カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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北日本,東日本では不安定な天気。東京都内ではひょうを観測。東京八王子ではダウンバーストか?

2005-05-15 23:05:55 | インポート

2005051515
※引用図は15日15時の天気図(気象庁HPより引用)

15日は上空寒気を伴った低気圧の影響で、北日本や東日本では不安定な天気となり、あちこちで雷が発生しました。
東京都内では、午後15時頃から、所々で一時も観測されましたね。日が差していると思ったら、天気が豹変してとは。本当にびっくりひょうへん(ちょっとゴロが良くないですな)した方も多いのではないでしょうか?・・・・・・・・・・失礼致しました。

また、東京八王子では、同時刻頃、かなりの突風が吹き、民家や工場の屋根が破損した所もありました。

この手の突風は、竜巻や、発達した雷雲(積乱雲とも言います。)の直下で発生する、ダウンバーストと呼ばれるものであるとも推測されますが。
今回は、ダウンバーストについて説明致します。
このダウンバーストは、発達した雷雲内で、雨粒が落下する際に、当該雷雲の中層部分が比較的乾燥していると、そこの部分で落下する雨粒が、乾燥空気の為、蒸発が盛んになり、その結果雨粒周辺に空気の気温をどんどんと低下させて、雨粒の落下とともに、雨粒の蒸発で気温が下がった雨粒周辺の空気と地上に引きずりおろすようになります。そして、その
気温が下がった雨粒周辺の空気が地上に衝突して四方に強風となって広がって行きます。これが成因です。

なので、このダウンバーストは、
①雷雲が発達している事
②雷雲の中層付近(高度5000メートルあたり)が比較的乾燥していること
が発生条件として挙げられます。

そして、前記したダウンバーストの発生条件②になるには、当該雷雲の周辺区域の中層部分が比較的乾燥していて、当該雷雲にその乾燥した空気が引きずり込まれることも大きな要因ですね。
さらに、ダウンバースト発生時には、春や秋の時期には、多くの場合を伴いますし、このダウンバーストは、狭い地域に時には風速50メートル以上になる猛烈な風を吹かせて、民家の屋根はおろか、電柱や大型クレーンなどもなぎ倒してしまうこともあります。ご用心。ご用心。


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