引用図は、左側が10月23日3時の天気図と、右側が10月23日3時の日本付近レーダーアメダス解析雨量図です。気象庁HPより引用しました。
低気圧や前線が西から本州付近に接近してきたため、23日は、東北より南の拾う範囲で雨となっています。南海上から暖かく湿った気流が本州上に流れ込んでいることや、朝鮮半島付近の低気圧は、上空に寒気を伴っているため所々で雨脚が強まっています。
関東地方周辺も、昨日22日夜から雨脚が強まってところがあり、千葉県の一部では、降り始めてからの総雨量が100ミリ近くに達している箇所もあります。
関東の、この強雨はどういう原因か?と言うことになりますが、前記した引用図より、天気図上に書かれている低気圧や前線の影響と言えるでしょうか?答えは厳密に言うとNOですよね。
関東地方の今日朝までの強雨の原因は、南海上から暖かく湿った気流が流れ込み、この気流が関東内陸部に滞留する、比較的温度の低い気流とぶつかって発生したと言えるでしょう。
それでは、関東で雨脚が特に強まった、23日3時の関東周辺アメダス気温分布図(左側)と23日3時のアメダス風向風速図(右側)をご覧いただきましょう。
引用図より、千葉県や茨城県沿岸では気温が高めで、一部で20度を超えていますが、内陸部の各地では気温15℃前後となっています。風向も、千葉県周辺を境にして、風向のコントラストが大きくなっていますね。千葉県の沿岸部では、風向が南東となっています。
この状態は、私が本ブログで繰り返し記事として取り上げた、沿岸前線 の発生を示しているもので、関東の23日朝までの大雨は、この 沿岸前線 上で 特に雨量がまとまっています。
引用図は、ペパーランド気象センター(気象予報士 西村隆さん主宰)HPからの引用です。本日10時30分まで、関東・中部地方の、本日10時30分までの降り始めてからの総雨量図です。
この引用図より、関東地方で特に雨量が多かった地域は、前記した沿岸前線が発生している地域と一致していますね。北北東から南南西に帯上に分布しています。
特に、関東地方の大雨を警戒するためには、この 沿岸前線の 存在 を見極めることが大事と、私は思います。
関東地方では、23日日中は、大雨の峠は越えていますけど、後続で接近してくる低気圧や前線の影響で、夕刻あたりから再び雨脚が強まってきそうです。前記した 沿岸前線の発生場所には注意しましょう。また、明日にかけて、低気圧や前線の影響で、広範囲で雨量が多くなる恐れがあります。ご用心!