島原半島博物日誌

島原にある某施設のスタッフが綴る非公認・非公式の個人ブログです。

シマヘビ21

2021-06-23 13:23:03 | 動物他
21.6.23(水) 天気;晴れ 気温;28℃
 朝から電話攻勢です。 もう休みいらない、出勤させて。 夏休み前は1年で1番忙しい時期だというのに、夏休みの準備もままならねぇ〜。
 そんな電話攻勢をかいくぐって園内の巡視に出ると、角を曲がった所に「出たーシマヘビかい!」 こちらの存在に気づいたみたいですが全然動かない。「あー(夜が)明けたばかりで体温が上がってないのか。」日向ぼっこして体温を上げている所に出くわしたみたいです。
 ヘッヘッヘ、こいつあー好都合(変態)。距離をとりつつ写真を撮りまくりました。

 体が小刻みに波打っているのは何故だろう? 散々観察と写真撮影を行なって、飽きたら「そろそろ人が来るので移動してもらえませんか」と追い払いました(非情)。
 シマヘビは体長130〜140cm(写真は1mくらいでした)、大きいものだと2m近くになる大型の蛇です。 茶褐色の下地に黒い4本の縦線がはっきりと入っています。瞳が特徴的で、虹彩が赤いので目を見ると分かります。(ちょっと写真では分かりにくいですかね?)
 河川敷、水田、草原、山地など色々な場所に生息しており、最も普通に目撃される蛇です。主に昼間に活動し、両生類・爬虫類・哺乳類を捕食します。
 気性は荒く、追いかけられると振り返って反撃してくることがあります。体色が黒く「カラスヘビ」と呼ばれる黒化型もいます。
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ヒミズ

2019-03-24 13:40:03 | 動物他
昨日のブログで少しだけ書きましたが、モグラの仲間「ヒミズ」を紹介します。
矢岳の下見の際、小地獄から雲仙へ至る九州自然歩道で見つけました。
見つけた時にはすでにご臨終でした。
松尾先生の「長崎県のほ乳類」によると、長崎県に分布するモグラの仲間はこの「ヒミズ」と「コウベモグラ」の2種類だけだそうです。
実はすでに「コウベモグラ」は紹介済みだったりします。(2010年6月13日記事
ここからは「コウベモグラ」との違いを比較していきます。
まず大きさですが、コウベモグラは頭胴長(とうどうちょう)15cmくらいです。
手の平かそれよりもちょっと大きい程度です。
一方、ヒミズは頭胴長9cmくらいです。
手の平に乗るくらいサイズです。
それくらいの小ささで丸っこい姿をしていたものだから、見つけたときは何かの動物の糞だと思っていました。(失礼)
外見上の特徴は尻尾にあります。
ヒミズはブラシみたいな毛が生えた、棍棒状の太くて長い尻尾をしています。
一方、コウベモグラは申し訳程度の小さな尻尾がついています。

正面から見ると、こんな感じです。
モグラの特徴である尖った鼻先は共通しています。
腹側から撮影してみました。

鋭い爪をしていますが、前肢は大きくありません。
コウベモグラに比べると、穴掘りはあまり得意ではなく、落葉や腐植土中で半地中生活をしています。
また地上に出てくる事も多く、今回みたいに死体が道路上に落ちていることもままあるそうです。
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タゴガエルの卵

2018-03-31 12:51:48 | 動物他
ヒキガエルの卵と同じ日に撮影してきた「タゴガエルの卵」です。
昔、雲仙勤務だった環境省のアクティブレンジャーに場所と特徴を聞いていたので、すぐに分かりました。
一般的に地表にあらわれない伏流水中に産卵するとものの本には書いてありますが、案外あっさりと見つける事が出来ました。
卵塊の卵はそれほど多くなく、約30〜160個で一塊になっています。
写真で見て分かるとおり、卵黄部分は黒でなく白色をしています。
タゴガエルの成体の姿はこちら(2011年7月16日の記事)を参照して下さい。
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ヒキガエルの卵とオタマジャクシ

2018-03-27 13:14:41 | 動物他
掲載する時期を逸してしまいました。
表紙の写真は3月17日に白雲の池で撮影してきました。
池の底が浅い、水温の暖かい場所にひも状の卵塊があります。
ヒキガエルの卵です。
白雲の池では夜中にヒキガエルの繁殖行動が行われていました。
それから一週間後の24日の写真が下です。

卵塊の中にあった黒い部分が少なくなり、岩などに黒い粒がはりついています。
黒い粒にはひょろっと小さな糸みたいな尻尾がついています。
卵がかえってオタマジャクシになっているのですね。
このオタマジャクシが変態してヒキガエルになります。
ヒキガエルの成体は、「ニホンヒキガエル(2017年7月18日)」の記事をご参照下さい。
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ニホンヒキガエル

2017-07-18 12:43:28 | 動物他
先日、普賢岳新ルートの巡視に行った時に捕まえた「ニホンヒキガエル」です。※写真撮影後逃がしました。
捕まえている手は私の手ですが、比べてみると分かる通り、大きいです。
それもそのはず、ニホンヒキガエルは在来種としては最大のカエルです。
写真では分かりませんが、全身にいぼ状の突起があります。
別名「ガマガエル」。
忍者漫画に出てくるイボイボのカエルをガマガエルと呼んでいますが、正体はヒキガエルだったのです!!
島原半島全域に分布していますが、低地ではほとんど見かける事は無く、今回のように雲仙の山歩きを楽しんでいると遭遇する事もあります。
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トノサマガエル

2017-05-27 12:51:06 | 動物他
アカガエル科の「トノサマガエル」です。
水田に住むカエルの中では最大で、大きくなると体長10cmにもなります。
背中の背中線(中央の線)と背側線(背中の両側の線)が特徴的で、全体的に茶褐色の大きな斑紋があります。
調べてみて初めて分かったのですが、長崎県のレッドデータブックに載っている絶滅危惧ⅠA類です。
水田に産卵し、水田で幼生時期を過ごし、変態後も水田近くで生活するサイクルが、水田が減ってきた現状では生育できないのだそうです。
カエルの中では名前をよく聞く種類だったので、ちょっとショックです。
両生類は外見で雌雄を見分ける事はほとんど出来ませんが、トノサマガエルだけは雌雄に外見的違いがあるため、一見して判別できます。
雄;緑色の固体が多いが時々茶褐色になることもある。
雌;灰色の地肌に茶褐色の斑紋があり、緑色が出ることはない。
発見できたトノサマガエルは雌のようです。
絶滅しないようにたくさん卵を産んで、いっぱい子孫を残しておくれ。
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ヤマカガシ(成体)

2016-09-21 15:32:48 | 動物他
午前中にイベント会議があり、夏休みのイベント報告や今後の打ち合わせを行いました。
そして、お昼から高岩山の下見に登ってきました。
内容はネタバレにならないように伏せておきますが、登山中に遭遇した蛇を紹介します。
「ヤマカガシ」です。
タイトルに(成体)と入れたのは、実は「ヤマカガシ」は(幼体)としてすでに紹介済みです。
2014年10月22日の記事で、解説も詳しく書いています。
改めて記載はしません。
しかも2匹遭遇しました。
おそらく“つがい”だったのでしょう。
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しっぽ

2016-09-07 13:50:05 | 動物他
夏休みが終わって、ようやく後片付けに手が回るようになった。
アウトドアキッチンの後片付けに白雲の池を訪れた時の事です。
まずは表紙の写真、赤丸の中に尻尾が映っています。
この尻尾の正体は、「ヤマカガシ」という蛇です。
日向ぼっこをして寝ていたところを私に見つかりました。
本当は全身が見えていたのですが、カメラの起動に手こずっているうちに逃げられました。
さすがに尻尾を引っ張って全身を出す勇気は私にはありませんでした。

つづいてはこちらの尻尾です。
太くて毛に覆われ、ちょっと短いかな。
毛に覆われている時点でほ乳類のものだと推察できます。
白雲の池のボート小屋に逃げ込んでいました。
その数秒前の姿がこちら。

イタチです。
全体に対して尻尾が短めなので、日本産のイタチだと思います。(チョウセンイタチではない。)
※あくまで私の推測です。誰かに確かめたわけじゃありません。
近くでアヒルが歩いていた(上陸していた)ので、狙われていたんじゃないかと心配になりました。
その後、イタチはボート小屋の裏、山手の方に逃げて行きました。
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ニホンヒキガエル

2015-07-01 13:07:27 | 動物他
すみません、暫くお休みしてしまいました。
28日は観察会開催で更新できませんでした。
29日はお休みで、朝から絹笠山に登っていました。
30日は、更新をすっかり忘れていました。
そして、平成27年も半分が終わってしまいました。
今日から7月です。

さて話は戻りまして、九千部岳の下見で見つけたカエルです。
カエルの中のカエル「ニホンヒキガエル」です。
まさか水辺ではなく、山の中で見つけるとは思いもしませんでした。
日本の在来種としては最大で、体長15cmにも達します。
全身にいぼ状の突起があり、触りたくはありませんが、触るとザラザラしています。
島原半島全域に分布していますが、海抜の低い平地にはほとんど生息していません。
雲仙だと白雲の池に、産卵のために多くの個体が集まるそうです。
産卵期は3月初旬ごろで、5月までは幼生(オタマジャクシ)を観察できます。
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ヒメネズミ

2015-06-24 13:30:00 | 動物他
よもや普賢岳でほ乳類の写真が撮影できようとは思わなかった。
だいぶ前の話ですが、5月の普賢岳ヒカゲツツジトレッキングを行っている最中に撮影した写真の加工です。
安全管理のため列の最後尾を歩いていた私。
1つ前にいた参加者が草むらの中に何かいるのに気付いて教えて下さいました。
必死に手持ちのカメラをむけて撮影しました。
その中の1枚になんとか姿を捉えることができました。

ネズミ目アカネズミ属の「ヒメネズミ」です。
北海道から九州に分布する、日本固有種です。
写真には写っていませんが、尾は非常に長く、長い尾でバランスをとりながら巧みに木登りをします。
樹上性の傾向が強く、樹洞や小鳥の巣箱に木の葉やコケを敷き詰め、巣として利用します。
雌雄共同で子育てを行い、定住性はオスの方が強く、番が形成されている時はオスが子供を連れて歩くことが多いです。
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