▲<那覇の中心街、ビルの谷間にある琉球料理店「美栄」>
以前、那覇市久茂地のビジネス街の一角に、忽然と現れた時代を感じる琉球古民家に出会う。その建物は、今も「琉球料理店」に使われている事を知る。
予約の電話をしたら、昼5,000~6,500円、夜7,000~12,000円と聞き、二の足を踏んでいた。
その店、「琉球料理 美栄」で、4月9日~11日に、「鯨岡阿美子が愛したきもの展」がありました。
▲<左「店の入口には、手書きの案内文あり」、右「入口を入り美しい小道を通って玄関へ」>
故鯨岡阿美子(クジラオカアミコ:1922~1988)さんは、毎日新聞政治記者から日本テレビのディレクターになり、戦後のファッション界の草分け的存在となり、晩年は、夫(故・古波蔵保好=ダンディな沖縄出身のエッセイスト)の故郷である沖縄の染織家達と深い関わりを結び、沖縄の染織界に新風を吹き込んだ。
▲<左、二階に上がる階段の壁に展示された着物。右、二階に上がった踊り場に展示された菊の図柄の着物>
今年は、鯨岡さんの23回忌にあたり、古波蔵家に残された鯨岡さんの収集した着物・帯・羽織など、「美栄(古波蔵邸)」を使って展示された。
▲<左、中国清朝時代に織られ、琉球王家に伝わる御蠎緞(ウマントン)の類似品「青地龍瑞雲嶮山模様繻裂」、右「故城間栄善藍型作品 青地扇流水草花模様着物」この2点は、4月7日に沖縄県立博物館・美術館に寄贈されたと、琉球新報に報じられていた。>
▲<鯨岡さんの著書と帯>
▲<「久米島絣」>
「きもの展」の開催期間中は、食事をしない人でも、琉球料理店「美栄」に、入れると聞き、かねてより、興味があった建物内を見学をさせて頂いた。さらに、鯨岡さんの貴重な収集品も、鑑賞させて頂き大変幸運だった。
▲<数ある展示品の中でも、私が美しいと感動した着物の図柄2点。>
※鯨岡さんに興味をもたれた方は、鯨岡阿美子追悼記念集「粋の彼方」を参考にお読み下さい。