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松井ゆみ子のアイルランド・キッチン・ダイアリー「ダブリンでフィドルを買う」

2011-08-29 12:54:55 | 松井ゆみ子のキッチン・ダイアリー
 飛行機に、楽器を持ち込むのがむずかしくなっていると聞きます。


フィドルの写真をまだ撮っていなかったので、夏の風物詩ストロベリー&クリームを。カヴィストンズで食べたデザートです。さわやかな甘さでした。
 航空会社によって事情が異なるのか、空港によるのか、ヴァイオリンケースを背負った人を見かけることもあるし、アイルランドの伝統音楽のサマースクールへ日本からフィドルを持ってでかけて「問題なかったよ」と言ってた友人たちもいるので、今ひとつ状況がつかめません。

 入国の際にゴタつくのは避けたいし、いずれにしてもわたしはカメラで手一杯でもあるので、東京でGETしたフィドルは家に置いていきました。

 なので贅沢なことですが、アイルランドで弾くためのフィドルを今回ダブリンで買っちゃったの~
ダブリンに着いた翌日、前から評判を聞いていたフィドルショップ「Crehan's」に出かけました。

 住宅地のなかにあるショップ&メンテナンスのための工房に入るだけで、わくわく。
 あらかじめ予算を告げると、カウンターの上に10台ほど並べてくれます。

 それから「ゆっくり選んでね」ってスタッフは、さーっと仕事場に戻り、わたしはひとりで1台ずつ順番に弾かせてもらったの。楽しいよ~

 もうもう、それぞれ、まったくちがう音色で、迷う迷う。
 それでも、ぼんやり「こういう音色のフィドルがほしい」ってイメージがあったので「これはちがうな」という消去法でいきました。

 スタッフの人から、候補を3台くらいに絞りこむといいよといわれていたので、じわじわと「これ!」という1台に近づこうと、それぞれの音色を確かめていきました。素晴らしく楽しい作業よ。
 
 「候補が決まったら、わたしが弾いてあげる」と、お店の女性ボスがオファーしてくれるの。
自分で弾いているときは耳元で聞くでしょう?誰かが弾いた音を聞くと、またちがった印象があるので。

 しかし、彼女はものすごく上手い弾き手なので、そのちがいもあるのですが。
 このお店の太っ腹なところは、購入する前にフィドルを貸し出してくれること。

 友人のKちゃんは「わたしは4台貸してもらったの。4台いっぺんに入るケースがあるのもびっくりだった」と教えてくれてました。

 お店のひといわく、家で弾いてみると、その部屋の条件によって別の音がするので、あちこちで何度も弾いて、ほんとうに欲しいフィドルを選んでほしいと。

 家に持ち帰ってみて「こんなはずじゃなかった」ってならないように。
 木でできた楽器は、気温や湿気などが影響して、あれ?と思うくらい別の表情を見せるときがあるし、ソファなど音を吸収する家具の多い部屋で弾くのと、台所なんかで弾くのとは、ぜんぜん別の音色になるし、実に面白い。

 それだけに「これ!」という1台を限られた時間で選ぶのはリスクが高いわけです。
 でも、せっかちなわたしは、今ほしい、すぐほしい。実際、ニューブリッジからダブリン奥地にあるこの店まで訪れるのは、ちょっと厄介だし。

 幸い「たぶん、これ」というフィドルに出会え、1時間ほど「語り合った」結果、選びました。
お店のひとたちからも「いいチョイス」とほめてもらえるフィドルです。

 音もすてきだけど、すごく弾きやすいの。軽いのも助かるし。

 次は、ボウ(弓)。
これがまた、けっこうそれぞれちがうんだな。

 でも、うまくフィドルにマッチングするボウを見つけ出し、これで上達しなかったらウソですよね~。


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