ようこそ石の華へ

鉱物の部屋へのいざない

放射状結晶1

2012-06-16 11:43:25 | 日記・エッセイ・コラム

昨日のブログの記事番号が222でした。

さて、今日の話題は「放射状結晶」です。

鉱物の世界ではこの放射状結晶は多いです。私が放射状結晶が好きだ、という事もあるかも知れませんが、お店にも放射状結晶の鉱物が比較的多くあります。

私はこの放射状結晶には無条件に反応してしまいます。放射状結晶はひとつの起点から規則正しく全方向に成長した証であり、その気持の良い自己組織化現象には自然の正直さを見てとれます。本当に自然はまじめで実直だと思います。その象徴が放射状結晶の形に現れております。

放射状結晶になる鉱物は多種ありますが、平面的に針状・放射状になったものから挙げていきます。

Dscf9613

Dscf9605

岩手県下閉伊郡川井村道又 産の頑火輝石(Enstatite)

この写真は黒い母岩にやや渋めの金色の針状・放射状結晶がまるで花が咲いたように浮き出ています。水石の世界では菊寿石とも呼ばれる、めでたい石です。やはり石の華としては最初にこの石を出したいと思います。このエンスタタイトはカボションにして磨くと十字のスターが見て取れる石でもあります。

Dscf9631

Dscf9635

モロッコ産の磁鉄鉱(Magnetite)

これはモロッコ産の磁鉄鉱です。無数の針状・放射状結晶が入り乱れています。この標本の裏側は全体が赤茶けた鉄さびのような色で被われています。表と裏の表情の違いがこの標本の魅力です。鉄系の鉱物マニアにとっては無視できない良品だと思います。

Dscf9621

Dscf9626

アメリカ ノースカロライナ州 産の葉蝋石(Pyrophyllite)

このパイロフィライトも無数の針状・放射状結晶の集合体です。柔らかい鉱物ですが、その質感からは植物的な印象も受けます。まさしく石の華というべき鉱物のひとつです。

これらの平面的な放射状結晶は究極的には丸(円)になります。

その話題は明日に続きます。













コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ウバロバイトとウバイト | トップ | 放射状結晶2 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

日記・エッセイ・コラム」カテゴリの最新記事