十勝毎日新聞 2017/07/18 9:50
道内各地のアイヌ語地名の風景を収めた写真集「PIRKANOKA(ピリカノカ)」が17日、発行された。函館市在住の写真家谷杉アキラさん(49)=写真館「TANISUGI 写楽館」経営=が撮影、「北海道みんなの日」(道みんの日=7月17日)に合わせて出版した。十勝の9枚を含め、神聖さを感じる山や海などのモノクロ写真111枚を収録している。
アイヌ語で「美しい形」を意味するピリカノカは、アイヌの物語や伝承に彩られた道内10カ所の国指定名勝の総称でもある。今回の写真集は北海道150年事業の一環で、和人入植前からアイヌが見ていた北海道の原風景を次世代に伝えるため企画した。
函館や余市、奥尻など国指定名勝やアイヌ語地名の風景を撮影。十勝唯一の国指定名勝「十勝幌尻岳」は厚い雲が覆う中、山頂に太陽光が当たった瞬間を切り取り、「カムイ(神)を感じた」(谷杉さん)。幌尻岳は帯広と中札内境にある標高1846メートルの山で、アイヌ語で「大きい山」を意味する。他にも、オオワシがたたずむ冬の十勝川や糠平湖などを収録した。
モノクロにすることで時間感覚を不明確にし、先住民が見ていた景色を再現。シャッターを長く開く長時間露光で川や雲の動きを捉え、時の流れを表現した。写真はすべて正方形で、谷杉さんは「正方形は縦も横もない。アイヌも和人もなく、一つの北海道として共感してほしい。カムイを感じてアイヌが付けた地名などの歴史を後世に残したい」と話す。
A5判、128ページ、3000円(税別)。印刷・製本は帯広のソーゴー印刷が担当した。500部作り、帯広百年記念館や帯広市図書館などに寄贈する予定。購入の問い合わせは写楽館(0138・46・4554)へ。(池谷智仁)
http://kachimai.jp/article/index.php?no=397789
道内各地のアイヌ語地名の風景を収めた写真集「PIRKANOKA(ピリカノカ)」が17日、発行された。函館市在住の写真家谷杉アキラさん(49)=写真館「TANISUGI 写楽館」経営=が撮影、「北海道みんなの日」(道みんの日=7月17日)に合わせて出版した。十勝の9枚を含め、神聖さを感じる山や海などのモノクロ写真111枚を収録している。
アイヌ語で「美しい形」を意味するピリカノカは、アイヌの物語や伝承に彩られた道内10カ所の国指定名勝の総称でもある。今回の写真集は北海道150年事業の一環で、和人入植前からアイヌが見ていた北海道の原風景を次世代に伝えるため企画した。
函館や余市、奥尻など国指定名勝やアイヌ語地名の風景を撮影。十勝唯一の国指定名勝「十勝幌尻岳」は厚い雲が覆う中、山頂に太陽光が当たった瞬間を切り取り、「カムイ(神)を感じた」(谷杉さん)。幌尻岳は帯広と中札内境にある標高1846メートルの山で、アイヌ語で「大きい山」を意味する。他にも、オオワシがたたずむ冬の十勝川や糠平湖などを収録した。
モノクロにすることで時間感覚を不明確にし、先住民が見ていた景色を再現。シャッターを長く開く長時間露光で川や雲の動きを捉え、時の流れを表現した。写真はすべて正方形で、谷杉さんは「正方形は縦も横もない。アイヌも和人もなく、一つの北海道として共感してほしい。カムイを感じてアイヌが付けた地名などの歴史を後世に残したい」と話す。
A5判、128ページ、3000円(税別)。印刷・製本は帯広のソーゴー印刷が担当した。500部作り、帯広百年記念館や帯広市図書館などに寄贈する予定。購入の問い合わせは写楽館(0138・46・4554)へ。(池谷智仁)
http://kachimai.jp/article/index.php?no=397789