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鉱物の部屋へのいざない

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エンジェライト?

2013-01-07 11:54:47 | 日記・エッセイ・コラム

昨年末から重晶石グループの事を書いてきました。

昨日の天青石に続き、今日はエンジェライトの話題にします。

エンジェライトという石は、正直、去年まで知りませんでした。昨年のいつ頃だったか?若い男性のお客さんから「エンジェライトありませんか?」と言われ、お店の中の松下先生のアクセサリー・コーナーに置いてあって初めてその存在を知りました。その時、エンジェライトとはアンハイドライト(硬石膏)の一種でセレスタイトに近い鉱物だと知りました。

重晶石や天青石は重晶石グループに属し、硬石膏グループらと共に硫酸塩鉱物に分類されます。それらの鉱物は化学組成的に硫酸塩とバリウム、ストロンチウム、カルシウムの置き換えられたものです。それらの元素のイオン半径が近いせいか結晶構造の中で置き換えられ異なる鉱物になってしまうようです。面白いのはバリウムもストロンチウムもカルシウムも周期律表のⅡa族であり、アルカリ土類金属として並んでいます。それらの鉱物は親戚関係にあるようです。

エンジェライトも硫酸カルシウム、硫酸ストロンチウムの両方を併せ持っているような存在で、硬石膏と天青石の中間的存在と言えそうです。

Dscf3045

Dscf3048

Dscf3051
産地不明 エンジェライト?

これはエンジェライトと思われる鉱物の原石です。いつ・どこで入手したかは憶えていません。当初、これは石膏の一種だと思っていましたが、エンジェライトという石の存在を知ってからはエンジェライトだと思っています。石の表面には長石なのか?何かの白っぽい鉱物が付着していますが、石そのものの色は薄い青灰色をしており何となく天青石にも似ています。それでいて石膏的な雰囲気も併せ持っています。

この石の良さはその結晶形態です。その立ち姿に特徴があり、底の部分を見ると二つの結晶体が直角に合体している事が分かります。鉱物標本というよりも水石的な観賞石にしたくなる石だと思います。

この石は30%OFFの棚に置いてあります。一個だけです。

コメント
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