「辻の歴史と文化」in那覇市歴史博物館

2012年01月12日 00時05分00秒 | 沖縄の生活

▲<1月6日~2月29日まで、「那覇市歴史博物館」で行われている『辻の歴史と文化』展>

かつて那覇には、『ジュリ』と呼ばれる女性達で形成している特殊な地区がありました。「辻(チージ)」「仲島(ナカジマ)」「渡地(ワタンジ)」と呼ばれる遊郭です。

1908年(明治41年)には、沖縄県知事の命により「仲島」「渡地」に遊郭は廃止され「辻」に統合されました。これにより「美妓三千人」ともいわれた「辻」は、沖縄県下最大の社交場として、財界の要人、官公庁、教育界の指導者を始め、あらゆる階層の男性が出入りする場となりました。



これらの客をもてなすため自らの教養を高め、「辻」の女性達は料理や唄・三線・踊りなどの技術に磨きをかけました。さらに彼女達は、神への祈りと祭りを取り仕切る自治組織「盛前(ムイメー)」制を整え、『ジュリ馬』と呼ばれる行事を行うなど、独自の文化を創り上げて行きました。

現代社会においては、「遊郭」は人間の尊厳を損なうものと認識されていますが、那覇市歴史博物館では、沖縄県下最大の社交場として存在した「辻」という特殊な地域の成り立ち、制度から料理・芸能に至る、「辻」の歴史・文化面を紹介します。<パンフレットの文章から>


私は、毎年旧二十日正月に行われる『ジュリ馬』を毎年鑑賞に行っているので、今はなき「辻の社交場」や当時の文化に興味があります。1月6日から、那覇市歴史博物館で開催されている特別展を観に行った次第。

思った以上に小規模だったが、当時の写真や人物絵など展示されていて、当時を知る事が出来る貴重な特別展だった。今回このような展示を実施した、那覇市歴史博物館の実行力を称えたい。


▲<樋口冨麻呂が描く辻の女性達>

あわせて、「ギヤラリー歴史文化講座」も3回行われるようなので、興味のある方には大変貴重な講座だと思う。


▲<受講には、観覧料が必要(一般300円)>



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