島原半島博物日誌

島原にある某施設のスタッフが綴る非公認・非公式の個人ブログです。

藩校・稽古館跡

2011-01-27 13:44:35 | 歴史・史跡
史跡に指定されているわけではありませんが、歴史的に重要な場所です。
島原市内、島原市立第一小学校近くにある「藩校・稽古館跡」です。
島原藩は、島原大変の直後である寛政五年(1793年)、学術振興のため、ここに「稽古館」を開きました。
開校にあたり藩主は、「自今、士卒族の男子齢八歳より入校、学に就くべし。業に奉仕する者は勤務の余暇に登校し、会読、講義を聴講すべし」と布達しています。
総裁に家老の羽太十郎左衛門伊張をあて、江戸で名のあった者たちを教授に任じ、指導にあたらせました。
学科は徳行、経学、文学、史学、国学、律学、兵学、医学、天文学の9科目ありました。
授業のある日は原則として一ヶ月のうち、4と9のつく日で、月に6回、午後3時開講、月謝は無料でした。
天保五年(1834年)には敷地560坪、建坪147坪に拡張増築し、孔子像をまつり、教授として川北温山を招き、生徒数も増えて、内外ともに充実していきました。
明治維新や廃藩置県のために閉校されてしまいましたが、それまでは庶民の教育に寄与しました。
現在は写真のように駐車場になってしまい、往時の面影を残すものは何もありません。
人気ブログランキングへ
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 古丁水源 | トップ | 常磐御茶屋跡と済衆館跡 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

歴史・史跡」カテゴリの最新記事