ひとり旅への憧憬

気ままに、憧れを自由に。
そしてあるがままに旅の思い出を書いてみたい。
愛する山、そしてちょっとだけサッカーも♪

たかが・・・されど

2008年11月09日 23時12分19秒 | Weblog
20年以上この大会に出場している。
野球で3度、バレーボールで3度中央大会に駒を進めたが、未だ優勝経験は無い。
「今年こそは・・・」と思い続けて20年以上経った。
今年度が最後の大会。県No1になるには予選を含めて10試合ほどある。
「ふん、たかが親睦じゃないか・・・。」
そう思えば思うほど不思議と大会への想いは高まった。

中央大会当日の朝、気温は10°程度。
まぁ汗をかけば半袖でOKかな。
怪我の防止を含めて十分にアップした。
第1試合。序盤はチーム全体がまだ固い雰囲気だった。みんな声が出ていない。
「こいつが打てば必ず決まる。ブロックはあり得ないだろう。」
そんな心の隙間を狙うように、相手のブロックが何本か決まった。
俺がブロックカバーをしなきゃいけないのに・・・。
集中力がどこかとぎれていたなぁ。
それでもみんなの力で勝つことができた。

準決勝も勝ち、バレーボールでは初めての決勝戦に進んだ。
正直言って体はかなりきつかった。
持病の半月板損傷と脊椎分離症、椎間板症で下半身の粘りが効かなかった。
膝を曲げての基本レシーブ体勢がとれなかった。
「これ、やばいかも」
焦りはあったが、もう来年はない。本当に最後の最後の試合。

相手のエースは上手かった。
自分の両サイドは女子で、そこを狙ってストレートか極端なクロスの強烈なスパイクしか打ってこなかった。自分の所へは一本もこない。
「なるほどね」そう思い、相手が打つ直前に予測したコースへポジションを移動した。
的中! クロススパイクのレシーブ成功!
レシーバーとしてこんな嬉しいことはない♪ してやったりだ。

20点を過ぎた頃から「ひょっとして俺たち優勝しちゃうのかな」
そんな気持ちになった。油断とは違う、長年の経験と流れから感じることができた。
あと2点。あと1点。
そして遂に掴んだ頂点の瞬間。拳を握りしめ両腕を高く突き上げた。
お互い抱き合った。
「長かったなぁ・・・最後の大会で優勝かぁ。ちょっとできすぎかな(笑)」
そんな気持ちにもなった。

優勝に至るまでには、若いエースの存在が大きい。
「こいつがいればひょっとして今年は優勝できるかも。」
4月、そんなことを考えていた。
そしてそれが現実となった。 

大会が終わり、針灸マッサージへ直行。
腰にマッサージを受けながら「そうか、もう終わっちゃたんだなぁ。たかが親睦の大会じゃないか。」
そう思いながらも「えへへ、栃木県No1かぁ。いいもんだな」
初めて味わう優勝の喜びを噛みしめた。