ひとり旅への憧憬

気ままに、憧れを自由に。
そしてあるがままに旅の思い出を書いてみたい。
愛する山、そしてちょっとだけサッカーも♪

北八ヶ岳 「何故かふと北八ヶ岳」

2022年04月10日 22時53分00秒 | Weblog
10月になり軽く一泊でどこかに登りに出かけようと決めていたが、場所は特定してはいなかった。
数年前に北八ヶ岳に行った時、登山ではなくごく軽いハイキングのようなもので「苔の樹海」を見に出かけたが、その時に機会があればこの周辺の低山を登りに来ようと思っていた。
「ちょうど良いタイミングかも知れない」
ふとそんなことを思い出し、北八ヶ岳にある「にゅう」そして「高見石」の低山ハイクに出かけた。

仕事を終えそのまま車で一路「麦草峠」駐車場へと向かった。
車中泊だったのでシュラフを持参したが、麦草峠そのものの標高は2000m。
♯3のシュラフで十分だったが、車から出ると一気に寒さに襲われた。

朝食はまだ食べる気にはなれなかった。
「もう少し歩いて腹が減ったら食べようか・・・」と駐車場をスタート。
平日とはいえこの辺りは観光目的で来る人たちも多く、早朝の割には駐車場は混んでいた。


先ずは白駒池を目指す。
池の対岸方面に行かねばならないので、右回りでも左回りでもどちらのコースを取っても良いが、やはり久しぶりに苔の樹海を見たいと思い、左回りとした。


「もののけの森」取って付けたような名称だが、それなりに来た者に感動を与えてくれる。
懐かしさを感じながら先を急いだ。
そう言えば前回は台風一過の時だっただけに木道は湿っていて、慎重に歩いたつもりでも何度か尻餅をついてしまったなぁ(笑)。
今日は大丈夫だろう。(たぶん)


苔の森を歩く。
少しひんやりとした空気が体を包んでいるのがわかる。
それは日中でも僅かにしか日の差すことのない空間を歩いているからだろう。
そして独特の匂いもしている。
苔の匂いなのだろうか・・・それはわからないが、あまり日の差すことのない独特な森の匂いだ。

右手に白駒池が見えてきた。
地図で現在地を確認する。
対岸の分岐点までもうすぐだ。


紅葉している樹木の数はそれほどでもなかったが、それがかえって目立っていることとなり目を引いた。
そしてしばらく歩くと、思わず立ち止まってしまう程の美しい風景と出会った。


風はごく微風で、みなもは鏡面となっている。
休憩にはまだ早過ぎるが、まぁ今日は時間に余裕があるルートだしここでのんびりとすることにした。
こんな時に語彙があれば、この情景を上手く表現できるんだろうなぁとしみじみ感じた。
自分のボキャブラリーの無さが悔しい。

程なくして対岸の分岐点へと着いた。
ここから左へと向かい「にゅう」山頂を目指す。
標高差は250m程だろうか、まぁ大したことはないのでゆっくりと登ることにした。


滑りやすい苔岩のルート。
急登攀ではないが、スリップには要注意だろう。

前回はこの先にある白駒湿原まで登った。
今日はその先を登る。
20代の若かりし頃に間違いなく通ったはずのルートだが、全く記憶にない。
初めて通るルートと言っても良いだけに新鮮な期待感があった。


白駒湿原。
ここで自分より年配と思われる登山者と出会った。
この方とはこの後「にゅう分岐点」と呼ばれるポイントまで何度か会うことになった。
地元の方で、何度もこのコースを歩いているそうだ。
自分の知らないこの辺りの自然界のことを教えていただいた。

今日は好天、風も微風。
大汗をかくこともないだろうし、絶好の登山日和となってくれそうだ。