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鉱物の部屋へのいざない

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奥能登国際芸術祭2023その弐

2023-10-05 11:11:11 | 日記・エッセイ・コラム

今回の我々の奥能登国際芸術祭巡りでは、まず、最初は作品ナンバー39番のコウ・シュンミン「秘境」に行きました。そこで作品鑑賞パスポートを受け取り、廃線になったのと鉄道能登線の旧鵜飼駅を作品空間としたインスタレーションを体験しました。

そこでは平日という事もあって、鑑賞者は我々だけでした。駅舎では電車の切符に見立てた風景写真のネガフィルムがたくさん吊るされていて、地元の人々の風景記憶が表現されているようでした。実は、写真を撮っている時は気が付かなかったのですが、白い壁面に透かして見える写真はネガからポジに変化しており、面白いと思いました。

駅のホームも廃線となった雰囲気が残っており、列車をモチーフにした構造物もその空間に妙に馴染んでいました。

帰り際、駅舎の窓ガラスのカラーチェンジに気付き、面白いと思いました。更に、窓ガラスの下の地面に、そこに貼ったであろう特殊フィルムの切れ端が落ちており、思わず拾ってしまいました。

上の写真がそれです。恐らく、制作作業後の掃除の際に取り忘れたものだろうと思われます。

この作品、ネガ・ポジの反転や窓ガラスのカラーチェンジなど、石の世界のラブラドライトやアンモライトのイリデッセンス効果と同類の魅力があり、鉱物的な色彩効果に近いものを感じました。

この種のインスタレーション作品は、やはり、実際にその場に行って体験しないとその良さがわからない、と思いました。

その後、我々は、駅舎を利用したお洒落なカフェでお茶しました。ある意味、そのカフェもインスタレーション空間の一部であり、そのような休憩も芸術体験の延長のような気がしました。

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