カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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近畿東海中心豪雨!! こういう箇所でも雨量多くなります!!

2012-08-14 13:05:02 | インポート

①8月14日6時の天気図 気象庁HPより引用

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②8月14日6時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用

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③8月14日6時の全国ウインドプロファイラー風向風速分布図 気象庁HPより引用

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④8月14日6時の近畿地方周辺アメダス風向風速分布図 気象庁HPより引用・加工

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⑤8月14日6時の近畿地方周辺レーダーアメダス解析雨量図 気象庁HPより引用・加工

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8月14日は、引用図①②③より、日本海から本州付近へ前線が南下して、この前線に向かって南~南西風となる暖湿流が大量に流れ込んできましたので、東北~九州にかけての広範囲で大気が不安定となり、あちこちで大雨となりました。

特に、近畿地方(中部)や東海地方の一部では、14日未明から朝にかけて、所によっては1時間に70㎜~100㎜もの猛烈な雨となり、1時間降水量で、大阪府の枚方では91・5㎜ 静岡県の掛川では86・5㎜ 京都府の京田辺で78㎜ 大阪府の茨木で72㎜の降水量を観測しています。

本ブログ内の記事で、これまでも、暖湿流流入時において、特に降水量がまとまりやすい地域として、

一般的なⅰ:暖湿流の流れ込んでる方向に地形的に開いた斜面沿い 

のみならず、

ⅱ:暖湿流の流れ込んでくる方向へ分布する地形的な鞍部に沿っての地域 

も指摘させていただいておりますが、特に、このⅱの地域内で、地表付近から上空3000m付近との間に、風向・風速の明瞭なコントラストがあると、とりわけ当該地域内で雨雲が非常に発達し、降水量がより多くなると言った特性があります。

前記した地表付近から上空3000m付近との間に、風向・風速の明瞭なコントラストが派生する要因は、◆海陸風の内で夜間から明け方に発生する、内陸から海岸に向かう気流が発生する作用も大きなもので 、◆地形的に海が陸地に入江状に入り込んでいる地域 で頻繁に発生します。

今回の、近畿地方(中部中心)の豪雨ですが、まさに、前記した特性が見られます。(引用図③④⑤より)

前記した原因で発生している大阪府北部~京都府南部にかけて広がる、帯状になった非常に発達した降水域が掛かり続けた大阪府枚方や京都府京田辺では、14日12時までに24時間最大で150㎜~200㎜程度もの降水量を観測してますが、当該非常に発達した降水域から少々外れた大阪府生駒山では、同じく14日12時までの24時間降水量の最大は107・5㎜、南西方向におよそ30㎞離れた大阪では、同じく14日12時までの24時間降水量の最大は41・5㎜と、局地性が非常に大きくなっていますね。


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