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鉱物の部屋へのいざない

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時間

2015-06-29 16:44:23 | 日記・エッセイ・コラム
今日は「時間」です。このブログは石のブログなので、「時間」というタイトルは初めてだと思います。(今のブログは以前のブログと違ってブログ内タイトル検索ができません。)

先日書いた「タイムラプス」以来、石を見ながら「時間」の事を考えるようになってきました。鍾乳石に限らず、どんな石にもその石特有の時間があると思います。例えば、化石の場合はその生物が生存した地球史の中での時間と化石化した時間との二重の時間を持っていると思います。鉱物の場合はその鉱物を産する地層の地質年代と結晶化する時間との二重化した時間を持っています。さらに火成岩・堆積岩・変成岩としてそれらが生成・変成する時間、換言すれば、大いなる自然の中での物質循環の一部として、それぞれの石にはその石特有の時間を持っていると思います。

森羅万象どんなものでも同じだと思いますが、石にはその石特有の「時間」があると思います。

先日、ある人工鉱物の研究者と話しをしていて、面白いと思った事がありました。それは「自然は偉大だ!」というような話なのです。我々人間は実験室などで人工鉱物を造る事は可能ですが、化学的な成分や温度や圧力を自然と同じように再現・調整する事は可能だとしても、その生成にかかる時間は再現・調整できないというような話です。人工的なものは人の時間的な長さに縛られます。人の時間的な長さとは実験室的な長さからMAXせいぜい100年位という人の寿命の長さです。そのような短い時間に比べると自然の時間の長さは桁違いに長いのです。それも桁違いの組合せも持ち合わせています。「自然には敵いません!」というような話です。

私は合成宝石などの人造石にもそれぞれの魅力があって好きな方なのですが、やはり、天然石には自然ならではの特別な魅力があると思います。天然石の魅力はそれが唯一無二の天然のものだという魅力と共に、人造石とは比較にならない桁違いの時間があると思います。それらの生成時間は比べものにならない位に長く、その有難味も天然石とは比べものになりません。

あらゆる石にはその石ならではの固有の時間がある、という事を考えてしまいました。



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