ひとり旅への憧憬

気ままに、憧れを自由に。
そしてあるがままに旅の思い出を書いてみたい。
愛する山、そしてちょっとだけサッカーも♪

懐かしき邦画

2010年02月22日 23時53分13秒 | Weblog
昨夜、某TV番組に武田鉄矢氏が出演し、「幸福の黄色いハンカチ」の撮影裏話をしていた。
急に、そして久しぶりにその映画が見たくなりレンタルしてきた。
店でDVDを見つけると、その隣には「遙かなる山の呼び声」が・・・。

帰宅し、夜の10時過ぎになって2本の映画を見た。
おそらくは「特撮」的なシーンは無い。もちろんこの時代CG技術などもあるはずがない。
脚本、監督、カメラ、音声、大道具小道具、そして俳優の技量が現代の映画以上に大きく左右されるのではないか。

共に何度も見た映画だった。
ストーリーは知っている。覚えている台詞もあった。
それでも「いいものはいい」。
最も印象的で感動したのは、脇役を演じていた今は亡き「ハナ肇」さんの演技と台詞だった。
映画の前半は、どちらかと言えば「憎まれ役」。
その憎らしさがあってこそ、最後のシーンには涙した。
高倉健さんが刑務所へ護送される車内。他人のふりをしながら隣の座席に座る倍賞千恵子さん。
そしてハナさん自身が自分をだしに使い、倍賞さんとひと芝居を打つ。
「ははははは、あのバカ」と、他人になりすまし自嘲しながらも、顔を覆って涙を堪えるハナさん。
倍賞さんが健さんに手渡したハンカチは、「黄色いハンカチ」だった。
そのハンカチで、何度も大粒の涙をぬぐう健さん。
ハナさんも、倍賞さんも、健さんも、演技を越えた本物の涙としか思えない。
厳冬の北海道であることが、そのシーンをなお一層引き締めているような気がした。