ひとり旅への憧憬

気ままに、憧れを自由に。
そしてあるがままに旅の思い出を書いてみたい。
愛する山、そしてちょっとだけサッカーも♪

山へと向かう車窓

2020年07月08日 00時17分40秒 | Weblog
車で山へと向かう時、その殆どは深夜帯となる。
仕事を終え途中で夕食を済ませて高速にのる。
音楽を聴きながら、時にラジオを聞きながら運転をする。
どちらも人の声ではあるが、歌と語りでは聞き手の自分にとってその受け止め方は大きく違ってくる。
歌には歌の良さがあり、DJの語りにはまた違った良さがある。
深夜独りで高速を走らせているというある意味特殊な状況であれば、特にDJの語りはまるで自分との会話のようにさへ感じることもある。
「そうだよねぇ」なんて勝手に返事をしてしまうこともあったかな。(笑)

山へと向かうルートであれば、ほぼ長野県を目指すことになる。
その多くは一度松本市へと入るのだが、そこから上高地方面と信濃大町方面とに分かれる。
回数とすれば信濃大町方面へと向かう方が多いだろうか。
つまりは「劔岳」へと向かうわけだ。
松本市から幾つかルートはあるのだが、いつしか自分の好きなルートができてしまっていた。
ナビを用いての最短ルートが最も早く「扇沢」の駐車場に着くことは分かってはいても、それでも「あの街並み」を通りたいと思うようになった。

R147を北上し、信濃大町駅方面へと走る。
駅前を通り越し、扇沢へと曲がる「俵町一」交差点までの僅かな区間。
その深夜の街並みがたまらなく好きだ。
通る時間はほぼ深夜の2時から3時の間だろうか。
まだ駅から近いこともあり、商店街とまでは行かないが店も多い。(当然閉まっているが)
自分以外に走っている車はほぼ皆無で、灯りと言えば街灯、信号機、自販機、コンビニ程度だ。
ごくたまに自分の前を走る車のテールランプがやけに目立つが、それよりもすれ違った後、バックミラーに映るテールランプが少しずつ小さくなって行く時の赤が何故か印象的で、深夜ならではの独特の色合いに見える。

そしてここ数年、ハンドルを握りながらフロントガラスそしてサイドガラスから見える車窓を見ると毎回思うことがある。
「あぁまた今年もここに来たんだなぁ・・・。俺はまた劔に登るんだなぁ。」という思い。
どうしてかは分からないし、上手く説明はできないが、信濃大町駅前を過ぎ、俵町一交差点までの車窓は自分にとって不思議な空間の様に思えてならない。

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