カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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関東は梅雨の晴れ間  東京で今年初真夏日30・9℃

2007-06-15 23:54:58 | インポート

①6月15日15時の天気図(気象庁HPより引用)

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②6月15日15時の関東周辺アメダス風向風速分布図(気象庁HPより引用)

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6月15日は、梅雨前線の影響で、九州南部の一部で激しい雨が降りましたが、関東地方や東海地方、甲信越地方南部では、昨日雨を降らせた低気圧が東海上へ去り、山越えの気流がフェーン現象を発生させた(これに、局地的に気流が集まった地域の周辺部とりわけフェーン現象を引き起こしている気流の風向方向では、その反動で下降気流がいっそう強まった)ため、各地で気温が上昇しました。

日中の最高気温は、

静岡県天竜で 32・1℃ 東京都府中で31・9℃ 東京都練馬で31・8℃を観測したほか、気象庁のある東京大手町でも30・9℃を観測し、今年初の真夏日となりました。

このほか、千葉 宇都宮 熊谷 秩父 甲府 名古屋などで 日中の最高気温が30℃を超えました。

この暑さの原因ですが、関東では平成17年7月27日の事例と酷似してますね。

まず、

①暖かい空気が残ったこと

②気流が山越え(関東山地や中部山岳 名古屋周辺では伊吹山方面からの)する際に、フェーン現象を発生させた 

③関東では、北部で北から北西風(一部北東風)と南部沿岸部では南から南西風 東京都と神奈川の県境付近で 気流同士が集まっており、濃尾平野から愛知県内では北西風で静岡西部では西より風ですが静岡中部では南より風が吹いており、静岡中部山間部付近で 気流同士が集まっています。

以上3点が 原因としてあげられますね

この様子を 以下の、③6月15日15時のアメダス関東周辺風向風速分布図 と④6月15日15時のアメダス関東周辺風向風速分布図で見てみましょう。前記したことが一目瞭然ですね

③6月15日15時のアメダス関東周辺風向風速分布図

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④6月15日15時のアメダス関東周辺風向風速分布図

200706151500001

このように、フェーン現象が発生している地域に、局地的に気流同士が集まっている箇所があれば、その周辺部(フェーン現象を引き起こしている気流の風向方向が特にそうですね。)では、いっそう、気温が上昇するものです。

この点、これから 暑くなる季節を迎えるにあたって、看過できないことですね。

さて、6月16日はどうでしょうか?

⑤6月16日9時の予想天気図(気象庁HPより引用)

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6月16日も、6月15日と同様な気圧配置ですね。引用図にはありませんが、関東から甲信南部、東海では、各種予想図より、寒気の流入もありません。

よって、6月16日も、関東から甲信南部、東海にかけて、日中、15日と同等くらいの気温上昇が見込まれます。暑くなりそうですよ。