カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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千島海溝で大地震 北海道に津波警報

2007-01-13 18:50:22 | インポート

本日13日13時24分頃、千島海溝( 北緯46.1°、東経154.2°)で震源の
深さは約30km、地震の規模(マグニチュード)は8.3と推定される、大地震がありました。

この地震で、北海道から、東北地方の宮城県内の一部までの広い範囲で、震度3を観測し、地震発生直後、北海道太平洋沿岸東部、オホーツク海沿岸には津波警報が、また、北海道太平洋沿岸中部、北海道太平洋沿岸西部、北海道日本海沿岸北部、青森県太平洋沿岸、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、千葉県九十九里・外房、千葉県内房、伊豆諸島、相模湾・三浦半島、静岡県、三重県南部、和歌山県の広い範囲に津波注意報が発表されました

気象庁HPより引用の、津波警報・注意報発表状況をご覧ください

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今回の地震発生場所である、千島海溝では、海溝を挟んで太平洋側の地殻がオホーツク海側の地殻の真下に年8cm程度(日本付近では日本海溝と並んで一番沈み込みが早いです)沈み込み、その際にオホーツク海側(陸側)の地殻を引きずりこみ、オホーツク海側(陸側)の地殻がその反動で破壊される(太平洋側の地殻に沈み込む方向と、オホーツク海側(陸側)の地殻と接する方向がほぼ垂直となっていますので、この陸側の地殻の破壊は頻繁に起こり、破壊される量も大きくなります。)のが、今回の地震のメカニズムとなります。

前記した理由から、千島海溝では、今回のようなマグニチュード8クラスの巨大地震が頻繁に発生しています。このため、北海道の南東部では、日本でも特に大きな地震が多発する地域となっている所以です。

さて、津波ですが、前記した、地震を発生する際の陸側の地殻の破壊が、同じマグニチュードでも、海底での垂直方向の成分が大きく、その破壊の時間も、ある程度、時間かけて、広範囲に及ぶようになるのが理想となります。このため、同じマグニチュードでも、津波が顕著に発生するケースと、そうでないケースとに分かれますね。比較的海底の深い場所で発生した地震であれは、マグニチュードが大きくても、津波が発生しにくくなりますし、海底の浅い場所で発生しても、地震の規模が小さければ、津波を引き起こす地殻の破壊がままならないですから、これまた、津波は発生しにくくなりますね。

おおむね、地震の規模では、マグニチューが6・3以上が、津波発生のボーターラインです。また、いくら地震の規模(マグニチュード)が大きくても、震源の深さか60㎞より深い場合、津波は発生しません。

今回の地震も、前記した点がどういうタイプなのか、注目するべきですが、いずれにしても、津波被害が大きくならないことを祈ります。


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