今年の「じゅり馬」は、2月22日でした。
毎年、旧二十日正月(はちか・そーがち)に行われる「那覇市三大祭り」のひとつです。
午後2時過ぎに、奥武山公園の「沖縄セルラースタジアム那覇」から、タクシーで辻町に入った。
しばらくすると、近くのお寺に参拝した一行が、ドラを鳴らしながら帰って来た。
その後も、辻界隈の「祠」を3カ所お参りをした後、最後に開祖の墓にお参りをする。
「じゅり」は、350年前、琉球王朝時代、王女や王女の側女、三司官の娘たちの「薩摩や中国の貿易商人の接待役」が開祖と言われていますが、その後、貧しさの中で親兄弟の犠牲になって、辻に売られてきた女性が増えて行きました。
「じゅり馬行列」が行われる旧二十日正月には、肉親を恋うる哀歓が秘められています。「じゅり」にとっては、見物人の中に紛れた日頃会えない肉親が、密かに顔を会わせられる日なのです。
▲<現在、辻町には「じゅり」は存在しません。ご覧の通りの紅型の衣装に身をまとった踊り子(辻の料亭で踊る琉球舞踊免許保持者)が、腰に馬の人形を付け、手に鈴を持ち「ゆいゆい」の掛け声で踊る様は、美しくきらびやかです。この踊りを私は、沖縄の「サンバ」だと思っています。>
戦前は、「那覇市三大祭り」の一つとして、栄えた「じゅり馬行列」は、近年、色んな問題を発生させて、一般の人達がたくさん観る事が出来ないお祭りになりつつあります。とても残念です今年も、見学者は数百人程度でした・・・。
私にとっては、4年前に沖縄に移住した時、沖縄で観た祭の中で、一番感激した祭りでした。
以降、毎年観賞しているほどです。これからも、反対の人達が難しい事は言わないで「じゅり馬」を続けさせて欲しい伝統行事と思っています。
※「旧二十日正月実行委員会」:財団法人辻新思会(098-863-1212)