カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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2日午後 関東地方でやや強い地震

2007-06-03 10:20:17 | インポート

02144600391 引用図は6月2日14時46分気象庁発表の関東周辺震度分布図です。気象庁HPより引用。

6月2日14時43分頃関東地方中心にやや強い地震がありました。
震源地は茨城県南部 ( 北緯36.1°、東経140.1°)で震源の
深さは約60km、地震の規模(マグニチュード)は4.6と推定
されます。

この地震で、茨城県、栃木県の一部で震度4を観測しました。

この地震は、関東平野がある北米プレートと、この北米プレートの下側に沈み込む、フィリピン海プレート(伊豆半島や伊豆諸島がある)との間の境界付近で発生した地震と推定されます。今回の地震発生場所は、同程度の地震が、これまでもよく発生しており、いわば、地震の巣 と言える場所ですね。

今回の地震と同様なタイプの地震として、平成8年12月23日に発生した、マグニチュード6・0の地震が挙げられ、この地震では、茨城県、栃木県、群馬県の一部で震度5弱を観測しています。

また、今回と同様な、関東平野がある北米プレートと、この北米プレートの下側に沈み込む、フィリピン海プレートとの境界部分で発生する地震は、震央からおおむね北西方向方面に揺れの強い地域が分布するという特性がありますね。これは、関東平野直下の地層状況(埼玉北部から茨城県境、栃木県境、群馬県県境付近にかけては、地層の基盤が深いところにあり、その上の比較的柔らかい地層が厚く堆積していたり、前記北米プレートとフィリピン海プレートとの境界部分での地形特性)によります。

前記した、埼玉北部から栃木県境、群馬県県境付近にかけては、関東平野でも特に地層の基盤が深いところ(そもそも、関東平野の地下は、地層の基盤が関東平野でもっとも深いところにあり、その上に比較的軟らかい地層が分布しているのですが。)にあり、その上の比較的柔らかい地層が厚く堆積しているという特性のため、平成16年10月23日の新潟県中越地震では、埼玉県久喜では震度5弱を観測しています。

関東地方では、このように、地震は発生した箇所によって、揺れの分布が特徴があるものです。本ブログでも、地震の都度、この点を紹介していきたいと思いますが、興味あるものだと思いますよ。