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松井ゆみ子のアイルランド・キッチン・ダイアリー「ポーク」

2012-03-05 09:18:55 | 松井ゆみ子のキッチン・ダイアリー
 桜が咲き乱れるアイルランドから一転、雪の積もる東京に戻ってきました。
逆じゃん・笑
 描いているイメージを簡単に壊してくれるのが、自然のありようなのかもしれません。

母親はほとんど恍惚の表情。子豚は、おしくらまんじゅうで、肉まんじゅう化。
 今回のアイルランド滞在は、ものすごく濃厚な6週間を体感させてくれました。
 しめくくりはクレア。マークの兄さんの家で料理本の最終撮影。

 お題は「ベーコン&キャベジ」と「コルカノン」。
 ここっきゃないでしょうってシチュエーションで撮影することができました。

 アイルランドの田舎暮らしを満喫している兄さんの家は、菜園だけでなく家畜もいます。
広大な庭に放牧されている牛や、お隣の厩舎を借りて暮らす豚たちを見学。朝は庭を駆け回るにわとりの声で目覚めるの。

 今ちょうど家畜はこどもを産む時期で、10匹ほどの子豚を間近に見ることができました。
 お乳飲む姿はすごいよ~母豚が横になると10匹の子豚がとりついて、押し合いへし合い。大笑いしました。ヒズメが背伸びしてるように見えて、かわいいの。

 その夜のディナーは、兄さんとこの豚をローストしたもの。これは去年の秋にしたもの。
ほんとうの肉の味を噛み締めながら、さっき見た子豚たちは今年の秋に食べ頃になるのねってことは考えないようにしつつ。

 ベイヴって映画をテレビで観たときに「あんたがピッグってよばれるのは今だけよ。やがてポークになるの」って確か羊が諭すのを聞いてカルチャーショックを受けた記憶があります。

 ピッグとポーク。そうか、豚にはふたつのライフがあるのね。
 おみやげに、ポーク・ベリー(お腹の肉)をいただき、帰国前夜にローストしました。

 ふだんは健康を考えて食べないようにしている脂部分ですが、カリカリに焼けていちばん旨いとこですから、ありがたくいただいてしまいました。
 帰国後は、野菜三昧でしのいでいます。

 クレアでの夜は、こわくなるほどの数の星を眺めました。
 アイルランドの生活は、果てしなく豊かだと思います。

 何度行っても、飽きることなどありはしないし、むしろ行くたびに好きになる。
 初めてアイルランドに行ったときから、今年で20年を越えちゃいました。

 なのに行くたびに新たな面というか、今まで気づかなかったところに気づかされたり、知ってはいたけど実感していなかったことにあらためて体感させてもらったり。

 今回は特に、アイルランドの根っこを見た気がして、あらためてアイルランドにいられてよかったなと思いを新たにしているところです。
 再訪が待ちきれません。

 次回は少し、音楽ネタを書く予定でいます。


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