西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

ガソリン税の一部は森林の育成、管理費用に!

2005-10-11 | 時論、雑感
不勉強で、又自動車も運転しないのでガソリン税のことは良く知らない。多分、田中角栄氏等が率先して「目的税」で作ったのではないか。その「目的」とは道路をつくることである。自動車が増えるとガソリンを多く使うので、それに税金をかけて、その「上がり」を混みあった道路の問題解決のための道路建設に使う、すると又自動車が増えて・・・と順繰りに回転するわけだ。しかし、もう「道路をドンドン」という時代ではあるまい。少し前、それを同じ交通問題の解決に幅を広げて使ったらどうか、と意見もあった。例えば、新幹線建設、私鉄を含め通勤・通学混雑緩和の路線充実、市電の復活等に使ったら・・ということでそれも一つの考え、と思ったが、最近は、「森林の育成、管理に使うのも論理的に意味がある」と思うようになった。或いは、もうそういうことを主張している人がいるかもしれない。何故か。10月10日のブログで私は次のように説明した。「・・4)一番の問題は、地球に炭酸ガスが充満していた時に、それらを吸って酸素を出し動物が住めるようにした大森林等が地殻変動で地下に埋め込まれ石油、石炭に変化したもの(つまり膨大な大昔の炭酸ガスの塊)を「無理に」掘り出して「燃やしている」ことである。これを続けることは、地球を動物が住めない太古地球の気体状況に戻すことだ。
5)だから、もしどうしても石油、石炭を使うのなら、それに見合った森林を造成すべきである。・・」そうだとしたら石油を使う分、森林を増やさないといけないのだ。森林の経営は中々大変で日本では㎥4千円ほどで採算割れしている。にもかかわらず森林を育成、管理しようとすれば「ガソリン税」を援用するのは理屈に合っているのでは、と思う。これも異分野「つながり」思考の一つである。

黒い森と環境教育

2005-10-11 | 生活描写と読書・観劇等の文化
黒い森(Schwarzwaldシュヴァルツヴァルド)には、まだ行ったことがない。行ってみたい所の一つだ。ドイツ南方、フランス、スイスにも接する広大な森林地帯であるが、昨今、酸性雨で枯れかけている所もあるとの報道もあった。フランクフルトから南に行きハイデルベルクを経由して(この二都市には行った!)、保養地のBaden-baden(バーデンバーデン)からアプローチするのが良いようだ。バーデンバーデンはイギリスのバース(Bath)と同じでローマ人が温泉保養地をつくった所だ。ところで、この黒い森に関してNHKラジオで大分前に小学生達の環境教育のフィールドになっている、という話を聞いたことがある。何故、覚えているかと言えば、やり方がユニークだからである。つまり、小学生に「完全武装(?)」させて一晩中、黒い森の中で、真っ暗闇の中で過ごさせるというのだ。そこで、聞き耳をたて、目を凝らして夜中にどういう動物が黒い森の中で活動しているか、自ら発見、認識して貰うと言う。正に現地主義の環境教育だと思った。今度、機会があったら、ドイツの小学生並みに黒い森で一晩過ごしてみたいものだが・・

シャーウッドの森

2005-10-11 | ロンドンの思い出(LSE時代など)
ロンドンにいた1983年にパトリック・ゲデス(Patrick Geddes、「都市計画の父」の一人)を研究しているノッチンガム大学のヘレン・メラー女史を訪ねてノッチンガムに行ったことがある。私は、ここはロビンフッドで有名なシャーウッドの森がある所と知っていたので楽しみにしていた。しかし、ノッティンガム城の前には、確かにロビンフッドの弓を引いている像はあったが、見回すが森らしいものはない。後でメラーさんに聞いたら、遥か彼方にそれらしきものが一寸ある、とのことで、大半は切り倒されて牧草地や町になったようだ。私は大学に行きメラーさんに私達の訳したてのゲデス著の『進化する都市』(鹿島出版)を贈呈した。彼女の書架には、仏語、独語訳等の『Cities in Evolution』も置いてあった。恐らく今は私達の和訳も並んでいることだろう。

後日談:積水ハウスは「シャーウッド」という木造のプレファブ住宅を売り出しているが、会社研究所の幹部の方と駄弁った時、私は「シャーウッドというくらいなので、森のように木が表に見える「真壁造り」でないといけないのではないか。」と言ったことがある。実際は、壁に隠れて柱が見えない「大壁造り」である。

Seven Oaks

2005-10-11 | ロンドンの思い出(LSE時代など)
イギリスのロンドン南東部ケント州にSeven Oaksという町がある。イギリス流には「セヴンノークス」と言うのであろう。仮に訳すると「七本の樫の木(町)」とでもなるだろうか。この近くに「エンスフォード」という更に小さい町があって、その駅前にある知り合ったバークベック・カレッジのS.先生の家を管理する形で1987年の夏に1週間ほど住んだ。ロンドン郊外のグリーンベルトの中で体が「緑色」になる感じだ。買い物や図書館利用で大きな町「セヴンノークス」へ度々行った。ケント州は、カンタベリー、ドーバー、サンドウィッチ等の町を含み緑豊かな「イングランドの庭」と言われている。私は「セヴンオークス」という位なので、何処かに「七本の樫の木」があるのか、図書館で聞いてみた。そして確かにあった。本当は散在する七本の樫らしいが、観光客の手前、七本をまとめて植えた丘もあり、私はそちらに行った。この図書館には、地域の「樹木台帳」のようなものがあった。住民台帳のように、植えられた場所、年月日、植えた人、管理責任者等が書いてあったと記憶する。過去、樹木を「切り倒してきた」歴史を持つイングランドでは、今は逆に反省して極度に大事にしているとも言えるだろう。