事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

龍馬伝~第42話「いろは丸事件」

2010-10-17 | テレビ番組

Aoiyu07 第41話「さらば高杉晋作」はこちら

前回の視聴率は16.3%。お、ちょっと持ち直してる。高杉晋作の最後と、暗殺へのカウントダウンが功を奏したか。

で、今回は……面白かったー。こういう龍馬伝を待ってたのよ。今まで失礼なことをくり返してすみませんでした。坂本龍馬が幕末において何が光り輝いていたかというと、他の人たちより長いスパンでものごとを考えていたってとこでしょう?

誰もここで「万国公法」を持ち出すとは思いもよらなかったってシーンはよかったな。ちょっと不安だったのは紀州藩の勘定奉行(中尾彬)が「そんなことは志乃が許さん!」とか言い出すんじゃないかと。

お元(蒼井優)を、結果としてダブルスパイのようにあつかうのも、ようやくネゴシエイエターとしての才覚が龍馬に華ひらいたかのようだ。

おそらくは、尖閣の事例と龍馬の突っぱりをシンクロさせる人も多いんだろうと思う。でもね、よく考えてくださいよ。長いスパンで考えたときに、日本のとるべき道がどっちなのかってことを。気持ちよく中国叩きをやるか、みっともなくてもアメリカとのバランスをとるか。外交ってバランスでしょ?

龍馬によって商売の勘所をつかんだように描かれている岩崎弥太郎だけど、実はかなり落としどころを知っていた人物のようで(同時に政商としてきわどい人だったわけで)、維新後は有力者たちの反感をかうと同時に、日本で初めてボーナスという制度を実現した人でもあるらしい。ありがたいありがたい。

幕末の人物の、自らも知らなかった才覚の萌芽がここにある。これ、7月ぐらいにやっといてくれれば大河としてもっと面白かったと思うんだけどなあ。

ということで今回の視聴率はやはり16%台と読みました。ほんとなら、この時期はプロ野球に視聴率を持ってかれるものだったのに……

第43回「船中八策」(おお、ついに!)につづく

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「チェンジリング」Changeling (2008 ユニバーサル)

2010-10-17 | 洋画

Changelingp2_3 監督:クリント・イーストウッド

製作:ロン・ハワード

主演:アンジェリーナ・ジョリー ジョン・マルコヴィッチ

名作連発のイーストウッドが“取りかえ子=チェンジリング”を描く。
アンジェリーナ・ジョリーがすばらしいのは当然だとして、端役にいたるまでみごとな演出が行き届いている。

でも、イーストウッドはこまごまとした演出はせず、ほとんどがファーストテイクで終わるんですって。これがどんなに俳優にプレッシャーを与えているか、はかりしれない(だからわざわざ俳優たちだけで打ち合わせをしたりしている)。

彼の作品には、俳優は誰もが一度は出演したいと思うらしいが、終わってからひたすら消耗するという理屈も理解できる。イーストウッドおそるべし。

予想していたよりもはるかに人情話になっている。よく考えてみると、イーストウッドの作品選択って、実はそのあたりにしかないんじゃないかと思うときがあってびびる。彼はあと何作撮れるだろう。めざせ新藤兼人。

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