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アイヌ遺骨 返還の信頼性が揺らぐ

2013-10-21 | アイヌ民族関連
北海道新聞 社説(10月20日)
 アイヌ民族の遺骨のずさんな管理が、北大でまたしても発覚した。
 北大は、研究者が戦前から戦後にかけて研究目的で集めた遺骨の一部をそれぞれの埋葬地に返還してきたが、別人の骨と取り違えた疑いが出ている。
 信頼性を揺るがす事態だ。解明を急ぎ、返還先に経緯を説明する責任がある。保管する一体一体を再度、記録と照合し直すべきだ。
 北大は、保管する千体余りのうち、35体を2001年までに北海道ウタリ協会(現・北海道アイヌ協会)の各支部と旭川アイヌ協議会に返還した。
 ところが、あらためて調査した結果、返還したものと同じ識別番号が付いた遺骨が学内に5体存在することが明らかになったという。
 本物は返した方か、それとも大学に残る方か、判断できない状態だ。
 アイヌ民族の遺骨は現在、全国11大学が1635体を保管している。遺骨の返還要求に最大限応え、それでも実現しなかった遺骨は、胆振管内白老町に創設する慰霊施設に納骨するのが政府の方針である。
 今回発覚したような取り違え疑惑が生じるようでは、返還手続き自体、信ぴょう性を失いかねない。
 保管する11大学には遺骨と収集記録の照合や埋葬地、個人の特定などに慎重を期して対応することを強く求めたい。
 作業が困難だとして返還を早々に断念し、慰霊施設にまとめて納骨することは断じて許されない。
 遺骨返還をめぐっては、高橋はるみ知事が今月、菅義偉官房長官に慰霊施設の設置を20年から18年に前倒しするよう要請した。
 官房長官から前向きな回答を得たとされるが、北大では今年3月にも、個別の箱に複数の頭骨を収めるなどのずさんな管理が発覚している。
 知事がこうした状況を知ったうえで前倒しを要請したのであれば、なし崩し的に決着を図ろうとしていると受け取られても仕方ない。
 遺骨が大学に保管されていることで祖先の供養が妨げられ、憲法が保障する信教の自由が侵害されているとして、北大は日高管内浦河町出身のアイヌ民族から返還訴訟も起こされている。
 政府は遺骨の問題を大学任せにせず、アイヌ民族と有識者の委員会を設置して助言を得るなど、返還が適正に行われるか、外部の目でチェックする必要がある。
 先祖の遺骨を自分たちの元に返してほしいという当然の願いをこれ以上、踏みにじってはならない。先住民族の尊厳にかかわる問題だとの認識を持ち、返還作業を着実に進めてもらいたい。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/499046.html

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国連向け報告書、人権団体が政府の嘘を指摘…マレーシア

2013-10-21 | 先住民族関連
レスポンス 2013年10月20日(日) 11時00分
人権状況の普遍的・定期的審査(UPR)のための非政府組織(NGO)の団体、Comangoは、国連人権理事会へのリポートにおいて連邦政府が嘘をついていると批判している。
Comangoには女性や市民の人権保護団体が参加している。
リポートは20ページに渡るもので、マレーシアにおける人権状況や改善に向けた取り組みについて書かれている。女性や子供、先住民族の医療や教育を受ける権利、政治、市民権などについての内容が網羅されている。
Comangoによると、リポートの中で政府は2009年のUPRで指摘された内容に基づいた勧告を全て実施している、もしくは調査中と表現しているが、具体的な改善策については触れられていない。また、国内治安維持法(ISA)の廃止には触れられているものの、ほぼ同様の内容である1959年犯罪防止法(PCA)の改正案が可決された件については表記がない。また、ゲイやレズビアンなど性的マイノリティの人権保護に関する内容もリポートには含まれていない。
《千田真理子》
http://response.jp/article/2013/10/20/208929.html

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カジノ誘致:解禁法案の動向注視 北海道内3市、動く 知事、国に推進要請へ

2013-10-21 | アイヌ民族関連
毎日新聞 2013年10月20日
 カジノ誘致の動きが北海道内でも活発化している。釧路と小樽、苫小牧の3市が誘致に前向きで、24日には小樽商工会議所が中心となった小樽国際観光リゾート推進協議会が「第8回日本カジノ創設サミット」を小樽市で開く。超党派の国会議員で作る「国際観光産業振興議員連盟」(IR議連)は開会中の臨時国会にカジノ解禁に向けた法案を提出予定で、誘致を目指す道内自治体は法案の動向を注視している。【坂本太郎、近藤卓資】
 ◇釧路
 釧路市では2005年に商工会議所青年部がカジノ構想を掲げて勉強会を発足。翌年は若手経済人らが「誘致研究会」を設立し、香港とマカオのカジノを視察した。
 誘致場所として想定しているのは阿寒湖温泉で、道東の中心にあり、空港などからのアクセスにも優れている点をアピールしている。豊かな自然に充実した宿泊施設、さらにアイヌ文化を生かせる滞在型観光地としての統合型リゾート(IR)を目指している。12年には道内初のカジノ創設サミットを同温泉で開催し、環境に配慮した中規模カジノの構想を発表した。
 今年6月には「ひがし北海道統合観光リゾートIR誘致協議会」(会長、山本寿福・釧路商工会議所会頭)が旗揚げ。カジノについては、ギャンブル依存症や治安悪化などの懸念から否定的な意見もある。しかし同協議会は、収益の一部を納付金として徴収し、依存症や青少年対策に充てるとしている。同協議会の白崎義章代表理事は「昼間は観光で夜はカジノ。抜群の自然環境を生かした地方型IRを造りたい」とし、小樽などの他都市と連携して道内誘致を図る考えだ。
 ◇小樽
 小樽市の中松義治市長は市商工会議所専務理事だった頃、「小樽にカジノを誘致する会」の事務局長を務めた。市長就任後はカジノ誘致に慎重な姿勢を見せていたが、24日の日本カジノ創設サミットに補助金20万円を支給することを決め、官民で誘致に取り組む姿勢を示している。中松市長は「観光振興や地域振興、雇用も生まれるのでプラス部分の方が大きい」とカジノ効果に期待する。一方、東京や大阪など多くの自治体が誘致に意欲を見せているため、「簡単なハードルではない」とし、2020年の東京五輪誘致を引き合いに出して「法律ができてから手を上げたのでは遅い」と強調した。
http://mainichi.jp/select/news/20131020mog00m020004000c.html

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先住民に“占拠”されたブラジル国会議事堂、「W杯」「五輪」大丈夫か?

2013-10-21 | アイヌ民族関連
…先住民を激怒させた前時代的な“超格差政策”
MSN産経ニュース 2013.10.20 12:00[大阪から世界を読む]
 サッカーの2014年ワールドカップ(W杯)開催まで1年を切ったブラジルで、さまざまな問題が噴出している。6月のサッカー・コンフェデレーションズ杯開催中には汚職や物価高騰などに反発する数万人規模のデモが起き、10月にも先生の待遇改善をめぐる激しいデモが繰り広げられた。さらに、ブラジル国会前には、手に槍(やり)や弓を持った先住民たちが陣取った…。急成長を遂げるブラジルだが、いずれも貧富の格差の拡大に対する不満が噴出した格好だ。(大谷卓)
 AP通信やロイター通信などによると、ブラジルの首都ブラジリアで10月1日、アマゾン川流域の先住民たちが抗議活動を行った。場所はブラジル議会前。男性も女性も伝統衣装に身を包み、顔にはペイント。手には槍や弓、斧(おの)を携えていた。そして、こう訴えた。
 「わたしたちをないがしろにする法律について話し合いたい。大豆栽培農家や大農場経営者がわれわれの土地を奪っている」
 フランス通信(AFP)によると、ブラジル政府は今年6月、アマゾンの森林消失面積は8年前に比べ約84%減少したと発表した。一方で、地元メディアは7月、12年8月~13年6月におけるアマゾンの森林伐採総面積は1838平方キロメートルで、前年同期(907平方キロメートル)と比べ、ほぼ倍増したという非政府組織(NGO)の調査結果を伝えている。
 アマゾンでの森林破壊の主な原因としては、火災のほか、農地拡大や牧場拡大、不法な森林伐採などが挙げられており、先住民たちはそれらに怒り、実力行使へと打って出たのだ。
 人口2億人のブラジルは世界有数の農業生産国だが、耕作地の半分近くを、わずか1%程度とされる大農場経営者が所有しているとされる。しかも農地は拡大傾向にある。中国向けの大豆やトウモロコシなどの輸出が増えているためだ。
逃げ出したくなる社会
 実はアマゾンの先住民たちはここ数年、同じような抗議活動を行っている。
 フランス通信(AFP)によると、一昨年には、ブラジル北部パラ州のアマゾン川支流の河川に建設予定だった総工費110億ドル(約1兆1千億円)にのぼる巨大な発電ダム建設に抗議する活動をサンパウロで行った。ダムができれば熱帯雨林500平方キロメートルが水没するとみられている。
 広大な未開発の土地は、一握りの人には魅力的に映るが、大部分の人は先住民のように搾取される側の人間だ。先住民の居住面積は国土の約1割を占める。先住民たちの怒りの原因は、こうしたいびつな社会のありようでもある。
 ブラジルほどではないかもしれないが、日本でも社会の格差は日増しに拡大している。
 厚生労働省は10月2日、7月に生活保護を受けた世帯が全国で前月比5213世帯増の158万8521世帯に上り、過去最多を更新したと発表した。受給者数は5824人増の215万8946人。とくに大阪は貧困率が高いとされ、生活保護をめぐっては不正受給も続いている。
 テリー・ギリアム監督による1985年公開のSF映画「未来世紀ブラジル」は、情報統制がなされた「20世紀のどこかの国」を舞台に、統制された人間社会の狂気と、そこから逃げだそうとする人間の本能を描いた。
 映画の舞台はブラジルではないし、もちろん日本でもない。状況は全く異なるが、「逃げ出したい」と思えてしまう社会の歪(ゆが)みには共通するものがある気がする。
 ブラジルでは1年後のW杯に続き、3年後にはリオデジャネイロで夏季五輪が開かれる。そのとき、社会は少しでも歪みを是正できているだろうか。それは、7年後に東京で夏季五輪を迎える日本にも言えることだ。
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/131020/waf13102012000008-n1.htm

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アイヌ研究者の胸像寄贈 博物館にポーランド政府

2013-10-21 | アイヌ民族関連
MSN産経ニュース-2013.10.19 16:51
 北海道白老町のアイヌ民族博物館に19日、サハリンで先住民族を研究したポーランド人文化人類学者ブロニスワフ・ピウスツキ(1866~1918)の胸像がポーランド政府から寄贈された。
 ポーランド大使館によると、ピウスツキは現在のリトアニア生まれの貴族。1887年、ロシア皇帝の暗殺未遂に加担した疑いで逮捕され、サハリンに流刑となった。サハリンの先住民族、樺太アイヌやニヴフなどを研究し、調査のため白老町にも約1カ月間滞在したという。アイヌ語の肉声を録音するなど貴重な資料を収集し、研究の多くは日本語に翻訳されている。除幕式には孫の木村和保さん(58)=横浜市=も出席し、「かつて研究で訪れた白老町に像が立てられ、祖父も喜んでいると思います」と話した。
http://F.msn.com/life/news/131019/trd13101916520011-n1.htm

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