先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

樹皮糸でアクセサリー 北海道・アイヌ民族博物館

2013-10-05 | アイヌ民族関連
朝日新聞 2013年10月4日
白老町のアイヌ民族博物館で、アイヌ民族伝統の「アットゥシ織り」に使う樹皮糸を使ったアクセサリーづくりの体験会が行われた。
オヒョウの樹皮から繊維を取り、アイヌ文様を施して着物に仕立てるアットゥシ織り。9月21、22日に開かれた体験会では、同館の河岸麗子さんを講師に、衣服に使う糸より弱く短い繊維を使い、ひも状によりをかけて木製のビーズを編み込み、ブレスレットに仕上げた。
母と参加した大久保由里子さんは「自然素材を無駄なく使ってこんなにきれいな物が作れるんですね。大切にします」と話していた。同館ではアイヌ民族の知恵を伝える様々なイベントを展開している。
http://www.asahi.com/area/hokkaido/articles/HOK201310030005.html

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先住民らが抗議行動展開=ブラジリアや聖市で=保護区制定権はどこに=Funaiの処遇も追及

2013-10-05 | 先住民族関連
ニッケイ新聞 2013年10月4日
 先住民保護区制定権を連邦議会に移すという憲法補足法案(PEC)215号や、国立インジオ保護財団(Funai)の権限を狭めようとする動きに反対する先住民らが、ブラジリアや聖市で抗議行動を展開してけが人などが出た他、歴史的建造物に損害を与える行動も見られたと3日付け伯字紙が報じた。
 現在の先住民保護区の制定は、Funaiが場所や規模を決めて大統領府が承認、宣言するという形をとっているが、先住民達の中で、先住民保護区の制定の遅れやFunaiの権限を狭めようとする動き、さらには、保護区制定を連邦議会が行おうとする動きがある事で、先住民達の不満や不安が募っている。
 具体的な表れの一つは、1日から始まったブラジリアでの抗議行動や2日に聖市で行われた落書きなどだ。
 ブラジリアでの抗議行動は、全国各地からの先住民達が連邦議会前に集まってキャンプを張った上、議会内に入り込もうとしたり、連邦議員の車を止めて交渉に応じろと持ちかけたりという形で行われた。
 下院に通じる別の建物の入り口から下院内に侵入しようという動きは警備の軍警がマスタード・ガスを使って食い止めたが、先住民らがガラスの扉を壊して入ろうとしたため、先住民と警備員各1人がけがをした。警備員は軽傷で済んだが、先住民は複数の傷を負ったため、ブラジリア大学の大学病院に運ばれた。
 議会に通じる道路の封鎖なども行われ、労働者党(PT)のカンジド・ヴァカレッツァ下議の乗る車が包囲された。同下議は来週の火曜日に議員室に来るようにと提案したが先住民達はそれを拒否。先住民達は同下議を「ならず者」「泥棒」となじり、タイヤの空気を抜くなどの暴挙にも出たため、同下議が法務省の建物の中に逃げ込むという場面も見られた。
 下院では議長代行のアンドレ・ヴァルガス下議が先住民達と話し合い、4日に議員団を派遣すると約束したが、シングー族のラオニ酋長は、議会がもっと先住民への敬意を払うよう要請すると共に、保護区制定はFunaiが行い、大統領府が承認する形を継続すべきとも主張した。
 Funaiの権限を狭めようとする動きは、先住民達と保護区に住み着いて農牧業を営む農家との間での抗争事件が続いたりした事で拡大していた。先住民達は既存の保護区見直しの動きにも反発しており、5日まではブラジリアに留まるとの意向を表明している。
 一方、聖市では2日、イビラプエラ公園の傍にあるバンデイランテスの像が1日の間に2度、落書きなどの被害に遭った。朝一番に起きたのは「PEC215反対」などという落書きで、市役所の依頼を受けた業者が全部消したが、夜になって現れたグループは、像に登り、赤いペンキをかけた上、赤い布やPEC215反対と書かれたポスターを掲げるという抗議行動を行った。
http://www.nikkeyshimbun.com.br/2013/131004-21brasil.html

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先住民が水銀汚染報告――被害続くカナダ水俣病

2013-10-05 | 先住民族関連
週刊金曜日 2013 年 10 月 3 日 6:39 PM
「水銀の排出が禁止された後も、私たちの伝統食である魚や野生動物の水銀汚染は続いている」
 カナダ北東部にある森と湖に覆われたオンタリオ州のイングリッシュ・ワビグーン川沿いの先住民居留地グラッシー・ナロウズ(GN)から訪れたジュディ・デ・シルバさんが九月一三日、東京都内で開かれた「チッソと国の水俣病責任を問うシンポジウム実行委員会」主催の報告会で水銀被害を訴えた。
 ジュディさんによると、上流二〇〇キロメートルの製紙工場が排出した水銀汚染が見つかったのは一九七〇年代。カナダ政府は、七五年に工場の水銀排出を禁止したが、漁業や環境に打撃を受けた。八六年には国と州と製紙会社が水銀障害基金と委員会を設置。先住民は神経科医の診断を受けて補償を求めることができるという。
 現地を知る熊本学園大学の花田昌宣教授によれば、少なくともGNなど二つの居留地の登録人口三〇〇〇人のうち約二五〇人が、月二五〇から八〇〇ドルの補償を受けている。日本で発生した初期の水俣病のような重症患者はいないものの、花田教授は「日本の狭い認定基準が輸出されている」問題を指摘している。
 カナダ政府の公表資料によれば、同国では今でも年間三〇〇キログラム(kg)前後の水銀が水域に排出されている。翻って日本はどうか。環境省が毎年集計する化学物質排出データを見ると、二〇一一年現在、日本全国で水銀を扱う三一二五事業所のうち、二六八事業所が河川や海などに計一五五kgを、五事業者が大気に計一一kgを排出している実態がある。国連環境計画の調査で水銀汚染は北極や南極に移動することがわかっており、削減に向けた国際協力は不可欠である。
 水俣市では一〇月九日から三日間、排出削減に取り組む「水銀に関する水俣条約外交会議」が開催されるが、汚染の原状回復措置義務の欠落や法的拘束力の弱さが指摘されている。今後、日本政府がどう国内規制を強化し、諸外国の被害者への目配りを利かせるかが注目される。
(まさのあつこ・ジャーナリスト、9月20日号)
http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/?p=3765

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