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鉱物の部屋へのいざない

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比重

2023-10-17 12:20:12 | 日記・エッセイ・コラム

今日は「比重」です。鉱物に於いては、鉱物種を同定する際の重要な指標の一つですが、このブログでは、これまであまり触れてこなかった話題だと思います。

鉱物的な比重とは、水(比重1)との重さを比較した密度の値の事で、例えば、水晶は2.7、ダイヤモンドは3.6、自然金は15.2~19.3と言った風になります。(自然金は自然銀との合金なので、金の重度によって変化します。)

そう言えば、今朝のNHKニュースで金の価格が1g1万円を超えて最高値更新中だと伝えていました。有事の金、という言葉が過ぎりました。・・・。(純金の比重は19.32です。)

もう一つ、比重ではなく、惑星の大きさと質量から求められる惑星の密度の話題でしたが、先週、「発泡スチロール並に低密度な惑星TOI-1420bを発見」というニュースがありました。その系外惑星の平均密度は0.082gだそうで、水に浮いてしまうような軽さです。(因みに最も密度の高い天体は、ブラックホール以外では、特殊な中性子星だそうです。)

重さの話題では、密度とは、単位体積あたりの質量の事で、比重とは、ある物質の密度と、4℃の水の密度との比のことです。(密度には単位があり、比重には単位がありません。)

では、最も比重の高い鉱物は何でしょうか?答えは、オスミウム(22.57)かイリジウム(22.61)だそうです。二つあるのは同位体の扱いによって差が出るようです。逆に軽い方はわかりませんでした。

鉱物の比重の話題は、単純そうで、チョッと調べてみると、かなり奥深いものがありました。・・・。

重さの話題では、他に、面白い話がありました。先日、郵便局にお勤めの人から聞いた話です。「最近は、新米の季節の関係で、米30kgという荷物が多く、苦労しているが、それよりも同じ重さのダンベルセットには気が滅入る・・・」人間には、心理的な比重のようなものがあるようです。

大物好きのコレクターの中には、苦労して巨大な標本を採集してくる人がいますが、恐らく、その標本の比重以上の標本価値を見いだしているからだろうと思います。

コメント
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