PART19「地公法」はこちら。
市長と議会の対立が続く鹿児島県阿久根市で29日、久々に招集された定例議会。初日に市長派議員が1時間半も議場に立てこもる騒動が起きた。 仙波氏の副市長選任取り消しなどを求める決議が可決された直後、市長派議員が、市長に対する浜之上大成議長の発言を問題視し、議長不信任の動議を宣言して休憩に。
浜之上議長によると、27日に議長室を訪れた市長から「議会では質問に答えない。答弁もしない」と告げたため、立腹して「それなら専決しなさいよ」と返したという。
休憩明けの午後1時。別室で全員協議会が開かれ、市長派の4人は議長に謝罪を迫った。議長が拒むと、市長派は1時10分、無人の議場に駆け込み、内側から鍵をかけて立てこもった。2時45分すぎ、反市長派が合鍵で議場に突入すると市長派4人は議長席を囲み、議事再開を妨害した。
反市長派議員らは「真の狙いは、議事日程で刻限とされた午後4時まで粘れば専決処分ができるとみていたのだろう。市長と申し合わせ、時間稼ぎをするのが狙いだったはずだ」と指摘した。反市長派は、議場突入前に時間延長の手続きも済ませていた。
9/30 朝日新聞
……午後4時まで議場を占拠すれば専決処分が確定する、との読みが正しいのかはよくわからない。でもそれ以前に、やっちゃおうと考えた市長派の無謀さにおそれいる。市長と同様に、派手なパフォーマンスで世間の注目を集め、例によって閉塞感から溜飲を下げたいだけの層の支持を集めようというわけだ。
で、議場というのはなかなか観る機会がないが、あれは内側からロックすると入れないものなのか。まあ結局は合鍵があったわけだから不可能ではないんだけど(傍聴席から反市長派がおりたという報道もあった)、占拠しようと思えばできるんだ。
わたしはこれで学習した。議場とは、なんらかの危急の事態にそなえ、ロックアウトすることが可能なんだと。国会ならクーデターやテロもあるだろうし。
しかしまさか、選良がごり押しのためにみずからロックアウトして時間稼ぎをしようなどとは想定していなかっただろう。牛歩戦術もびっくり。もはや彼らは判断力を失い『市民のため』などというお題目をかかげる余裕さえない。阿久根、いよいよ危ない。
そしてついにリコール成立。次回「リコール」につづく。