今年の夏は暑いです。9月になってもまだ真夏のような暑い日が続いています。冬の寒さが恋しくなります。そんな中、昨日、予約注文していた「雪の結晶 とびだすポップアップ絵本」(グラフィック社)が届きました。雪の結晶をテーマにしたポップアップ絵本です。ポップアップの本は本を開く時にどんな仕掛けがあるか?が楽しみなのですが、雪の結晶というテーマは立体絵本にふさわしいテーマだと思います。詳しくは書きませんが、その本では雪の結晶のダイナミックな立体のポップアップが楽しめると思います。
昨年位からポップアップの本も進化を遂げている様な気がします。ポップアップの「エッシャー」もありましたし、今回は雪の結晶です。もしかすると出版不況といわれる状況が、本ならではの進化形としてのポップアップ本を生み出しているのかも知れません。できるならばポップアップ鉱物結晶の本が登場して欲しいものです。
さて、このブログは鉱物ブログです。
雪の結晶は実はデンドライトの一種です。デンドライトは樹枝結晶の事で、忍石(しのぶいし)とは複数に枝分かれした樹枝状の結晶の事なのです。
鉱物の世界ではこのデンドライトはお馴染みです。
石灰岩などのひび割れにマンガンや鉄などのイオンを含んだ液が流れ込み結晶化するとデンドライトが生じやすく、石英に入り込んだ美しいものは宝石にもなっています。メノウの一種であるモスアゲートも立体的なデンドライトです。
デンドライト、忍石には自然が造ったフラクタルな美しさがあると思います。
Naglakh Anarak Iran 白鉛鉱(Cerussite)
このイラン産の白鉛鉱は雪の結晶のような外形をしています。これはデンドライト、樹枝状結晶の集合体です。実は双晶が連晶を重ねて、特徴的な美しい集合体になっているのです。
雪の結晶と鉱物結晶の類似性はこれまでも述べて来ましたが、自然は我々人間に美しい姿を見せてくれます。自然の造る神秘と美しさはに興味が尽きません。
鉱物結晶を見ながら、雪の結晶を思い出し、気分だけでも涼しくなりましょう!