナダの環境活動家 セヴァン・スズキさん 経済優先に限界、あらがいたい

2022-06-29 | 先住民族関連
北海道新聞06/28 17:37 更新
 1992年6月、ブラジル・リオデジャネイロで開かれた国連環境開発会議(地球サミット)で当時12歳だったカナダ人の環境活動家セヴァン・スズキさん(42)の演説が世界の注目を集めた。「どうやって直すのか分からないものを、壊し続けるのはもうやめてください」。同世代の彼女の演説を聴いて心を揺さぶられたという有坂美紀さん(43)は今、国連の持続可能な開発目標(SDGs)を道内で推進する団体の事務局長を務める。リオ地球サミットから30年、その後の世界をどう見ているか、私たちにできることは…。セヴァンさんと有坂さんにオンラインで対談してもらった。(和訳、構成・編集委員 関口裕士)
■リオサミット「12歳の演説」から30年
 有坂美紀さん(以下M) リオの演説から30年たちました。30年間の変化をどう見ていますか。
 セヴァン・スズキさん(以下S) リオの会議ではいくつもの重要な成果がありました。国連の生物多様性条約や気候変動枠組み条約もできた。その後の30年間で私は二つの大きな変化を感じています。一つは、国家を上回る影響力を持つ巨大な多国籍企業が民主主義よりも利潤を追求する姿勢を強めたこと。もう一つは気候変動の危機が誰の目にも明らかになったことです。気候危機は社会のあり方と深く関わっています。
 M 多くの人が気候変動対策や生物多様性の保全など環境問題に関心を寄せています。しかし問題は解決されないままです。私自身、リオの演説を聴いて以来、世界を変えたいとずっと思ってきました。ただ、小さな変化(change)では不十分です。SDGsにも書かれているように世界を変革する(transform)必要があります。
 S そう思います。世界を変革することは可能です。新型コロナウイルス禍の2年間で人々の生活様式はがらっと変わりました。コロナを乗り越えることができるなら、気候危機も乗り越えられるはずです。ただ、この30年間、国境をまたぐ利潤の追求によって人々は地域社会や文化、伝統と切り離されてきました。人々はグローバルな経済に絡め取られ、その経済システムが地球全体を覆い尽くした。人類は自ら作り出したシステムから脱却するのが難しくなっています。今ほど価値観の転換が求められている時代はありません。
 M 社会が持続可能であるには文化や伝統がとても大事です。セヴァンさんは(カナダの先住民族)ハイダ族の地域社会で暮らしていると聞きました。北海道にも先住民族アイヌがいて私たちは彼らから多くを学ぼうとしています。
 S 過去の遺産や伝統は私たちがよりよく生きるためにはどうすればいいか、答えを与えてくれます。「他者に敬意を払うこと」「多く取り過ぎないこと」の二つが持続可能な開発には必要です。
 M セヴァンさんは「愛」という言葉もよく使います。でも愛っていったいどんなものですか。人は誰もが幸福や平和を求めているはずなのに今、私たちはロシアによるウクライナ侵攻を目の当たりにしています。戦争や環境破壊が起きるのは、愛とは何かが人によって違うからだと私は思います。
 S もちろん人それぞれ違います。でも、子どもたちを愛する心、親を愛する心、故郷を愛する心、音楽や文化を愛する心など、いずれも人類に普遍的な愛です。これらは経済システムの中では利益の出ない、価値のないものとみなされます。でも、どれだけ富や権力を積み上げても戦争になれば失われてしまう。利益やお金、権力に価値を置くシステムから、親子の無償の愛といったお金に換算できないものに、より大きな価値を見いだす社会を目指すべきです。
 M 日本には古来、自然や生きものを身近に感じ、愛し、共生する文化があります。でも、私たちはそのことを忘れがちです。お金を稼ぐことに必死で、他の存在に配慮できないことがあります。
 S でも、お金ばかり追い求めていても幸せになりませんよね。
 M リオの演説で「未来のために闘っている」と語っていました。未来のために、何と闘っていると考えればいいのでしょうか。
 S 経済が成長しなければ幸せになれないという思い込みを多くの大人が持っています。そういう考え方が未来を破滅的な方向へと向かわせている。私はそんな流れにあらがいたいと今も闘っています。
 M 日本の若い人たちにメッセージをもらえますか。
 S 経済学も医学も芸術も根っこでは地球の環境問題とつながっています。どんな分野に関心を持つにしても同時に環境問題について学び、語り合ってほしい。気候変動を止め、人類が生き続けられる地球を守ってほしいです。
 M 大人へのメッセージも。
 S 私やあなたは子どものころから環境問題を気にしながら成長した世代です。その世代が今、社会のさまざまな決定に影響力を持つ世代になっている。気候変動を止められるのは政治だけではありません。持続可能な社会をつくるために、私たち一人一人にできることはたくさんあります。共に行動しましょう。
1992年6月11日、リオ地球サミットでセヴァン・スズキさんが行ったスピーチから抜粋=和訳

1992年6月11日、リオ地球サミットでセヴァン・スズキさんが行ったスピーチ(写真提供・ナマケモノ倶楽部)
  私には夢があります。いつか野生の動物たちの群れや、たくさんの鳥やチョウが舞うジャングルを見ることです。でも、私の子どもたちの世代は、もうそんな 夢をもつこともできなくなるのではないでしょうか?あなたたち大人は、私ぐらいの年齢の時に、そんなことを心配したことがありますか。
 オゾン層にあいた穴をどうやってふさぐのか、あなたたちは知らないでしょ う。死んだ川にどうやってサケを呼びもどすのか、知らないでしょう。絶滅した 動物をどうやって生きかえらせるのか、知らないでしょう。そして、今や砂漠と なってしまった場所にどうやって森をよみがえらせるのか、知らないでしょう。
 どうやって直すのか分からないものを、壊し続けるのはもうやめてください。
 もし戦争のために使われているお金を全部、貧しさと環境問題を解決するため に使えば、この地球はすばらしい星になるでしょう。私はまだ子どもだけどその ことを知っています。
 学校で、いや、幼稚園でさえ、あなたたち大人は私たち子どもに、世の中でど うふるまうかを教えてくれます。
たとえば、
・争いをしないこと
・話しあいで解決すること
・他人を尊重すること
・ちらかしたら自分でかたづけること
・他の生き物をむやみに傷つけないこと
・分かち合うこと
・そして欲ばらないこと
 ならばなぜ、あなたたちは、私たちにするなということをしているんですか。
 あなたたち大人がやっていることのせいで、私たちは泣いています。
 あなたたちはいつも私たちを愛していると言います。もしその言葉が本当なら、どうか、本当だということを行動で示してください。
■対策の出発点 人間環境宣言50年
 国連が持続可能性を掲げた出発点は50年前の1972年、「かけがえのない地球」をテーマに開いた会議で採択した人間環境宣言だ。会議が開幕した6月5日は世界環境デーとされた。
 同じ年、世界の科学者らでつくるローマクラブは「人口増加や環境汚染が続けば100年以内に地球上の成長は限界に達する」との報告書を出している。セヴァン・スズキさんが演説した地球サミットが開かれたのはその20年後だ。
 そして今、2015年に採択されたSDGsは、30年の達成を目指し、もうすぐ折り返し点を迎える。
<略歴>セヴァン・スズキ(Severn Cullis-Suzuki) 1979年カナダ・バンクーバー生まれ。日系4世。両親と訪れた南米アマゾンへの旅をきっかけに9歳で環境学習団体を立ち上げた。米エール大卒。2007年には札幌でも講演した。リオ地球サミットでの演説全文の和訳を収録した著書「あなたが世界を変える日」(学陽書房)がある。
<略歴>ありさか・みき 1978年東京都生まれ。水産業界紙記者や環境NPO職員を経て北大大学院(自然史科学)修了。現在は複数の大学で非常勤講師をしながら、SDGsの普及を目指すRCE北海道道央圏協議会とフェアトレードタウンさっぽろ戦略会議の事務局長を務める。中南米を9カ月間一人旅したこともある。江別市在住。
<取材後記>
 記者もセヴァン・スズキさんの演説に強く心を揺さぶられた一人だ。2008年の北海道洞爺湖サミットで政府の温暖化対策を取材し、10年には名古屋で国連の生物多様性会議を取材した。大人の責任を問いかける少女の言葉を自分の胸に突き刺さらせながら記事を書いた。とりわけ11年の東京電力福島第1原発事故後、福島の被災地を回りながら何度も30年前の演説の言葉を思い返している。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/699036

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民謡クルセイダーズとOKI DUB AINU BAND、渋谷Contactでの屋内フェスのようなお祭り<HO-HAI>に登場

2022-06-29 | アイヌ民族関連
BARKS 2022.6.28 17:40

ワールドミュージックに陶酔できるパーティ<HO-HAI>。
渋谷Contactでは最後となる今回は、民謡クルセイダーズやOKI DUB AINU BANDなど豪華ゲスト招いて大花火を打ち上げる。日本の伝統と世界各地の音楽の魅力を、アヴァンギャルドかつディープにお送りしてきたCRAZY BANANAクルーの、総決算とも言える大祭が幕を開けるといえるだろう。
戦後間もない頃から、脈々と続く日本民謡とラテン・リズムの融合を21世紀に再生させる、民謡クルセイダーズ。中南米音楽の甘く切ないリズムと、日本民謡のノスタルジックな響きは、日本人のみならず世界中の音楽ファンの心を震わせてきた。カラフト・アイヌの伝統弦楽器トンコリを現代に復活させたOKIが率いるアイヌルーツバンドOKI DUB AINU BANDは、電化したトンコリをベースとドラムで強靭に補強したヘヴィなライヴサウンドに、アイヌに歌い継がれるウポポ (歌)やリムセ (踊り)にアフログルーヴ、レゲエ、ロック等が混在した、意識の根元へとうったえる越境ダブサウンドを繰り広げる。世界中のワールドミュージックフェスやFUJI ROCK FESTIVAL等の大型フェスから、引く手数多のダブルヘッドライナーに加え、ワールドミュージックとヒップホップのミクスチャークルーGANGERや、CRAZY BANANAの支配人AGのライヴ名義“蟻アント”が、1月に、「浅間の煙」のカバーで共作したKanno Ancoと、mocodanonの二人の歌い手を迎えてライヴを披露する。
DJ陣を見ても、目をみはるほどに錚々たるラインナップが揃う。タイ音楽を主軸に世界各国の音楽を発掘・収集するエキスパート・ユニットSoi48と、stillichimiyaのDJ/MC/プロデューサーYoung G、同グループのMCで映像制作レーベル[スタジオ石]のファウンダーMMMを擁するOMK (ワンメコン)クルーや、ベルリンを拠点に6カ国にて開催されるバルカンビーツの日本支部代表 知久豊、全国から開催依頼が集まる無国籍パーティ越境ダンスホールからは、首領PooLSharKとあわいが参戦。ゴムをはじめ、アマピアノ、シンゲリなどのアフリカン・ミュージックをクロスオーバーさせるTYO GQOMクルーからmitokonや、外国人が母国語でない日本語でカヴァー曲やオリジナル曲を歌うジャンル、ワールドJポップのDJで熱狂請負人のDJマリアージュなど、フィジカルな角度からも隙がない。さらには、世界各地の祭り文化を追いかける、地域と風土をテーマにした文筆家で選曲家 大石始や、土着と至芸が記録される“叡智なるレコード”を蒐集するパラクシュなど、専門家然としたDJが、多国籍音楽の底知れない深みを聴かせてくれそうだ。この日のHO-HAIは、屋内フェスティバルの様相を呈しており、踊り疲れた心地よい疲れと空腹は、本格タイ料理ラブエイジア四ツ谷 と、サイババキッチンあべんべの多国籍料理で満たすことができる。
アヴァンギャルドでカルト、だけど懐かしい幼少のときめき。CRAZY BANANAがお送りする、Contactでは最後のHO-HAI。太鼓の音が近づいてきた。お祭が始まる。
<HO-HAI>
2022年7年10日(日)
渋谷Contact
OPEN 16:00 CLOSE23:00
DOOR ¥ 4000 (+1D ¥600) ADVANCE ¥ 3000 (+1D ¥600) 小学生未満 FREE (+1D ¥600) *保護者同伴で入場可 
STUDIO X
-Live-
民謡クルセイダーズ
OKI DUB AINU BAND
GANGER
蟻アント & mocodanon, Kanno Anco
-DJ-
MARI (Eeeek! | Acame)
AMA UU (Eeeek!)
MagRena
CONTACT
Soi48 & OMK crew
知久豊 (BALKANBEATS TOKYO)
Amemiya KSK (discos PAPKIN)
PooLSharK (越境ダンスホール)
mitokon (TYO GQOM)
TIDI
AG (Eeeek! | Crazy Banana)
FOYER
チャーミー☆カリプソン
大石始
パラクシュ
Yasuhiro Mori
Las Tres Hijas (Llumi, Snow, pope)
DJマリアージュ
あわい (越境ダンスホール)
オクマチナツ
RAJASTHANI DANCE:
ASAMI INDIGO
FOOD:ラブエイジア四ツ谷 / サイババキッチンあべんべ@Cocotable
占い:あわい
https://www.barks.jp/news/?id=1000221437

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ゴールデンカムイ】金塊「2万貫」っていくら? 何キロ? 現代の価値でどんなことができる?

2022-06-29 | アイヌ民族関連
ファイナンシャルフィールド6/28(火) 11:50配信
【ゴールデンカムイ】金塊「2万貫」っていくら? 何キロ? 現代の価値でどんなことができる?
『ゴールデンカムイ』は、明治末期の北海道を舞台にした金塊をめぐる漫画です。「ゴールデン」は金、「カムイ」はアイヌ語における神や霊を指しており、アイヌ文化を細かく描写している点も大きな話題となりました。今回はゴールデンカムイの第287話で発見された金塊「2万貫」について、現代の価値でどんなことができるのかを紹介します。
日本の貨幣の歴史
日本の貨幣の歴史は、富本銭(ふほんせん)・和同開珎(わどうかいちん)から始まり、現在は通貨単位「円」で統一されています。貨幣の種類や物価は、時代によって大きく変わるため、当時の通貨を「現代の価値」に換算することは難しいと言われています。
例えば、江戸時代の金貨は「両(りょう)」「分(ぶ)」「朱(しゅ)」などの単位が用いられていました。時代劇などでよく耳にする「小判」は、1枚で1両となっており、1両=4分=16朱です。日本銀行金融研究所貨幣博物館のデータでは、米価から計算した金1両の価値は、江戸初期で約10万円前後、幕末で約4000~1万円と紹介されています。
『ゴールデンカムイ』で登場した「貫」という貨幣単位は、重さを基準にしています。江戸時代の庶民にとって小判は、日常的に使うことのない高額な貨幣であり、「一文銭」がもっとも身近な貨幣でした。一文銭は現在の五円玉のような穴が開いており、ひもを貫いてひとまとめにすることができました。貫いてひとまとめにした重さが「貫」という単位につながります。基本的には1貫=一文銭1000枚の重さ=3.75kgとなります。
金塊「2万貫」っていくら?どんなことができる?
1貫=3.75kgとなるため、2万貫=7万5000kgです。年々金の価格は上昇しており、2022年6月時点では1kg当たり883万9000円となっています。つまり、2万貫の金塊を現在の価値に換算しますと、7万5000kg×883万9000円=6629億2500万円です。単純に計算すると重さ75トン、約6629億円もの金塊を見つけたことになります。
作品に登場した囚人は、当初金塊は20貫=75kgだと聞かされていたことからも、2万貫がばく大な量であることがわかります。作中にはさまざまな人物が金塊を手に入れようと画策しますが、明治時代にこれだけの大金があれば日本から独立した新しい国家をつくることもできたのかもしれません。
現代においても約6629億円は非常に大きな数字で、個人で手にすることはほぼ不可能な金額です。主な東日本の自治体における令和4年度一般会計予算と比べてみますと、札幌市は1兆1616億円、さいたま市は6373億円、仙台市が5929億円、作品にも登場する「土方歳三」ゆかりの日野市は660億6000万円、函館市は1374億3000万円といった規模です。
令和の時代、もし2万貫の金塊を見つけることができれば、日本の資産家ランキングのトップ層に食い込むことは確実です。個人では使い切れないほどの金額となるため、多くの人を雇って新しく会社を始めるなど、さまざまなことに挑戦できます。
金塊「2万貫」の現代の価値は約6629億円
金色の荘厳な姿で知られる「金閣寺」で使われている金箔(きんぱく)は約20kgです。2022年6月時点の金価格で換算すると、金閣寺の修繕費用は約1億7678万円となります。日本を代表する寺院である金閣寺をもってしても、ゴールデンカムイの重さ75トン、約6629億円の金塊には遠く及びません。金塊「2万貫」は、明治時代はもちろん、現代においても非常に大きな金額であるといえるでしょう。
出典
ゴールデンカムイ公式サイト – ヤングジャンプ
TVアニメ「ゴールデンカムイ」公式サイト
HITACHI 少し賢くなれる単位の部屋 貫
日本銀行金融研究所貨幣博物館 お金の歴史に関するFAQ(回答)
三菱マテリアル 金価格推移
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
https://news.yahoo.co.jp/articles/e818f2051f9b322a7622809d01a52ab8489b0e84

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