事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

龍馬伝~第40話「清風亭の対決」

2010-10-03 | テレビ番組

Ishibashiryo01 第39話「馬関の奇跡」はこちら

前回の視聴率は13.7%と最低タイ記録。ついに視聴率トップ30からも消えてしまい、同時間帯の「鉄腕DASHスペシャル」に僅差で敗れている。最終回に向けてどんどん視聴率をのばした「ゲゲゲの女房」(23.6%)とはえらい違い。

第三部に至って急降下が目立ったわけだけれど、いったい何がいけなかったのだろう。

これまでの大河ドラマの主な視聴者層だった高齢者は、画面の荒さや役者の絶叫芝居に辟易したのかもしれない。かわりにNHKがねらった(のかな)若年層は、ブームになったはずの坂本龍馬の人生が、意外に地味だったのにのりきれなかったのかも。

ネットの言辞で驚かされるのは、歴史的事実と違いすぎる、という指摘が多いことだ。でも大河ドラマの場合は、どんなアレンジをしてもこうやって非難されるのでNHKも慣れていることとは思う。

わたしが不満なのは、清風亭会談が史実とは絶対に違う様相なのではなくて、どうしてもっとコクのある仕上がりにしてくれなかったのかな、ということ。

仇敵である坂本龍馬と後藤象二郎が手を組むにあたっては、そりゃー陰に色んな思惑があったはず。ドラマのようにこっちから亀山社中、こっちから土佐藩の白刃がにらみ合っていたとは考えにくい。“どっちかがどっちかへ驚くほどの譲歩を見せたはず”なのに、その辺が例の『上士と下士の対立と融和』に集約されるのはなー。そこんとこに大嘘でいいのでなんかのファクターを入れてほしかった。

そこがうまくいっていたら、掛け軸の虎の眼に後藤象二郎の目がかぶるといったマンガ的演出もがまんできたのに。

Sohsoh01 これから、海援隊のトップとして“商人的才能を発揮する龍馬”の回がすすむ。としたら、幕府方のお偉いさんたちの演出をもうちびっと工夫してほしい。いきなり将軍になっちゃった徳川慶喜のファナティックぶりは仕方ないにしても、スパイの大元締めである石橋凌が、葉巻くわえて遠くを見るとかいうおざなりなシーンはかんべんして(笑)

このドラマのバランスの悪さは、龍馬や薩長の側の軽さではなくて、体制の側があまりに純情なあたりに起因しているんだと思います。

ということで今回は文句ばっかりならべたけど、視聴率は上向くかと。なにしろ裏番組がひどすぎるー。15%ぐらいかな。

第41話「さらば高杉晋作」につづく

コメント
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